【INSECT LAND】はずかしがりやのホタルくんがパーティーの主役? 昆虫王香川照之のかわいい昆虫童話絵本【ホタルのアダムとほしぞらパーティー】【4歳 5歳 6歳】

2024年3月11日

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INSECT LAND ホタルのアダムとほしぞらパーティー 香川照之/作 ロマン・トマ/絵 講談社

ホタルのアダムははずかしがりや。どきどきするとおなかがひかってしまいます。かくれんぼしても、すぐ見つかっちゃう。そんな自分が嫌いなアダムでしたが……

この本のイメージ 昆虫すごいぜ☆☆☆☆☆ 短所は長所☆☆☆☆☆ 自己肯定☆☆☆☆☆

INSECT LAND ホタルのアダムとほしぞらパーティー 香川照之/作 ロマン・トマ/絵 講談社

<香川照之>
東京都出身。東京大学文学部社会心理学科卒。日本の俳優、歌舞伎役者、タレント、ボクシング解説者、司会者。名跡「市川中車」の当代で、歌舞伎役者としては九代目 市川中車(くだいめ いちかわ ちゅうしゃ)を名乗る。屋号は澤瀉屋。定紋は大割牡丹、替紋は片羽車。昆虫についての科学系番組『香川照之の昆虫すごいぜ!』(Eテレ)において、カマキリの着ぐるみを着て「カマキリ先生」と名乗り、昆虫に対する熱い思いを語る。

<ロマン・トマ>
Thomas Romain (1977年8月1日~) は、フランス出身・日本在住のデザイナー、イラストレーター、アートディレクター、演出家。おもにゲームやアニメの美術設定やメカニックデザインを手がける。Studio No Border株式会社の経営者。

 本日は、Eテレの教育番組「昆虫すごいぜ!」の「カマキリ先生」こと香川照之作の昆虫童話シリーズ「INSECT LAND」のご紹介です。

 「INSECT LAND」は昆虫たちの楽園。かわいくキャラクター化された昆虫たちが楽しく暮らしています。この国を舞台にして、絵本シリーズが出版されており、「ホタルのアダムとほしぞらパーティー」は、記念すべき1冊目。

 さて、お話は……

 ホタルのアダムはとってもはずかしがりや。どきどきすると、おなかが光ってしまうので、かくれんぼしているとすぐに見つかってしまいます。

 落ち込んでいるアダムを、ハナカマキリのシャルロットが「きょうのよる ほしぞらパーティーがあるんだよ」と誘ってくれました。勇気を出して行ってみるアダム。

 ところが、雲が出て、美しい星空は隠れてしまいました。残念がるみんなでしたが、そんなとき、アダムのおなかが光ります。それと同時に、仲間のホタルたちのお腹も光りだしました。

 夜空の星のかわりに、美しい星を見ることができたみんなは大喜び。アダムもみんなが喜んでうれしくなり、「おなかがひかってよかった」と思えるようになりました。

 ……というお話。

 この絵本のテーマは、「自己肯定感」。

 自分がコンプレックスに思っていたこと、自分が欠点だと思っていたことが、実は長所であり、周囲の人をしあわせにできる力になるというお話です。単純なお話だけど、大切なこと。 「しょうぼうじどうしゃ じぷた」と通じるものがあります。
 わたしは、テレビ番組や芸能界にうといのですが、カマキリ先生って東京大学で心理学専攻だったんですね。これは、納得。

 昆虫が出てくる絵本って、図鑑系の知育絵本が多いので、こんなかわいらしい童話絵本があれば、物語派の昆虫少年は大喜びしてくれそう。

 かく言うわたしは、物語派なんです。虫全般が全部熱烈に好きとまでは言い切れませんが、小さい頃「ファーブル昆虫記」は大好きで読みました。そう言う人、わりといますよね? わたしたち世代はそこから「ミクロイドS」へと流れるはず。(古いよ)

 でも、わたしは軟弱な昆虫好き。好きなんて、おこがましくて口にできないレベルです。
 蝶はかわいくて好きだけど、青虫にバジルを食べられては笑顔で許す事はできない……カメムシにトマトを食われては笑顔で許す事はできない……幼虫に根を食われては許す事はできない……
 とくに、カブトムシはぎりぎり許すけど、コガネムシよ……おまえは、幼虫でも成虫でも許すことはできない……ッ!(狭量)

 うーん、やっぱり利己的です。植物と昆虫、人間は共存しているはずなのに、ついつい人間の都合で考えてしまう。

 でも、だからこそ、植物や昆虫の立場で考えてみたるすることは大切なんだと思います。
 昆虫たちは、かわいらしくキャラクター化されており、どの子も表情ゆたかで、わたしたち世代は天野嘉孝先生の「みなしごハッチ」を思い出すかもしれません。(いまは「みなしご」じゃなくて「みつばち」だったんでしたっけ?スミマセン)

 おもえば、昔は先述の「ミクロイドS」や「みなしごハッチ」など、昆虫もののアニメがわりとありました。仮面ライターも昆虫モチーフですし。

 小さなお子様たちの昆虫愛を刺激する、かわいらしい絵本です。
 物語のテーマもわかりやすく、読み聞かせにぴったり。また、ホタルだけでなく、カブトムシやテントウムシ、ハナカマキリなど、たくさんの昆虫も登場するので、読後は昆虫図鑑を読むなど、横展開も考えられます。

 かわいくて、ためになる、そして、内向的なお子様には励まされる絵本です。
 昆虫好きの大人のなごみ絵本としてもおすすめです。

 「INSECT LAND」はシリーズとして、これからも続いてゆくようです。楽しみですね。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。虫好きのHSCのお子さまにおすすめの絵本です。内向的な人を肯定し、優しく背中を押す物語です。
 読後は、昆虫図鑑で、登場昆虫たちを確かめましょう。

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