【日本の鳥の巣図鑑全259】細密な絵で描く、日本の野鳥と巣。自然の美しさを知る絵本【子どもから大人まで】

2024年3月17日

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日本の鳥の巣図鑑全259    鈴木まもる 偕成社

絵本作家の鈴木まもる先生は、鳥と鳥の巣の研究家としても有名です。これは、膨大な資料をもとに鈴木まもる先生の細密な絵で描かれた、259の日本の鳥と鳥の巣の図鑑です。

この本のイメージ 鳥の美しさ☆☆☆☆☆ 細密☆☆☆☆☆ 貴重なデータ☆☆☆☆☆

日本の鳥の巣図鑑全259    鈴木まもる 偕成社

<鈴木まもる>
1952年、東京都に生まれ。「黒ねこサンゴロウ」シリーズで赤い鳥さしえ賞を、『ぼくの鳥の巣絵日記』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。

 絵本が好きな子って、物語系が好きな子と、図鑑系が好きな子に別れるそうです。

 このブログでは、わたしが物語が好き系の人間なので、どうしても物語系絵本に偏りがちですが、「図鑑系もとりあげなくちゃ」、と思い、本日はこれをご紹介。

 でも、こういうのが大好き人間が近くにいるので、本日はその方にレビューを書いていただきました。
 時々あらわれる、例の、アウトドア大好きなプログラマです。

 と、いうわけで、お願いします!

『日本の鳥の巣図鑑 全259』
 どんなものでもそうですが、モノゴトが好きで好きでたまらない人が作ったコンテンツは、見ているこちらにもその愛が伝わってくるので、とても嬉しいものです。

 著者の鈴木まもる先生にとっての好きなことは、何と言っても『鳥の巣』。
 鳥そのものではなくて『巣』がこの本の主役です。

 鈴木先生は、家の周りで偶然古くなった鳥の巣を見つけ、その造形の不思議、美しさに魅かれ、様々な鳥たちの巣を入手(!)するため、日本のあちこちに行くようになったそうです。

 鳥の巣にもコレクターがいるとは。それも驚きです。(鈴木先生は有名な鳥の巣コレクターでもあります)
 そして、渡り鳥の存在から興味は世界の鳥の巣へとひろがり、とうとう鳥の巣を求めて地球の裏側南アフリカまで行くようにもなったのだとか。

 世界に鳥は約9000種。日本では約500種ほどが生息しており。その中で、この本では日本で巣を作る鳥たち259種(!)の【鳥の巣】を、まるで絵本のような素敵な絵柄で、緻密に解説してくれています。

 鳥たちの生活のしかたや、生息域によって、さまざまに変容変化していく【巣】。
 それぞれ、知恵と本能を駆使して、いかに外敵に見つかりにくく、安心できる巣を作るかを工夫しているのです。それこそが鳥の行動や生活基盤そのものともいえます。

 鈴木先生によると、そんな巣を見ることで、その鳥たちのエサ、巣の材料、外敵、人間との関係、環境とのつながりが知れるのだそう。

 さらに、巣の構造を造形的に見ることで工芸や美術、建築など、モノを作る世界との根源的な共通性をみたり、生命を育てるという点から子育てや教育、社会のつながりを考えるに至ったそうです。

 読んでいて、もちろん鳥たちの生態や巣作りのすごさには感心しますが、それよりも、そうしたことをつぶさに観察してこの物量で紹介してくれる鈴木先生の愛のすごさにも驚きました。
 あなたも、ぜひ、この「鳥の巣への愛」を感じてみてください。

 ありがとうございました!

 それにしても、この絵本、ほんとうにすごいんです。
 鈴木先生の美しい絵もさることながら、学術的な分類、詳細な説明、鈴木先生の愛情たっぷりのコメントも入っています。
 鳥たちは、みんな目がつぶらでかわいらしく、生き生きしていて、巣の中で幸せそう。

 日本には約500種類の野鳥がいるようですが、ふだん生活していて、鳥の声がしても、鳥の巣などを注意して探したことがなかったので、この絵本は驚きの連続でした。

 鳥がお好きな方なら、子どもから大人までおすすめです。
 お子様なら夢中になって読むでしょうし、大人が疲れた夜になんとなく眺めるだけでも癒されます。
 今年の夏は、あまり外には出られない夏ですから、この絵本を読んで気分だけでもアウトドアを感じてみてはいかがでしょう。

 プレゼントにもおすすめです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。図鑑好き、鳥好きの方には、とくにおすすめです。写真ではなく絵なので、リアルながら表情豊かで愛らしいのです。
 ゆっくりと何度でも楽しんで読める絵本です。

 

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