【いまのわたしにできること】シェルターの犬たちに子供たちが読み聞かせ。本と動物の絵本、第2巻【絵本】【7歳 8歳 9歳】

2022年4月3日

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いまのわたしにできること リサ・バップ/作 菊田まりこ/訳 WAVE出版

図書館犬のボニーのおかげで、読書障害をのりこえ、本が読めるようになったマディ。ボニーの子犬を家で飼えるようになります。そんなとき、マディは動物のための「シェルター」の存在を知り、自分に何が出来るのかを考え始めます……

この本のイメージ 動物☆☆☆☆☆ 読み聞かせ☆☆☆☆☆ 自分にできること☆☆☆☆☆

いまのわたしにできること リサ・バップ/作 菊田まりこ/訳 WAVE出版

<リサ・パップ>
アメリカの児童書作家。NAPPA賞、キーストーン・リーディング賞など、イラストでも文章でも、多くの賞を受賞。アメリカ・ペンシルバニア在住。

<菊田 まりこ>
絵本作家。グラフィックデザインの世界をへて、絵本の創作に。絵本デビュー作『いつでも会える』で、1999年度ボローニャ国際児童賞・特別賞を受賞。主な著作に、『君のためにできるコト』『君はわらうかな』『だっこしておんぶして』『ゆきの日――on Chiristmas day』など。絵本だけでなくエッセイでも活躍。

いまのわたしにできること リサ・バップ/作 菊田まりこ/訳 WAVE出版

 

 今回ご紹介する絵本は、「わたしのそばできいていて」の続編です。
 ストーリーが続いていますので、まずは「わたしのそばできいていて」を読んでからお読みになることをおすすめします。

 「いまのわたしにできること」の原題はMadeline Finn and the Shelter Dog.(マデリーン・フィンとシェルター犬)初版は2019年です。

 「わたしのそばできいていて」の主人公マディことマデリーンと、犬と、本の物語の続編。
 前作では、マディは本がだいすきなのにもかかわらず、読書障害(はっきりとは書かれていないが、どうやらそうらしい)のため、うまく音読することができず、悩んでいました。
 それを解決してくれたのが、「図書館犬」ボニー。ライブラリドッグというのは、アメリカでは実際にあるシステムのようです。動物に対して読み聞かせしているうちに、読書障害が緩和され、音読できるようになるというもの。
 アニマルセラピーの一種のようです。

 ボニーのおかげで本を音読できるようになり、読書が大好きになったマディ。マディは、ボニーの子ども、スターを家にお迎えすることになりました。

 さて、そのさい、マディはボニーが「シェルター」と言う施設からもらわれてきたことを知ります。シェルターをたずねるマディ。そこには、犬だけでなく、猫やうさぎなど、保護された動物たちがいました。

 「この子たちのために、わたしが何かできることはないかな」

 考えたマディは、シェルターの動物たちのために毛布になるタオルを集めたり、子どもたちで動物たちに読み聞かせをしてあげようと思い立ちます……

 と、いうのがあらすじ。

 マデリーンのシリーズは、「動物」と「本」と「子ども」をテーマにしたお話のようです。

 前回は、本が読めないマディが、音読できるように犬のボニーが支えるお話でした。今回は、マディたちがシェルターの動物たちのために、それぞれのケージの前で絵本を読み聞かせします。

 「動物に読み聞かせ」と言う、なじみのない行為が共通のテーマ。

 人間の読書障害をなおすのに、動物に読み聞かせをするのはわかるけれども、動物のために人間が読み聞かせをするなんて、効果あるの?

 と言う疑問がわいてきますが、このシステムもアメリカにはすでにあって、効果を上げているようです。

 子供たちが自分に対していっしょいけんめい何かをしてくれることと、語りかけてくれること、お話をきかせてくれることは、動物にも伝わっていて、それが動物にとってもセラピーになる……気持ちも言葉も、実は伝わっているんですね。

 本を読みたくて、読めなくて苦しんでいたマディですが、ボニーのおかげで自分の問題を乗り越えてからは、自分以外の誰かのために何かできないかな、と考え、行動できるようになります。

 マディの成長がまぶしい。

 図書館のテンプルさんが、マディに言った言葉が胸に響きます。

 「マディ、これから あなたは スターのために たくさんの おしごとを
 しなければならないのよ」テンプルさんがいった。
 たとえば、スターを さんぽに つれていくこと。
 たとえば、スターが あんしんして ねむれる ばしょを つくること。
 「でも、いちばん だいじなことはね」テンプルさんが、いう。

 ━━━━ずっと だいすきでいること。(引用)

 この言葉、すごくいいですよね。責任もって面倒みること、とかそんなんじゃなくて。

 マディのがんばりでシェルターの動物たちの毛布は集まり、たくさんの動物たちがあたたかい家庭にもらわれてゆきました。
 この体験を通してマディは、小さなことでも自分ができることをやってみることが大事だと学びます。そのよろこびも。

 そしてこれからの彼女にできる、いちばんたいせつなことは、スターをずっとずっとすきでいること。

 どうやら、マディと本と犬たちの物語はこれからも続いてゆくようです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 前作「わたしのそばできいていて」とともにお読みになることをおすすめします。HSPHSCのほうが、多くのことを感じられると思います。
 動物シェルターや、動物への読み聞かせなど、あまり知られていないテーマですが、読むと読書と動物がもっともっと好きになります。

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