【サーティーナイン・クルーズ】39の手がかりを集め、謎の遺産を手に入れろ。第5巻はロシア【闇の包囲網】【小学校中学年以上】

2021年9月3日

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サーティーナイン・クルーズ 5 闇の包囲網  パトリック・カーマン/著 小浜杳/訳  メディアファクトリー KADOKAWA

カイロにいたエイミーとダンは、謎の伝言に導かれて、行き着いた先は、なんとロシア。ロシアで、ふたりは、ミステリアスな女性と出会う。彼女は味方か敵か……

この本のイメージ ロシア革命の謎☆☆☆☆☆ 新キャラ登場☆☆☆☆☆ 謎また謎☆☆☆☆☆

サーティーナイン・クルーズ 5 闇の包囲網  パトリック・カーマン/著 小浜杳/訳  メディアファクトリー KADOKAWA

<パトリック・カーマン>
アメリカ北西部オレゴン州出身。大学卒業後、広告会社経営、ボードゲーム制作、ウェブサイト制作などののち作家に。代表作は「エリオン国物語」「スケルトン・クリーク」など。

<小浜杳>
1973年横浜市生まれ。東京大学英語英米文学科卒。書籍の翻訳以外に、映画字幕翻訳も手がける。訳書に「ゴール」「ゴール!2」(イーストプレス)「ジョージとの日々」(ダイヤモンド社)ほか。

サーティーナイン・クルーズ 5 闇の包囲網  パトリック・カーマン/著 小浜杳/訳  メディアファクトリー KADOKAWA

 アメリカからやってきた、ヤングアダルトアドベンチャー小説、「サーティーナイン・クルーズ」シリーズの第5巻。原題は、The 39 Clues : The Black Circle. 原書初版は2009年。日本語版は2010年です。

 全体構成と第1巻を「パーシー・ジャクソンシリーズ」のリック・リオーダンが作り、それぞれの巻は別々の作家が担当するという集団創作方式をとっています。

 これは、アメリカのテレビドラマのやり方を踏襲したようです。

 アメリカの長期連続テレビドラマは「ショーランナー」と言う作家が、全体構成や世界観、キャラクターの基本設定を決め、その人が創った世界観やあらすじをもとにして、多数のシナリオライターが分業する方式をとっています。これによって、全体の世界観やテイストの統一をはかります。

 小説では、この「サーティーナイン・クルーズ」のほかにも、アメリカで90年以上愛されている少女探偵「ナンシー・ドルーミステリ」や、ドイツのSF「宇宙英雄ローダンシリーズ」など、日本では「グイン・サーガ」シリーズが作者の死後この方式で継続中です。

 さて、今回のストーリーは……

 歴史の影で、人類を進化、発展させてきた特別な一族、「ケイヒル」。ケイヒルは、ルシアン、トマス、エカテリーナ、ジェイナスの四つの分家に分かれていました。

 グレース・ケイヒルの遺言により、ケイヒル家の謎の遺産を追っていた一族の中の怖いもの知らずたちは、36の手がかりを探すレースに参加して世界中を旅しています。そのなかには、ひょんなことからレースに参加することになったエイミーとダンもいました。

 ライバルたちは、湯水のように資金を使える大金持ちばかり。お金も無く、協力者は世話係のネリーしかいないエイミーとダンは、圧倒的不利な状況からレースの勝利を目指します。


 カイロのホテルにいたエイミーとダンに、謎の人物から電報が届きます。その電報により空港のロッカーへ、そして、用意された飛行機のチケットを使い、ロシアへと導かれる二人。

 二人をロシアへ招待したのは誰なのか……そして、次の手がかりとは。

 今回は、新しいキャラクターが登場します。
 ミステリアスで美しい彼女は、物語に新しい展開をもたらしそうです。

 繊細でしっかりもののエイミーは、少し臆病だけれど観察力や洞察力にすぐれ、やんちゃなダンは運動神経抜群な上に驚異的な瞬間記憶力がある天才です。このふたりが、支えあいながら、旅をします。

 サポートしてくれるのは、世話係(オペア)のネリー・ゴメス。情に篤く、きっぷのいい姐さんです。

 ただし、今回は電報により導かれてしまった結果、ネリーとは離れ離れ。遠い異国でふたりだけで冒険しなければなりません。ここでエイミーは意外な交渉力をみせ、ホルト一家と手を組みます。

 そんなエイミーたちの成長を評価する招待主。さて、この人物の正体とは……そこは読んでみてのお楽しみ。

 今回登場する歴史ミステリーは、皇女アナスタシア。ロシアの歴史ミステリーといえば、彼女というくらい、有名です。アナスタシアにまつわるミステリーを「サーティナイン・クルーズ」流に料理します。

 このシリーズ、おそらく読むことで世界地理や世界史に興味をもたせるよう、知育効果も狙っているのだと思います。興味をもったエピソードから、その国の地理や歴史へと横展開するのもいいですね。毎回巻末にある「エイミーのリサーチノート」が、歴史クイズみたいで面白い。

 字はほどよい大きさで読みやすく、難しい漢字には振り仮名がふってあります。総ルビではありませんが、展開がスピーディで、会話文が多いので読みやすく、わくわくしているうちにあっと言う間に読めます。

 エイミーとダンのダブル主人公なので、男の子も女の子も楽しく読めるはず。
 ロシアの次はオーストラリアです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 アメリカの大人気ヤングアダルト小説です。気をつけて書いてあるので、アクションシーンの多さに比べて、驚くほど流血シーンや残酷シーンはありません。安心してお読みいただけます。

 読後は、ジャム入りの紅茶ロシアンティーでほっと一息してくださいね。

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