【ムーミン】彗星が地球に激突?老若男女におすすめ児童文学の名作、寒い国の不思議ファンタジー、第一作。【ムーミン谷の彗星】【小学校中学年以上】

2021年1月11日

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ムーミン谷の彗星 トーベ・ヤンソン/著  下村 隆一/訳  講談社

ムーミンシリーズ第一巻。ムーミン谷に彗星がやってくる!ムーミントロールとスナフキン、スノークのおじょうさんなど主要キャラとの出会いを描いた作品です

この本のイメージ 終末感☆☆☆☆☆ かわいい☆☆☆☆ 冒険☆☆☆☆

ムーミン谷の彗星 トーベ・ヤンソン/著  下村 隆一/訳  講談社

 ムーミン谷の彗星は、ムーミンシリーズの中で最初に書かれた作品です。でも、わりと深刻なところもある話で、当初日本では「楽しいムーミン一家」を第一巻として刊行していました。

※「楽しいムーミン一家」のレビューはこちら


ムーミンとスニフは、二人で近所を探検し、海と洞窟を見つけます。

ムーミン谷の彗星 トーベ・ヤンソン/著  下村 隆一/訳  講談社

 海岸で真珠を取って遊ぶムーミン。天気はよく、気持ちのいい午後です。
でも、雨雲が近づいてきて、不気味な雨が降ってきます。
じゃこうねずみさんがムーミン屋敷にやってきて、危険な星のせいで地球が滅ぶといい、その話が頭にこびりついたムーミンは怖くてしかたがありません。

 ムーミンママは、「そんなに心配なら、おさびし山にある天文台で、星について調べてきて」と言います。

 こうして、ムーミンとスニフは出かけます。最初はこんな、ちょっとしたおでかけのつもりだったのです。途中で旅人スナフキンに出会い、一緒に天文台に着くと、マッドな感じの学者さんから「彗星が近づいてきていて、地球に衝突する」と聞かされます。

 このあたりから、話はだんだん恐ろしくなっていきます。

 その後、奇怪な怪物に襲われているスノークのおじょうさんを助けたりして、ムーミンは旅の仲間を増やしながら冒険を続け、ムーミン屋敷へ戻ってきます。

 ムーミン、のんびりしているキャラクターのように見えて、なかなか勇敢なんです。臆病そうに見えるスニフも、わりと頑張ります。

 ムーミン谷に戻ってくると、谷の人々は、パニックになって家財道具を抱えて批難しようとしています。それを横目にみながら、ムーミン屋敷へと戻っていくムーミンたち。

 ムーミンたちは、物語の冒頭で見つけた洞窟に全員で批難して、そして、……という話。

 あらすじとしては、こんな話なのですが、話が進むに連れてだんだん深刻な雰囲気になっていく展開と、終盤の、ゴジラから大八車で逃げる人々のようなムーミン谷の人たち(古いよ)の様子が、パニック物の様相です。

 すごいのは、そんな事態になっても、通常運転でジンジャークッキーを作ったり、デコレーションケーキを作ったりしてるムーミンママ。
ムーミンママの安定力は最強なんですよ。

 ムーミンが何度も、「ムーミン屋敷に帰れば、パパとママがきっとなんとかしてくれる」、って言うんですけど(彗星を)、でも、このムーミンママの安定力はそういう気持ちにさせてしまうだろうなあ、と納得してしまいます。

 昔に比べて、今は火山の噴火や地震、大型台風などの天変地異が多いため、ムーミンシリーズの最初の一冊としては、「楽しいムーミン一家」のほうがおすすめなのですが、逆に、荒ぶる自然現象に慣れつつもうんざりしている場合は、こちらのほうがいいかもしれません。(こんなに頻繁だと、神経を麻痺させないと乗り越えてはいけませんが、それでも辛いものはつらいですよね)

 終末感が漂う童話なのですが、謎のどっしりした落ち着きもあるんです。とてもじゃないけど、「ほのぼの」とはいえないのに、不思議な味わいのあるお話です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 彗星通過の描写がちょっとパニックもの的なので、苦手な方がいるかもしれません。そういう部分があるのだな、と心の準備をしていればOKの方になら、おすすめです。ちなみに、ハッピーエンドですよ。できれば、ジンジャークッキーをご用意ください。

ムーミンシリーズのレビューはこちら

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