【メリーメリーおとまりにでかける】「思い出のマーニー」のジョーン・ロビンソンがおくる、ちっちゃな女の子の日常物語。読み聞かせに。【メリーメリーシリーズ】【小学校低学年以上】

2024年3月18日

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メリーメリーおとまりにでかける ジョーン・G・ロビンソン/作 絵 小宮由/訳 岩波書店

あるところにメリーと言う女の子がいました。彼女は五人きょうだいの末っ子で、まだまだ小さいので「メリーメリー」と呼ばれていました……「思い出のマーニー」の作者がおくる、やんちゃな女の子の物語。

この本のイメージ 幼児あるある☆☆☆☆☆ やりたいほうだい☆☆☆☆☆ 終わりよければすべてよし☆☆☆☆☆

メリーメリーおとまりにでかける ジョーン・G・ロビンソン/作 絵 小宮由/訳 岩波書店

<ジョーン・ロビンソン>
Joan Gale Robinson、(1910年2月10日 ~ 1988年8月20日)はイギリスの児童文学作家。バッキンガムシャー州生まれ。イラストレーターとしての教育を受け、小説とイラストの両方を手がけた。代表作は「思い出のマーニー」「くまのテディ・ロビンソン」など。

 初読です。
 「思い出のマーニー」「くまのテディ・ロビンソン」で知られるジョーン・G・ロビンソンの小学校低学年向けの物語です。
 MADAM MARY-MARY と言うタイトルの本(本国初版1957年)からのよりぬきのようです。日本での初版は2017年。

 いやあ、面白かった!

 「テディ・ロビンソン」もかなり面白かったのですが、メリーメリーはぬぐるみじゃなく人間の女の子なので、好き放題に動き回りますから、テディ・ロビンソンよりはるかに被害甚大

 どちらかと言うと、「くまのパディントン」みたいな方向性の話です。うん、似てる。

 メリーメリーは五人きょうだいの末っ子で、まだまだ小ささいのでいつも、きょうだいからは味噌っかす扱い。おねえさんやおにいさんがやっている楽しいことには、いつも混ぜてもらえません。

 悔しいメリーメリーは、「あなたには無理よ」と言われても、頑固に自力でなんとかしようとします。負けず嫌いなんですね。
 そして、自分なりにがんばって大惨事を引き起こすのですが、ひょうたんから駒のように結果的にいい方向に転がってしまう、と言うお話です。

 パディントンにはグルーバーさんという、彼をちゃんとした紳士扱いしてくれる理解者がいましたが、メリーメリーにもバセットさんという大人の友人がいます。困っているバセットさんを助けたからなんですけども。

 短い短編のオムニバスになっていて、ひとつのお話が終わると子どもが混乱しないように「これで、このおはなしはおしまいです」と書かれていて、とてもわかりやすい。

 ほとんどがひらがなとカタカナで書かれており、ときどき入る漢字にはすべて振り仮名が振ってあるので、小学校低学年からお楽しみいただけます。もちろん、読み聞かせにぴったり。

 メリーメリーがやることなすこと、幼児あるあるのむちゃくちゃで、「あらあら、だいじょうぶ?」と最初は心配し、「どうなっちゃうんだろう」と中盤のハチャメチャでびびり、そしてラストのみごとなハッピーエンドでほっとする、と言う見事な「お約束」の世界です。

 日本だと、メリーメリーみたいな子は「大人や年上の子のいいつけを守らない悪い子」の範疇に入ってしまうのかもしれませんが、メリーメリーの好奇心や、そして困った人を助けるやさしさや行動力は、失敗ばかりしているいたずらっ子のように見えて、たくさんの美徳があります。

 そんなことを説教臭く書いていないところも魅力。ただただ、メリーメリーの子どもらしい行動に、大いに笑い、癒される物語です。

 ちょっと暗い気分のとき、お天気が悪い日が続くとき、メリーメリーはおすすめです。「パディントン」がお好きなら、きっと気に入ります。

 「思い出のマーニー」しか読んだことがない方は、あのしんみりしたお話を書いた人が、こんなハチャメチャを書くのか! と、びっくりされるかもしれません。ロビンソンの低学年向けの童話は、彼女の小さな娘のために書かれたものなので、小さな子どもの描写がとてもリアルです。

 思わず顔がほころんで、気持ちが明るくなる物語です。読み聞かせをすれば、お母さんの心もなごむことまちがいなし! (ただし、メリーメリーの真似をしてはだめよ、と言い聞かせないといけないかもしれないけど)

 「メリーメリーのおりょうり」を読んでめちゃくちゃなクッキングをするメリーメリーの真似をされると困る、と言う場合は、具体的な手順をしっかり書いている「ルルとララ」を一緒にプレゼントするのをおすすめします。

 女の子が主人公の物語ですが、あまりにもメリーメリーが自由すぎるので、もしかしたら内向的な男の子も楽しく読めるかもしれません。
 メリーメリーのシリーズは全部で三冊。あと二冊も楽しみです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。読み聞かせをすれば、親子でなごめる、楽しい物語集です。
 メリーメリーがかなりやんちゃで、真似をすることを恐れる保護者の方もいらっしゃるかと思いますが、このボリュームの本を読みこなせたり、ただしく読み聞かせを理解できるお子さまは、あまり無茶なことはしないと思います。

 とにかく、肩の力を抜いて楽しめる物語集です。

 

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