【若おかみは小学生!】アニメ化もされた大人気児童小説。キュートでかわいい、老舗旅館の若おかみ修行物語。【小学校中学年以上】

2024年2月13日

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若おかみは小学生!

突然の交通事故で両親を失ったおっこ。おばあちゃんのもとに引き取られます。そこには、不思議な座敷わらしがいて……

この本のイメージ 温泉旅館☆☆☆☆☆ ちょっぴりオカルト?☆☆☆☆☆ がんばる女の子☆☆☆☆☆

若おかみは小学生! 花の湯温泉ストーリー1 令丈ヒロ子/作 亜沙美/絵

 温泉っていいですよね。わたしは大好きです。温泉を楽しむ民族はまれで、国中にこんなにたくさん温泉旅館があるのは、日本くらいなのだそうです。治療というより、レジャーですもんね。

 今日、ご紹介するのは、ご存知「若おかみは小学生!」。

 アニメーション化、映画化もされた、押しも押されぬ大人気児童小説です。
突然の交通事故で両親を失った「おっこ」こと、関織子は、おばあちゃんのもとに引き取られます。そこは「春の屋」と言う老舗旅館でした。

 そんなつもりもなかったのに、売り言葉に買い言葉で、「春の屋」の若おかみ修行をはじめることになったおっこ。
プロの世界は厳しいことだらけですが、頑張り屋のおっこは、不思議な座敷わらしウリ坊に助けられながら、少しずつ成長していきます。

 いきなり両親を失ったおっこちゃんですが、とにかく、まっすぐで純粋で頑張り屋なのです。
子どもらしい失敗もありますが、根っこのところに「お客様に喜んでもらいたい」と言う気持ちがあるので、その気持ちが失敗を失敗で終わらせないのです。

 大人でも、なかなか乗り越えられないことを、頑張って乗り越えていくおっこちゃん。つい、応援したくなります。
そして、そんなおっこちゃんの頑張りが、周囲の人の心も少しずつ動かしていくという、王道のストーリーです。

 わたしのお気に入りは、秋好旅館(しゅうこうりょかん)の秋野真月ちゃん。ピンクのふりふりこと、「ピンふり」というあだ名がついてる真月ちゃんは、毎日フリル満載のドレスを着ています。

 挿絵の雰囲気を見ると、こんな感じな服の気がするのですが、これ着て登校しちゃうのは、いろいろ突き抜けてもはやカッコイイのレベル。子ども服はどんなにかわいい服でもすぐ小さくなって着られなくなるので、どうせ着るなら毎日着るわよ!と言う気合がすごい

 真月ちゃんのお母さんも華やかな着物を着て挿絵に登場しますが、この挿絵がこれまた、昔大ヒットした朝ドラ「おんなは度胸」の藤山直美風味。(めちゃくちゃ人気あったんです。当時、奥様方は毎日「今日の直美の着物」チェックしていました)

 旅館のおかみさんの着物って舞台衣装みたいなものなので、豪華なことが多いのです。真月ちゃんのふりふりドレスは、彼女なりにお母さんを見習ったのでしょうね。そう考えると、とってもいじらしい。

 この母娘のインパクトが強くて他のキャラがかすんでしまうくらいなのですが、真月ちゃんは口調がきついだけで、実はやさしくていい子なのです。おっこの危機に、キリっと采配をふるって助けてくれるあたりは、さすがは次期おかみ。
辛口だけど、素敵なライバルです。

 なんか美少年とかも出てきた気がするんですけど、真月ちゃんのカッコよさに、印象が残りませんでしたよ。男前だよ、真月ちゃん!

 着物での所作の説明や、老舗旅館のおもてなしなど、子どもが知らない豆知識も満載で、おっこちゃんを応援しながら読んだあとは、温泉に行きたくなります。
最近は、古い温泉旅館は子どもには人気がないそうですが、この小説をきっかけにして、若い人や子どもたちが昔ながらの温泉旅館を楽しむようになればいいですね。

 おっこちゃんの挑戦はまだまだ続きます。
これからも、コツコツ読んで行こうと思います。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 いきなり交通事故で両親が死んでしまうところからはじまります。苦手な方は、そこだけ乗り越えれば、あとは楽しい、若おかみ修行物語です。この本では、お菓子を作るシーンがあるので、読んだら作りたくなるかも。
お風呂あがりに読むのもおすすめです。温泉のもとの入浴剤をいれて。
手づくりプリンと紅茶で、リラックスしてくださいね。

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