【都会のトム&ソーヤ】もうすぐ映画公開。天才少年とサバイバル少年の冒険ストーリー第6巻【ぼくの家へおいで】【小学校高学年以上】

2024年3月17日

広告

都会のトム&ソーヤ 6  ぼくの家へおいで  はやみねかおる/作 にしけいこ/絵 講談社

ぼくは内藤内人。ごくふつうの中学2年生。そして、親友は竜王創也。竜王グループの御曹司と言う、まったくふつうでない中学生。さて、今回は、創也の家に招待されたんだけど、どこかおかしいんだ。創也は何かたくらんでいるらしい……

この本のイメージ 敵は家☆☆☆☆☆ コンビニこわい☆☆☆☆☆ 最強の祖母☆☆☆☆☆

都会のトム&ソーヤ 6  ぼくの家へおいで  はやみねかおる/作 にしけいこ/絵 講談社

<はやみね かおる>
日本の男性小説家(1964年4月16日~ )。三重県伊勢市出身。代表作は「都会のトム&ソーヤ」「怪盗クイーンシリーズ」「名探偵夢水清志朗シリーズ」など

 はやみねかおる先生のヤングアダルト(ライトノベル)小説、「都会(まち)のトム&ソーヤ」シリーズ第6弾。初版は2006年。

 主人公は自称「ふつうの中学生」内藤内人。しかし、実は、異常なサバイバル能力のある中学生。彼にサバイバルを仕込んだのはおばあちゃん。この名前も出てこない謎だらけの「おばあちゃんの豆知識」が、常に内人を助けます。
 幼い内人に大自然の厳しさを教え、サバイバル特訓をほどこしたらしいおばあちゃんは、たぶん「冒険野郎マクガイバー」(古いよ)

 今回は、さらに古いSFドラマのオープニングのパロディが使用されています。またしても、いったいどこにボール投げてるんですか、はやみね先生……。

 さて、内人とコンビを組む親友の竜王創也は、竜王グループと言う巨大コンツェルンの御曹司。現在は、廃ビルの一室を「砦」として、「究極のゲーム」を作るのを目標としています。ライバルは天才クリエイター集団「栗井栄太」。

 ゲームクリエイターがこんなふうにあこがれの職業として登場するのは珍しいですね。
 小説やドラマだと、ゲームクリエイターやプログラマー、IT企業の社長などは、たいてい、奇人変人のオタクか、ハッカー、金の亡者という設定が多くて、長らくさみしい思いをしていましたので、こういう設定は純粋にうれしいです。

 今回のストーリーは……

 突然、創也の家に招待された内人。嫌な予感がした内人は断るが、堀越美晴がくるという言葉に誘われて、招待をうけてしまう。目隠しをされて卓也さんに連れられた先にある、奇妙な一軒家。
 しかし、事態は予想外、そして創也にとっては想定外、ふたりは最強のホームセキュリティ「AKB24」と対決する羽目になる。

 はたして、ふたりはこの戦いに勝つことが出来るのか?

 ……と、いうのがあらすじ。

 「IN塀戸」では、塀戸村と言う村がまるごとリアルロールプレイングゲーム空間に改造されていましたが、今回の「創也の家」もそんな感じです。
 近所のコンビニに、卓也さんとその上司の黒川さんが配属されてきますが、このコンビニも竜王グループの出先機関。

 しかし、コンビニチェーンの名前が「シャドウ」って……これはオープニングパロディの作品が由来です。が、わたしですらちゃんと見たことがない番組ですよ。マクガイバーといい、古い洋ドラ大好きなんですね。こういうのは今後もガンガン出てきそう。

 今回の敵は「AKB24」。「オートメーション(A)キィ(K)バリヤー(B)24時間監視システム」と言う竜王グループ開発中の最強のホームセキュリティシステムです。

 このシステムと内人が戦う羽目になり、創也が不承不承ながらサポートするというのが今回のおはなし。 

 今回は竜王グループのターミネーター、二階堂卓也さん、たくさん出てきます。そして、上司の黒川さんも大活躍。(しかし、今回、このふたりは味方ではない)

 この黒川さんもかなり濃いキャラで、この人の能力は「運の強さ」。とにかくとことん運が強いので、なかなかの強敵です。さて、内人のサバイバル技術はこの「運の強さ」に勝てるのでしょうか?

 ラストに、卓也さんのお話と「こんなこともあろうかと」の真田女史のお話の二本のミニストーリーが収録されています。うーん、運の強すぎる黒川部長と先が見えすぎる真田女史が対決したらどっちが勝つんだろう。この後の展開であるのでしょうか。見てみたい。

 いつもながら、明るくはつらつとして、軽快な冒険小説です。
 今回は登場人物が少なめですが、全員キャラが濃いので、読み応えもあり、すごく楽しい。そのうえ、タイムリミット要素や謎解き要素もあって、盛りだくさんな内容です。

 純粋にスカッと楽しみたい方には、おすすめです。

 「有閑倶楽部」「CLAMP学園探偵団」など、奇人変人が冒険する軽快なストーリーが好きな方に。(古いよ)
 「ルパン三世」とか「カウボーイビバップ」とか(それも古い)、このあたりの漫画やアニメが好きな方は、ぜひ。もしかしたら「仮面ライダーW」が好きな人も、好みが合うかもしれません。

 どの巻から読んでもわかるように書かれていますが、背景の設定を理解するには、第1巻から順番にお読みになることをおすすめします。

 まだまだ先は長いけど、今後もコツコツ読み続けます。先が長いのは、楽しみです。

この本は電子書籍もあります。電子書籍には専用リーダーを。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。明るく、楽しい、冒険小説です。コメディ要素もあって、緊張のあとはクスっとさせてくれます。アクションシーンはあるのですが、暴力シーンはないという見事さ。安心してお楽しみいただけます。

 読後はダージリンティーでティータイムを。

 

商品紹介ページはこちら

 

 

この本の続きはちら

お気に入り登録をしてくださればうれしいです。また遊びに来てくださいね。
応援してくださると励みになります。

にほんブログ村 本ブログへ

広告

本棚

Posted by kagurat