【こねこのチョコレート】弟の誕生日、チョコレートをプレゼントしたい。そんなジェニーは……ほほえましくて、かわいい絵本【4歳 5歳 6歳】

ジェニーは4歳。弟のクリストファーはもうすぐ3歳。明日は、クリストファーの誕生日です。ジェニーはお母さんと誕生日のプレゼントを買いに行きました。ジェニーは、クリストファーのために子猫の形をしたチョコレートを選びますが……
この本のイメージ 幼児あるある☆☆☆☆☆ ほほえましい☆☆☆☆☆ ネコとチョコ☆☆☆☆☆
こねこのチョコレート B.K.ウィルソン/作 小林いづみ/訳 大杜玲子/絵 こぐま社
<B.K.ウィルソン>
1929年、イギリスに生まれる。ロンドンやシドニーの出版社数社で編集者として活躍。1976年からはフリーの立場で編集顧問を務める。著書も多数あり、幼い子ども向けのお話の他、少年少女向けの小説も書いている。他に、各国の昔話の再話も多数。
<小林いづみ>
1959年、神戸市に生まれる。慶応義塾大学図書館学科卒業。大阪市立図書館に勤務ののち渡米。帰国後、(財)東京子ども図書館に勤務。現在は広島県に在住。幼稚園や小学校で、子どもたちにお話を語っている
<大社玲子 おおこそれいこ>
1946年、山口県に生まれる。青山学院大学英米文学科卒業。在学中から、子どもの本のさし絵を描きはじめ、多数の作品がある(以上本書より)
そろそろバレンタインということで、かわいいチョコレートの本をご紹介。原作の初版は1964年と言う、ロングセラー絵本です。
4歳のおねえさん、ジェニーと、もうすぐ3歳になるクリストファーは仲良しきょうだい。明日はクリストファーの誕生日です。ジェニーは、クリストファーの誕生日のプレゼントに、こねこの形をしたチョコレートが八個入っているギフトボックスを選びました。
けれども、その晩、ジェニーはどうしても我慢できなくなって、クリストファーのために買ったチョコレートを食べてしまったのです。
お誕生会で、クリストファーがチョコレートの箱を空けたら中は空っぽ。ジェニーは申し訳なくて泣き出してしまいます。でも、そんなとき、飼い猫のティブルがすばらしいプレゼントをしてくれて……というお話。
これねえ、4歳では、さすがにしょうがないですよね。
5歳くらいまでは、こういうのは我慢が出来る子のほうが偉いくらいなので、これは大人が預かるべきでしたよね。
それもあってか、大人たちは、ジェニーを厳しくは責めません。
つい食べてしまったジェニーの気持ちも、申し訳なくてわんわん泣いてしまうジェニーの気持ちもどっちも本物。だから、周りの大人たちもあたたかいんです。そして、飼い猫のティブルがすばらしいフォローをしてくれて……
どのページにも、子供らしいかわいさがあふれています。
小さな子供の心の中の「いい子」と「悪い子」のあいだのゆれが、やさしく描かれています。こういうことを体験して、大人になってゆくのでしょうね。周囲の包み込むようなあたたかさも、思わずほっこりした気持ちになります。
小さなお子様へのバレンタインプレゼントにぴったり。
お母様から息子さんへ、とか、お姉ちゃんから弟へ、または孫へのプレゼントに、チョコレートを添えて。
男の子への誕生日プレゼントにもおすすめの絵本です。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
子供らしい、かわいらしい絵本なのですが、大人のHSP向けというより、お子様向けです。
小さなお子さまに、「失敗は誰にでもあること、失敗しても誠実に行動すれば取り返しがつくこと」などを教えながら、一緒に読み聞かせするのにおすすめの絵本です。
読後はぜひ、おいしいチョコレートを食べさせてあげてくださいね。
大人の優しさにあふれた物語なので、大人からの小さなお子さまへのプレゼントに最適です。
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