【クリスマスマーケットのふしぎなよる】クリスマス準備が楽しい、ほのぼの絵本。クリスマスプレゼントにも【4歳 5歳 6歳】

2024年2月29日

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クリスマスマーケットのふしぎなよる たなか鮎子/作・絵 講談社

今日は、ヨハンがはじめてクリスマスマーケットに行く日。クリスマスのための素敵なものがたくさん売っているのです。ところが、地面に落ちている星とくるみわり人形が「いやはや困った」と相談しているのに出会いました。星はどうやらクリスマスツリーのてっぺんの星だったようです。

この本のイメージ 幻想的☆☆☆☆☆ ほのぼの☆☆☆☆☆ とにかく挿絵が綺麗☆☆☆☆☆

クリスマスマーケットのふしぎなよる たなか鮎子/作・絵 講談社

<たなか鮎子>
絵本作家、イラストレーター。ピコグラフィカパブリッシング&デザイン主宰。
1972年福岡県生まれ、宮城県に育つ。 パリ在住。 ロンドン芸術大学チェルシー校大学院修了。デザイン会社勤務を経て、個展を中心に活動中。2000年ボローニャ国際児童図書展の絵本原画展入選。
おもな絵本に『かいぶつトロルのまほうのおしろ』(文絵/たなか鮎子 アリス館刊)、『うらしまたろう』(文/令状ヒロ子 講談社刊)『フィオーラとふこうのまじょ』(文絵/たなか鮎子 講談社刊)、『星うさぎと月のふね』『マルーシカと12の月』『あきねこ』(文/かんのゆうこ 講談社刊)、『碧空のかけら』(文/かんのゆうこ エイト社刊)『針つくりの花むこさん』(文/瀬戸内寂聴 講談社)など。書籍装画に『1リットルの涙』『数学ガール』『幼子にきかせたい おやすみまえの365話』。(公式HPより)

 ロンドンの芸術大学院を卒業して現在はパリで活躍する、たなか鮎子先生の幻想的なクリスマスの絵本です。

 クリスマスの絵本と言うと、たいてい、クリスマスイブやクリスマス当日のお話になりますが、これは、クリスマスを楽しみに待つ準備期間の物語です。

 もうすぐクリスマスと言う季節、ヨハンは、おじいちゃんに連れられてはじめてクリスマスマーケットに行きました。
 クリスマスマーケットには、小さな出店がたくさん立ち並び、クリスマスのための飾りやお菓子など、素敵なものがたくさん売っています。

 わくわくしてお店を眺めていたヨハンは、地面に落ちた星と、星をなぐさめている小さなくるみ割り人形に出会います。

 星は、クリスマスマーケットの中央広場にある大きな大きなクリスマスツリーのてっぺんに飾られていた星でしたが、北風に飛ばされて地面に落ちてしまったのでした。

 なんとか星をツリーにもどしてあげようと考えたヨハンは、お店で売られているオーナメントの天使に助けを求めます。天使は、「わたしたちでは小さすぎるわ、カッコウ時計に聞いてみましょう」と返事をします。

 カッコウ時計のカッコウは、ジンジャークッキーに声をかけ、ジンジャークッキーは物知りのランタンに声をかけます。

 ランタンは、時計台の王様に相談してみようとアドバイス。ひいらぎのリースや、手編みの手袋、子猫のぬいぐるみ、鉄のお鍋などなど、仲間はどんどん増えて、王様のところへ。

 王様は、みんなではしごになって星をツリーのてっぺんに戻せばいいとアドバイスしますが、北風がびゅうびゅう吹いてうまくゆきません。

 そんなとき、ヨハンのなにげない純真な言葉が、北風の心を動かし、北風は星をツリーに戻してくれたのです。

 ヨハンは、また来年会おうねとみんなに約束して、おじいちゃんと家に帰ります……

 と、いうお話。

 この絵本は、ストーリーもさることながら、魅力はなんといっても絵。
 温かみがある幻想的な絵で、ヨーロッパのクリスマスマーケットのファンタジックな雰囲気を伝えてくれます。

 全編夜のシーンなのですが、暗い感じがひとつもなく、ふんわりとした灯りにつつまれたオーナメントやお菓子などの「クリスマスの住人たち」が、生き生きとして愛らしいのです。

 ヨハンも、ぷっくりとしたほっぺたの好奇心いっぱいの表情で、小さな男の子らしいかわいさ。

 そして、なんといっても、てっぺんに星が戻ったクリスマスツリーと、クリスマスマーケットを空から見下ろす見開きの絵が、幻想的で美しい。にこにこしているお星様がとても幸せそうで、ヨハンがちょっと得意そうな顔をしているのもかわいい。

  ページを開くたびに、繊細で美しい挿絵が飛び込んでくるので、大人も楽しめるでしょう。

 クリスマスの準備を楽しみながら、読み聞かせをするのにぴったり。
 細かなところまで緻密にに描かれているので、読むたびに新しい発見がありそうです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。かわいらしく、ほのぼのとした、それでいて幻想的な絵本です。ヨーロッパのクリスマスマーケットを歩いているような気分になる、異国情緒あふれた雰囲気があります。

 大人の和みタイムにも、読み聞かせにもおすすめです。夜のお話なので、お風呂上りなどに、キャンドルやランプの灯りで読むと雰囲気ぴったりです。

 読後は、あたたかいミルクティーを。歯磨き前ならジンジャークッキーもいいですね。
 クリスマスの準備がいっそう楽しくなりそうです。

 

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