【お話のたきぎをあつめる人】魔法の図書館を見つけたら? オランダからやってきた、不思議ファンタジー 【小学校中学年以上】

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お話のたきぎをあつめる人 ━魔法の図書館の物語━    ローレンティン妃&パウル・ヴァン・ローン/作 西村由美/訳 佐竹美保/絵     徳間書店

森のはずれでおじいちゃんと暮らしているステレは、いつもさみしい思いをしていました。たった一冊しかない本は、何度も読んでばらばら。そんなとき、おじいちゃんはステレに「お話の図書館」のことを教えてくれたのです。でも、そこへの行き方は自分で見つけなければなりません……

この本のイメージ 本が大好き☆☆☆☆☆ お話が大好き☆☆☆☆☆ みんな仲良く☆☆☆☆☆

お話のたきぎをあつめる人 ━魔法の図書館の物語━  ローレンティン妃&パウル・ヴァン・ローン/作 西村由美/訳 佐竹美保/絵  徳間書店

<ローレンティン妃>
 1966年オランダ生まれ。オランダ国王の弟コンスタンティン王子と結婚。現国王ウィレム・アレクサンダー王の義妹。オランダ公立図書館協会名誉会長。識字教育の向上と自然保護の分野に尽力。子どもの本への造詣も深く、児童書の著書を複数出版している。日本の皇室との交流も深い。

<パウル・ヴァン・ローン>
1955年オランダ生まれ。オランダで子どもたちが選ぶ「子ども審査団賞」を10回以上受賞している人気作家。主な作品に「オオカミ少年ドルフィ」シリーズ(学研プラス)など。

<西村由美>
東京外国語大学卒。オランダ在住時にオランダ語を学び、外務省の研修所などでオランダ語を教えるとともに、翻訳者としても活躍。訳書に「ネコのミヌース」「パン屋のこびととハリネズミ」(ともに徳間書店)、「王への手紙」「イップとヤネケ」(ともに岩波書店)など多数。

<佐竹美保>
絵本作家・イラストレーター。SFやファンタジーの挿絵の第一人者。挿絵の仕事に『アーヤと魔女』「クレストマンシ―」シリーズ(徳間書店)、「シェーラ姫の冒険」シリーズ(童心社)、「ハリー・ポッター」シリーズ(静山社)、「魔女の宅急便」シリーズ(福音館書店)など多数。

お話のたきぎをあつめる人 ━魔法の図書館の物語━   ローレンティン妃&パウル・ヴァン・ローン/作 西村由美/訳 佐竹美保/絵   徳間書店

 オランダ王国ローレンティン妃殿下が、物語の楽しさを子どもたちに伝えたい言う願いを込めて、人気作家とリレー形式で共著した、ファンタジーです。

 原題はDE SPROOKJES-SPROKKELAAR. 原書初版は2014年。日本版初版は、2021年4月です。

 ストーリーは……

 森のはずれで、おじいちゃんと二人暮らしのステレは、本が大好き。だけどね一冊しかないステレの本は、何度も読んでもう、ぼろぼろです。
 おじいちゃんは、森の奥のお城に「お話の図書館」があることを教えてくれ、ステレに行ってみるように促します。

 その図書館は、本を愛するとある伯爵様が作った、すばらしい図書館でした。けれど、あるとき、伯爵様が旅から戻らず、打ちすてられてしまったのです。
 そして、そのふしぎな図書館にたどりつくには正しいドアを開けなければならず、間違ったドアには呪いがかかっているのでした。

 ステレは、おじいちゃんから不思議な木の枝をもらって、一人でお城にむかいます。何度か失敗した後、正しいドアを見つけたステレは、図書館でたくさんのお話を読み、それを街の子どもたちにお話してあげました。

 たちまち街の人気者になったステレ。ところが、そんな彼女を快く思わない親子がいました。
 お話や本を憎む魔女と、その息子ステインです。

 魔女は、ステレに呪いをかけて……

 と、いうのがあらすじ。

 オランダには、「エフテリング」と言うおとぎ話のテーマパークがあります。それは、世界でただ1冊の、「歩き回ることが出来る絵本」なのだとか。白雪姫やラプンツェル、ヘンゼルとグレーテルなど、おとぎ話のアトラクションがいっぱいの「エフテリング」は、オランダの子どもたちが大好きな場所。

 そこに、この「お話のたきぎをあつめる人」のアトラクションもあるのだそうです。これはわくわくしますね。

 「エフテリング」をネットで検索すると、たくさんの写真と説明が出てくるのですが、ゆかいで楽しい雰囲気なだけでなく、なんだかちょっぴり怖い感じもするのです。その独特の雰囲気が、この物語のかもし出す不思議な雰囲気と似ています。

お話のたきぎをあつめる人 ━魔法の図書館の物語━    ローレンティン妃&パウル・ヴァン・ローン/作 西村由美/訳 佐竹美保/絵     徳間書店

 楽しくて、面白いのですが、ほんのりと哀愁があるのです。

 この独特の雰囲気が、この童話のえも言われぬ魅力となっていて、また、それが佐竹美保先生の挿絵と絶妙にマッチしています。

 この物語のなかでは、不思議な不思議なステレのおじいさんの正体について、明かされていませんから、もしかしたら、続編があるかもしれません。ステレとステインのコンビもいい感じだし、続編があったら、ぜひ、読んでみたいものです。

 字は大きくて読みやすく、文章も平易ですが、総ルビではないので、小学校中学年から。読み聞かせなら低学年から。お話の図書館の挿絵が、本当に素晴らしく、行ってみたくなって、わくわくします。子どもたちへの、「読書をもっと好きになってほしい」と言う願いと、本への愛と、読書の魅力がたっぷり詰まったファンタジーなのです。

 読書が大好きなお父さんお母さんなら、ぜひ、読み聞かせしてあげてくださいね。「本とは、大人から子どもたちへの愛なのだ」と言うメッセージが伝わる、素敵なファンタジーです。

 

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ファンタジーやおとぎ話が好きなHSPさん、HSCさんにおすすめです。ヨーロッパのファンタジーの、独特のほの暗さがある物語です。本が大好きな人なら、惹き込まれるはず。

 オランダのお菓子っていうと、業務スーパーでよく見かける、あの薄いワッフルらしいです。読後は、あたたかいコーヒーと、ワッフルでほっと一息してみたいですね。

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