【ゆびたこ】子どもの指しゃぶり癖が治る不思議な絵本。ちょっぴりこわくて、とぼけた物語。【3歳 4歳 5歳 6歳】
もうすぐ いちねんせいに なるのに わたしは ゆびしゃぶりがやめられない…… ある日、親指にできた「ゆびたこ」に顔ができて、話をしはじめた! ちょっぴり不気味で怖い、でもちょっぴりとぼけた、不思議なおはなし。
この本のイメージ 指しゃぶりが自然とやめられる☆☆☆☆☆ ちょっと怖い☆☆☆ どこかとぼけてる☆☆☆☆☆
ゆびたこ くせ さなえ/作 ポプラ社
<くせ さなえ>
テキスタイルデザイン会社勤務を経て、イラスト、絵本制作に励む。第28回講談社絵本新人賞佳作受賞。第11回ピンポイント絵本コンペ入選。第32回講談社絵本新人賞受賞
小さな子どもの癖って、そうなってしまうと、なかなか治すことができませんよね。
わたしは、幼児のころ、引き出しと言う引き出しをすべて開けてしまう癖があったようで、祖母が対抗措置として家中の家具から引き出しの取手を撤去してしまいました。
なので、わたしが幼いころは、家の家具には取手がなかったのです。
とはいえ、小さい子どもに何かを禁止するのは、たいへん骨だったのでしょう。自分では記憶にないくらいの頃のことなんですけども。
さて、「子どもの指しゃぶりが不思議と治る絵本があるんですよ」と、友人から教えられたのがこれ。
指しゃぶりがやめられない女の子が主人公の、ちょっぴり怖くてとぼけたお話です。
自分では絶対に出会わないタイプの絵本なので、すすめてくれてありがとう、友よ。
指しゃぶりって、やめられないと前歯に隙間が出来たり、歯並びが悪くなったりして、顔立ちや健康に影響が出てしまいます。「なんとかしてやめさせないと」と悩んでいる方も多いはず。
実際に、この絵本を読み聞かせたら、即効で指しゃぶりが治ったそうです。
さて、お話は……
もうすぐ一年生になるのに、どうしても指しゃぶりがやめられない女の子。彼女の親指には、「ゆびたこ」があります。
ある日、この「ゆびたこ」に顔ができて、関西弁でしゃべりはじめました。
「あんたがいっぱい すうてくれたから こんなに せいちょうできたわ。これから もっと ゆびしゃぶりして わいのこと おおきくしてや~」(引用)
うそやろ、どうしよう~
女の子は、あわててゆびしゃぶりをやめようとします。そして……
と、言うのがあらすじ。
ちなみに、ハッピーエンドです。
なんというか、このゆびたこ、人面疽みたいで怖い。
でも、ゆびたこの顔が見えたり声が聞こえたりするのは、この女の子だけ。彼女は、あわてて左手の親指に絆創膏をはります。
ちょっとホラーな感じなのですが、最後は女の子はちゃんと指しゃぶりがやめられるし、ゆびたこはいなくなります。
そしてたぶん、指しゃぶりがやめられれば、この絵本は読者にとって必要なくなるのでしょう。友達のお子さんも、指しゃぶりをやめたら、読まなくなったそうです。これはそういうタイプの絵本です。
お話自体も、ちょっと怖いんですが、不思議なおかしみがあります。ゆびたこが関西弁でとぼけた雰囲気があるからかもしれません。
大人になるまで長く読み続ける絵本もあれば、人生のある時期、どうしても必要な絵本もあります。
このタイプの絵本は、いままであまりご紹介してこなかったのですが、かなり効果があるらしいので、お困りの方は、試してみてはいかがでしょう。
ちょっと不気味で怖いんですが、妙な可愛げもある、不思議な物語です。
※指しゃぶり防止用のマニキュアと併用して治した方もいるようです。
こちらもリンクしておきますね。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
繊細なお子さまには、もしかしたら怖すぎるかもしれないので、お子さまによっては、おすすめするのがためらわれます。保護者の方がまず読んで、確認してみてください。
ただ、どうしても指しゃぶりが治らないとき、一時期だけ読むのもいいかもしれません。HSCのお子さまのほうが、すぐ効果があらわれそうです。
指しゃぶりが治ってからも、お子さまがあまりにも怖がるようなら、「ゆびたこはもういなくなったよ」と言ってあげてくださいね。
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