【ハイスクール・オーラバスター】ついに完結するSF少女小説の名作を電子書籍で。読み始めるなら今かも。【天使はうまく踊れない】【中学生以上】

2024年3月18日

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天使はうまく踊れない ハイスクール・オーラバスター1 若木未生/作 集英社コバルト文庫

崎谷亮助は平凡な高校生だったが、「見えるはずのないものが見える」と言う特殊能力があった。彼のもとに突然あらわれた謎の転校生、水沢諒。明るくお調子ものだが謎めいた彼が、亮助の運命を大きく変えることになるのだった……

この本のイメージ オカルトアクション☆☆☆☆☆ 少女小説☆☆☆☆☆ 物語の始まり☆☆☆☆☆

天使はうまく踊れない ハイスクール・オーラバスター1 若木未生/作 集英社コバルト文庫

<若木未生>
経歴 1988年、東京都立八王子東高等学校卒業。 1989年、早稲田大学第一文学部日本史専修在籍中に『AGE』で第13回コバルト・ノベル大賞佳作入選。 同年、「ハイスクール・オーラバスター」シリーズ第1作となる『天使はうまく踊れない』でデビュー。

 初読です。
 ほんっとう~~に申し訳ございません! 初読です。

 いろんな事情で気になりつつも読みそびれていた作家さんのひとり、若木未生先生です。
 若い頃、周囲にもファンが多かった方です。

 大学在学中にデビューされ、この作品が最初の文庫でした。1989年初版です。

 1989年と言うと、Winkの「淋しい熱帯魚がヒットした頃ですね。また、体操の内村航平選手や俳優の佐藤健さんがこの年に生まれています。そういう時代でございます。どひー。

  しかし、デビュー作の初々しさはあれど、今読んでも上手い。そして、なつかしい。

 確か長く療養されていて、シリーズが中断していた期間があったと記憶しています。

 再開されていたんですね。そして、もうすぐ完結するらしいと知り、今頃手に取ったしだい。
 でも、やっぱり、友人たちが夢中になっていただけあって面白いので、これからコツコツ読んでゆくつもりですよ。

 ストーリーは……

 主人公崎谷亮助は、絵が好きな内向的な少年。大富豪の息子で、大切に育てられてきたが、彼には特殊な能力があった。「見えてはいけないものが見えてしまう」のだ。

 そんな彼があるとき、水沢諒という不思議な転校生と出会う。
 彼との出会いが、亮助を数奇な運命にいざなうことになる。

 それは、鬼とも妖怪とも呼ばれる存在〈妖の者〉と、それを滅する神の化身とされる〈空の者〉たちの戦い。

 亮助には特殊な能力があり、妖の者の妖力と空の者の術力、その両方を中和する唯ひとりの中和能力者(オーラバスター)だったのだ。

 ……というのがあらすじ。

 この当時、退魔ものは流行りましたね……。今もまた、そんなブームが来てるような気がしますが。退魔ものや術者どうししの戦いなどは、定期的にブームが来ますね。

 かなり昔の古い小説なので、今読むとかなりレトロな感じは否めません。1989年って、この世にインターネットはまだないし、携帯電話もない、もちろんコンピューターも知っている人はいない時代です。あの「小室時代」の前であり、当時彼らはTMネットワークとして活動していました。

 出だしから、主人公の部屋に豊かさの象徴としてレーザーディスクがあります。レーザーディスク!

 でも、お話は今読んでも面白い。

 内向的な主人公の男の子と、明るい親友のコンビ、強くてまっすぐなヒロイン、かっこいいお姉さんのサブヒロイン、謎めいた美男子と、次々と魅力的なキャラクターが登場。

 主人公の亮助君にも、相棒の諒くんにも、どうやら秘密がありそうです。一巻であきらかになるのは、壮大な世界のほんの一片のよう。

 まったくの白い心で読んでいるので、その後の展開は知らないんですが、好奇心を掻き立てられます。

 当時の女の子たちが好んだ、少年たちのバディもの、明るい友情物語の雰囲気もあり、オカルトアクションファンタジーの要素もあり、そして、登場する女の子たちは強くてかわいい。

 いちど中断するまででも22巻まであって、かなり長いので、気長にコツコツと読んでゆくつもりです。トロくて申し訳ありません。読みたい本がたくさんあるんですよ……。でも、読みたい本がたくさんあるのは幸せなことです。

 この第一巻は、コバルト文庫バージョンで電子書籍が発売されています。紙の本のほうはどうやら絶版のよう。そして、白泉社のほうでも出版されていて、こちらは電子と紙、両方あるのですが、白泉バージョンは4巻までしかないのです。これは混乱しますね。

 なので、続けて読むつもりの方のために、今回は集英社の電子書籍版をご紹介しました。電子端末のない方は図書館で捜してみてくださいね。そして、いったん中断したあと、徳間書店に移り「ハイスクール・オーラバスター・リファインド」として、続きが刊行されています。

 それにしても、ずっとお休みしていたシリーズが再開し、ついに完結するというのは、ファンにとっては感無量だと思います。
 この機会に、電子書籍でシリーズを追いかけてみてはいかがでしょう。

 時代背景を知ってから読むと、面白さ倍増です。

 コバルト文庫は中学生以上を対象としているので、中学生から。ただし、文章は読みやすく、軽快で、残酷シーンもないので、小学校高学年くらいから楽しめると思います。「まちトム」が読めるなら、「オーラバ」は大丈夫。

 女の子向けのオカルトアクションの元祖みたいなところはあるので、興味がある方はぜひどうぞ。

※電子書籍には専用端末をおすすめします。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 オカルトアクションものですが、ネガティブな要素は、驚くほどありません。大丈夫です。少年ふたりのバディものと、個性的なキャラクターが多数登場する群像ものの要素があります。第一巻はまだ導入なので、大きく物語が動いていませんが、だんだんスケールの大きい話になってゆくようです。

 

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 退魔ものが好きな方におすすめします。

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