【ハロウィン】【魔女学校の転校生】人気魔女ドラマシリーズの原作の第2巻。ちっちゃな魔女の成長物語【ミルドレッドの魔女学校】【小学校低学年以上】

2024年2月27日

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魔女学校の転校生 ミルドレッドの魔女学校2   ジル・マーフィ/作・絵 松川真弓/訳   評論社

カックル魔女学校で学ぶミルドレッドのクラスに転校生がやってきました。でも、彼女、イーニッドはどうやらミルドレッドより問題児だったみたいです。お世話係に任命されたミルドレッドですが、いったいどうなることやら……

この本のイメージ 魔女☆☆☆☆☆ スクールライフ☆☆☆☆☆ ドタバタコメディ☆☆☆☆☆

魔女学校の転校生 ミルドレッドの魔女学校 2   ジル・マーフィ/作・絵 松川真弓/訳   評論社

<ジル・マーフィ>
イギリスの児童文学作家。代表作は「ワーストウィッチ」(1974年)シリーズで、日本では「ミルドレッドの魔法学校」として翻訳されている。

 今日(10月31日)はハロウィン。本来はケルト(今のアイルランドやイギリスのコーンウォール、スコットランド、ウェールズ、マン島そしてフランスのブルターニュあたりの広い範囲に存在した文化)の「サウィン」と呼ばれるお祭りです。
 ケルトのお祭りは、太陽を基準にして行われるものが多く、サウィンはだんだん太陽の力が弱まってゆき夜が長くなってゆく日と言う意味があります。

 ようするに、日本の「お彼岸」のようなものです。

 お彼岸はご先祖さまの霊を供養するためにお墓参りに行ったり、仏壇にお菓子をお供えする風習があります。ハロウィンも、おそらくは当初は先祖供養の意味もあったと思いますので、なんだか似ていますよね。

 そう思うと、ハロウィンで騒ぐ日本人は、そんなに「西洋かぶれ」じゃない気がします。
 ハロウィンについてはたくさんの記事が見られますが、よくよく読むとケルトって、日本にずいぶん似ているのです。
 不思議です。なんであんな遠くの国が日本に似ているのでしょう。ミステリーやロマンを感じますね。

 本日ご紹介するのは、大人気ドラマシリーズ「ミルドレッドの魔女学校」の原作。シリーズの二作目、「魔女学校の転校生」です。
 カックル魔女学校に、イーニッド・ナイトシェイドが転校してきます。

 原作では金髪のイーニッドですが、ドラマでは黒人のセレブ魔女という設定になっています。
 映画「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」でも、アメリカ合衆国魔法議会(MACUSA、マクーザ)議長を黒人の女性セラフィーナが務めており、「魔法世界は人間世界とは価値観が違う」ことをわかりやすくあらわしていると思います。

 そのかわり、魔法世界にも差別が無いわけではなくて、「ハリー・ポッター」の世界では「マグル(ふつうの人間)の血が混じっている」、「純血の魔法使いではない」などが理由で不当に扱われるシーンが描かれています。 ドラマの「ミルドレッドの魔女学校」も、主人公のミルドレッドはふつうの人間の子どもとして設定が変更されており、どうやらそのあたりを表現しているようです。

※アメリカに黒人女性副大統領が誕生しました! ファンタジー作家やクリエイターが夢を描いて、そしてだんだんとそれが現実に近づいてきているようです。(2021.01.22追記)

 さて、原作第2巻のほうのお話は……

失敗続きのミルドレッドは、カックル校長の計らいで、転校生イーニッドの世話係に任命されます。そこには、「責任のある役割を与えられたら、きっとしっかりするだろう」と言う期待が込められていました。
しかし、イーニッドは実はかなりの問題児だったのです!

 ミルドレッドは一生懸命やってもすべてが裏目に出るタイプのドジっ子。モードは真面目な優等生。エセルはいじわる。そして、イーニッドは実はかなりのヤンチャです。

 第2巻のあらすじは、イーニッドがしでかしたことが、ことごとくミルドレッドのせいにされてしまい、あわや絶体絶命……ってところで意外な展開に。そこは読んでのお楽しみ。

 今回のミルドレッドが気の毒なのは、失点とされていることがほとんど誤解と言うところ。原因はすべてイーニッドで、ミルドレッドはとばっちりもいいところなのですが、世話係として全うしようとするミルドレッドは、イーニッドのことを告げ口しないのです。
 ミルドレッドは、能力が足りないだけでいい子なんですね。

 そんなミルドレッドの友情は、最終的にはイーニッドに伝わり、ぎくしゃくしていた親友モードとも仲直りでき、仲良し三人組になります。そのあいだには、けっこういろいろとドタバタもあるのですが、これは読んでみてくださいね。

 古きよきガールズスクールライフと、魔女ものの合体したようなお話です。女学校ものなので、恋愛要素はなく、ストレートな友情物語なのもさわやかです。女の子の友達同士特有のトラブルも描かれており、小さい女の子なら共感することも多いでしょう。

 字は大きく読みやすく、文章は平易で、漢字にはふりがながふってありますので、小学校低学年向けの読みやすい本です。絵本を卒業した直後くらいのお子様向けのお話です。読み聞かせなら幼稚園からでもだいじょうぶ。

 ドラマをきっかけにして読むのもいいですし、原作を読んでからドラマを楽しむのもいいでしょう。親子の会話も弾むと思います。
 NHK Eテレでも放送が始まっています。

 「うちの子は何かきっかけがないと本を読まないのよ……」って場合は、この機会にどうぞ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。楽しい女の子たちの魔女スクールライフです。ドラマと一緒に楽しむのもいいですし、原作単体でも楽しめます。
 カボチャのお菓子と紅茶をお供に、秋の夜長にお楽しみください。

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