【おひなさまのいえ】かわいい雛人形たちの大冒険! おひなさまのおうちは見つかるかな【絵本】【4歳 5歳 6歳】
ひなまつりの日、売れ残ってしまったおひなさまたち。自分たちが暮らす家を探して、旅に出ることにしました。いろんな家をたずね、流し雛と一緒に川を下り、小さなおうちをみつけます……
この本のイメージ おひなさまの大冒険☆☆☆☆☆ おうちをさがそう☆☆☆☆ みんなで暮らそう☆☆☆☆☆
おひなさまのいえ ねぎしれいこ/作 吉田朋子/絵 世界文化社
<ねぎしれいこ>
作家。埼玉県生まれ。公共図書館の児童室に勤務し、ストーリーテリング、絵本の読み聞かせなどを経験する。その後、書き手となり、「ワンダーブック」など月刊保育絵本を中心に活躍中。
<吉田朋子>
イラストレーター、造形作家。愛知県生まれ。企業の工業デザイナーとして勤務ののち、フリーに。イラストを中心に創作料理・菓子、手芸工作など、多彩な手法で、雑誌、教材、広告などで活躍中。
3月3日は桃の節句。ひな祭りです。
ひなまつりにちなんだ、かわいらしい絵本を発見です。
ひな祭りの直前にひな祭りの絵本のご紹介はすこし遅すぎる気もしますが、この絵本、内容的にひな祭りのあとに読んでも楽しそうなので、本日ご紹介。
お話は、
とあるお店の雛人形たち、ついに売れ残ってしまいました。暗いお店にとりのこされたお雛様たち、自分たちを飾ってくれるおうちを探して、お店を飛び出し、旅に出ます。
いろんなおうちを訪ねますが、どこも先客でいっぱい。
そんなとき、流し雛が河を流れているのを見て、自分たちも楽しく川下りをしようと思い立ちます。
生まれてはじめての川下りに大喜びのお雛さまたち。
しばらく川下りを楽しんで岸に上がると、小さくて古い家を見つけました。かなり汚れていておんぼろです。けれど、お雛様たちは、みんなで力を合わせて掃除して、修繕して、きれいなおうちにしました。
お雛様たちのおうちに、森の動物たちも遊びに来てくれて、楽しいひな祭り。
お雛様たちは、新しいおうちで、みんなで幸せに暮らしましたとさ。
……と、いうのがあらすじ。
猛烈にかわいいお話です。
それに、古くて小さなおうちをみんなでリフォームして暮らすというのが、なんともほのぼのとしていて、いいですよね。
わたしも、そういうのが憧れなのです。
最近は、家を新築で買うよりも、古い家を自分で直して使う人が増えています。
みんなで掃除してみんなで修理して、みんなでお洗濯してと、おひなさまは、お店の奥に飾られていたときよりずっとずっと楽しそう。
人形と言うのは、基本的に微笑んでいて表情が変わらないものですが、お雛様たちが何があってもにこにこと冒険を続けてゆくようすは、思わずほっこりしてしまいます。
なんかね、流浪の悲壮感が無いんですよ。河を流れてゆくときも終始楽しそうですし。なので、読んでいても、「これから何をするのかな」「どこへ行くのかな」とわくわくとページをめくれるのです。
ラストで大満足のおひなさまたちの笑顔がかわいい。
誰かのおうちで綺麗に飾ってもらうのではなく、自分たちで見つけて、自分たちできれいにして、自分たちで修繕したおうちで仲良く暮らすことを選んだおひなさまたち。
でも、森の動物たちともお友達になったし、ひな祭りの宴会も楽しめたし、おうちで飾られているお人形たちより、ずっと自由でしあわせそうです。
おひなさまたちが、末永く幸せに暮らせますように。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。かわいらしくて、ほほえましい、ひなまつり絵本です。ひなまつりのプレゼントにもいいけれど、ひな祭りが終わった後に楽しむのもおすすめ。
お掃除や、日曜大工がやりたくなる、そしてお風呂に入ったり洗濯したりするのも楽しくなる絵本です。
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