【バレンタイン企画】美しい映像が浮かぶ、珠玉のファンタジー。チョコレートに添えて大切な人へのプレゼントに!【魔法使いのチョコレートケーキ】

2024年1月18日

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魔法使いのチョコレートケーキ マーガレット・マーヒー/作 シャーリー・ヒューズ/画 石井桃子/訳 福音館書店

多くのファンタジー作家の心をとらえる、幻想児童文学の名作。8つのお話が入った短編集です。

この本のイメージ 美しい☆☆☆☆☆ 幻想的☆☆☆☆ 映像的☆☆☆☆☆

魔法使いのチョコレートケーキ マーガレット・マーヒー/作 シャーリー・ヒューズ/画 石井桃子/訳 福音館書店

<マーガレット・マーヒー>
ニュージーランドのファンタジー作家、児童文学作家。ニュージーランド北島のワカタネ生まれ。

 初読です。
多くの幻想作家に影響を与えたマーガレット・マーヒーですが、わたしは読んだことがありませんでした。今回、バレンタイン企画として、チョコレートにちなんだ本を探していたので、これを選んでみたのです。

 正解でした。まさに、これ。探していたのはこういう本です。

 すばらしく美しい物語集です。チョコレートと一緒に大切な人にプレゼントするとしたら、これかな、と言う感じ。

 わたしはもうオバハンなので、そういったプレゼントをする歳ではないのですが、思春期に誰かに本を贈るならこんな本がいいなと思える、繊細で美しいお話が詰まった、宝石箱のような本です。

 翻訳家の石井桃子さんが、マーガレット・マーヒーのお話の中から特に幻想的で気に入ったお話を選んでまとめた選り抜き集なのだそうです。

 字は大きくて読みやすく、短編集なので読み聞かせにもおすすめです。

 文章自体は平易なので、かしこい子なら小学校低学年から、ふつうの子でも中学年くらいから読むことは出来るかと思います。
ただ、内容がたいへん繊細で、感受性に訴えるお話ばかりなので、読み手にある程度の情緒の成熟をもとめる部分があります。

 逆に言えば、繊細で敏感なお子様には、おすすめの本です。

 表題作の「魔法使いのチョコレートケーキ」はしみじみと温かい話で、ラストシーンを読みながら、わたしは泣いてしまいました。
犬がほしい男の子の話や、メリーゴーランドの話なども大好きなのですが、やはり、この本でいちばん好きなのは、「魔法使いのチョコレートケーキ」です。

 この魔法使いが夢をかなえるまでには、木が森になるくらいまでの時間が必要だったのですが、それでも、毎日時間をかけて何かを育てていたら、遠くから子どもが呼び寄せられてくるくらいの美しい場所になるんですね。

 ちょっとインターネットの仕事にも似ているなと感じたのです。

 わたしは、いまの仕事をはじめてもう17年くらいになるのですが、常々、インターネットの仕事は、農業に似ていると思っています。
 最初はとても小さなところから、コツコツと毎日続けていくことで、「何か」が育つのです。ウェブサイトもそうですし、オンラインゲームも、ブログも、本質的なところはすべて同じだと思います。手をかけて、育てないといけないのです。

 わたしはずっと、そのスタンスでやってきましたし、このブログもそうして育ててゆくつもりです。

 この本の魔法使いのように、緑あふれる大きな森にできるかどうかは、まだまだわかりませんが、続けてゆくうちに、わたしなりの茂みになり、林になり、森になってゆくでしょう。

 ここに訪れてくださるみなさまと一緒に、わたしなりの素敵な場所が作れたら。この本を読んで、がんばろうという気持ちがまた強くなりました。

「魔法使いのチョコレートケーキ」は、優しく背中を押してくれる、励まされるお話です。ちょっと元気のないときに、おすすめの童話です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

ネガティブな要素はありません。とても繊細で美しく、あざやかな映像が心に浮かぶ本です。温かい紅茶と、ほんのちょっとの上等のお菓子と一緒に、一人で静かに読むのがおすすめです。

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