【メアリー・ポピンズ】映画?図書館?それとも浅田真央?あなたと彼女との出会いは?【小学生中学年以上】

2024年2月17日

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風にのってきたメアリー・ポピンズ  P.L.トラヴァース/作  林 容吉/訳 

東風に乗ってやってきた、メアリー・ポピンズ。魔法使い?妖精?スーパー乳母、ミラクル家庭教師?それとも、ツンデレメイドかな?あまりにも有名な児童文学ですが、どんなお話なのかを、ちょっぴりご紹介。

この本のイメージ 楽しい ☆☆☆☆☆  不思議☆☆☆☆☆

風にのってきたメアリー・ポピンズ  P.L.トラヴァース/作  林 容吉/訳  

<P.L.トラヴァース> 1899〜1996年。オーストラリア生まれ。イギリスの児童文学作家。77年、大英帝国勲章(OBE)。著書に「風にのってきたメアリー・ポピンズ」など。 

 フィギュアスケーター浅田真央ちゃんが選手時代エキシビジョンの演目にしたことで心に残っている人も多いと思います。また、最近では「メアリー・ポピンズ・リターンズ」と言う映画もありましたね。(映像カテゴリーは、このブログにもいずれ追加するつもりなので、お楽しみに)イギリスの児童向けファンタジーの名作、「メアリー・ポピンズ」シリーズ。

 古くから有名な作品ですが、恥ずかしながらちゃんと読んだことがありませんでした。そういう本ってありますよね。このブログでは、そんな古典的名作を積極的に取り上げていくつもりです。いまさら他人には聞けない名作の一つや二つ、誰にでもあるもんですよね。ねッ!(半ば強引に同意を求める)

 大人になったから児童文学を読んじゃダメってことはないはず。

 わたしは、子供向けの小説が大好きなのです。寒い日に、暖房の効いたお部屋の中で、ぶかぶかのセーターを着てココアを飲みながらゆっくり読むのにびったり。わくわくしながらページをめくって時間を忘れてしまいます。

 と言うわけで、以下は「メアリー・ポピンズ」がどんな話でどこがすごいかをちょっぴりご紹介

いきなりやってくるメアリー・ポピンズが敏腕営業みたいですごい。

 桜町通り17番地のバンクス一家のところに、不思議な乳母(ナニー)、メアリー・ポピンズがやってくるところから始まります。 この本は東風に乗ってやってきたメアリーが、西風に乗って去っていくまでのオムニバスです。

 まずは、突然やってきたメアリー・ポピンズが、あれよあれよと言う間にバンクス家のナニー(これに当てはまるよい日本語が無いですね。メイドさんと家庭教師と乳母が合体したみたいな存在)に就職してしまいます。なんだか、霊感商法みたいに売り込みが異常に上手いです。何者?

 浅田真央ちゃんのイメージがあったので優しいメイドさんかと思いきや、けっこう辛口なんです。びっくり。ミュージカルか何かでぜひ、綾瀬はるかにキリッと演じてもらいたい!(もちろん、空に上っていくところはワイヤーアクションで!)

 メアリーが何も入っていないゴブラン織りのカバンから次々と道具を取り出すシーンで、あっと言う間に引き込まれます。つかみが最高に素晴らしい!一口食べると自分の大好きな味になる不思議なシロップはわくわくします。

色彩描写と食べ物のシーンが最高にすごい。

 絵描きのバートとメアリーのデートのエピソードが色彩的にも美しく、目に情景が浮かびます。メアリーの好物だという木苺のジャムのケーキは、ビクトリアンサンドイッチかな?とにかく、すべてが美しく、楽しく、美味しそうです。

 動物のエピソードが多く、かつ印象に残ります。動物の気持ちを考えない人間のエゴで動物が迷惑している、というエピソードをよく使うので、作者は動物と人間の関係について思うところがあったのかもしれません。

思わずほろりと来るエピソードもすごい。

 ジョンとバーバラの物語は大好きです。赤ちゃんたちが、生まれたばかりのときは鳥や動物と話せたり、太陽や月、風の言葉がわかるのに、やがて一歳になるころにはわからなくなる。(メアリーはどうやら、赤ちゃんの頃の記憶を忘れないでいる特別な存在らしい)ほのぼのとして、最後はぐっとくる。意地っ張りのムクドリがかわいい。示唆に富む話です。

 星や夜空が出でくる話も多くて、子どもたちと一緒に夜空を見上げてメアリー・ポピンズの話をするのも楽しそうです。

 風と共にさっそうと現れ、風と共に去っていくメアリー・ポピンズ。

 ツンツンしているし厳しいし、あまり美しいという描写もないのですが、おしゃれで 身だしなみはきちんとしてて、センスがいいという描写もあります。
 なにしろ、彼女が堂々としてて自信に満ち溢れているのが、もしかしたら当時のイギリス(初版は1934年)では、新鮮だったのかもしれません。今なら「ツンデレ」って言葉があるので、表現しやすいです。

とにかく、メアリーがカッコイイので、元気がもらえます。お仕事に疲れた働く女性にも。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 この本には、痛いシーンや怖いシーンはほとんどありません。高所恐怖症の人がちょっと怖いかな?でも、楽しくてほっこりします。オススメ。濃い目の熱いミルクティーやビスケットを食後にご用意くださいね。

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メアリー・ポピンズおすすめの順番

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