【アイデアたまごのそだてかた】アイディアを思いついたらどうする?心に浮かんだ何かを大切に育ててみよう。もしかしたら大人向けかもしれない、わくわくの絵本
ぼくたちのまわりにある、おおきなものも、きれいなものも、かっこいいものも、おかしなものも、やくにたつのも、みんな、さいしょは、ちいさなアイディアたまごだった。 (引用)
この本のイメージ 勇気付けられる☆☆☆☆☆ 納得☆☆☆☆ むしろ大人向け☆☆☆
アイデアたまごのそだてかた コビ・ヤマダ/文 メイ・ベソム/絵 いとうなみこ/訳 海と月社
フィギュアスケート四大陸選手権がはじまり、気もそぞろな毎日です。坂本選手、持ち前の明るさが戻ってひと安心。 ハン・ヤン選手、戻ってきてくれたんですね!鍵山選手の滑らかなスケーティング、友野選手の技巧を凝らした振り付け、どれもすばらしかった。 そして、羽生選手とボーヤン・ジン選手の空中戦も楽しみです。
クワドアクセル!本当に誰かが跳ぶんでしょうか。そんな時代になったんですねえ。昔はクワドアクセルなんて思いもよらなかったのに。
ていうか、ブログがんばれよ、自分!って感じです。
アスリートの限界突破に元気をもらいつつ、自分も少しでも元気をお届けできる記事を書きたいと決意を新たにいたしました!
というわけで、本日の本のご紹介。これは絵本です。
もうすこしだけ私事をお話いたしますと、(前説が長いよ!)若い頃から大好きな歌に、TM NETWORKの「Fool On The Planet(青く揺れる惑星に立って)」という歌があります。(また古くてマイナーな歌を…) 元気が無くなったときは、心の中で歌います。特に二番を。
何千年か前は、人間は洞穴みたいなところで焚き火で生活してて、石器で狩りをしていたりしたのに、なんと便利な世界になったことでしょう。
この絵本は、そんな人間の「生み出す力」を描いた本です。
これは、子供の本のふりをしているけど、大人の本だと思います。
けれど、子供にとっても大切なことなので、親子で一緒に読んだり、読み聞かせもおすすめです。
具体的なストーリーがある童話と言うよりも、「ぼく」がある日、「何か」新しいことを思いつき、その「卵」とどう付き合っていくかが物語風に書かれています。
最初にふと、思いついたアイディア。それが卵になり、その卵がだんだん大きくなっていきます。
「ぼく」は卵が大好きになり、どこへでも連れて行きますが、「へんな卵」と言われて、さんざんに攻撃されます。
その辛い時期を乗り越えて、いつでもどこでも「卵」と一緒にいようと決心すると、卵も「どんどん大きく考えるんだ」と「ぼく」を励まし、卵はどんどん大きくなっていきます。やがて……という話。
文章は平易でひらがなが多く読みやすく、絵はかわいらしく、白黒に近かった絵が卵が育つに連れて、だんだんと色彩豊かになっていきます。
「卵」は新しい「発明」なのかもしれないし、「技術」かもしれないし「システム」や「考え方」や「価値観」なのかしれません。もしかしたら、まったく新しい「能力」なのかも。
「へんな卵だな」とそのままにして捨ててしまえばそれでおしまい。でも、それは、自分が生み出した大切な卵なのだから、あきらめずに一緒にいて、育てていこうよと絵本は語ります。
「卵」を連れて行く人生は、最初はつらいことばかり。でも、誰もいないとき、「卵」と二人でいるとき、「卵」といっしょにいると、「ぼく」は元気になれます。
そして、「卵」がだんだん大きくなっていくと、「ぼく」も成長していきます。
わたしは、へこみやすい性格です。それでも、ほんの少しでもいいから歩こう、と思って歩いています。普通の人が這ってるくらいのスピードのときもあるし、どうにもこうにもできなくて、悩んでしまうこともたびたびですし、本当に落ち込んでいるときは何もかもにネガティブになることもあります。
それでも、卵をしょって歩いています。それは、それなりにいい人生なんだと思います。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
繊細な方は、いままさにこの本のテーマで悩んでいるかもしれません。「これだ」と言う答えをくれる本ではありませんが、励ましをくれます。また、今後何かを思いつくかもしれない繊細なお子様には、予防接種としておすすめです。アイディアの卵を生み出す生みの苦しみや、ともに歩き始めた頃のつらさを乗り越える力になると思います。
けれど、むしろ大人のための本です。
土曜の夜、あたたかいミルクティーかココアとともに。お風呂上りなどに、読んでみてくださいね。元気をもらえます。プレゼントにも。
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