【ふゆじたくのおみせ】寒い冬にぴったり。クマとヤマネのほのぼの友情物語絵本【おおきなクマさんとちいさなヤマネくん】【4歳 5歳 6歳】

2024年3月20日

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ふゆじたくのおみせ おおきなクマくんとちいさなヤマネくん  ふくざわ ゆみこ/作 福音館書店

森が赤や黄色に色づく頃、「ふゆじたくのおみせ」が開店します。クマさんとヤマネくんは大喜びでお店に行くと、クマさんにぴったりのセーターとヤマネくんにぴったりのチョッキが売られています。ふたりは、お互いにプレゼントしようと、お支払い用のどんぐりを集めに森へ向かいました

この本のイメージ かわいい☆☆☆☆☆ ほのぼの☆☆☆☆☆ なかよし☆☆☆☆☆

ふゆじたくのおみせ おおきなクマくんとちいさなヤマネくん  ふくざわ ゆみこ/作 福音館書店

<ふくざわゆみこ>
東京生まれ。絵本作家。主な絵本に「ぎょうれつのできるパンやさん」「ぎょうれつのできるチョコレートやさん」他、ぎょうれつのできるおいしいえほんシリーズ(教育画劇)、「おおきなクマさんとちいさなヤマネくん」「ブルくんとかなちゃん」シリーズ(福音館書店)など多数。

 ふくざわゆみこ先生のかわいらしい絵本です。初版は2003年。二十年近く愛されるロングセラーです。

 とある森に住むおおきなクマさんと、小さなヤマネ(ねずみに似たげっ歯類の動物)くんは大の仲良し。いつも自分のことより相手のことを優先する大親友です。

 森が赤や黄色に色づく頃、リスさんの「ふゆじたくのおみせ」が開店します。寒い冬用のセーターやチョッキ、あったかクッション、マフラーや本など、冬ごもりに必要なものがいっぱい売られています。お支払いは、どんぐり。

 ヤマネくんは、クマくんにぴったりの大きなセーターを見つけました。値段は、どんぐり500個です。クマくんは、ヤマネくんにぴったりのチョッキを見つけました。値段はどんぐり50個。

 ほしいものが見つかった森のみんなは、どんぐりを拾いに森へ飛び出しました。ヤマネくんは、目標の500個目指して、猛スピードでどんぐりを拾います。クマくんも、ヤマネくんのために、苦手などんぐり拾いを頑張ります。

 ところが、最後の一個がなかなか見つかりません。必死にどんぐりを集め続けるふたり。さて、どんぐりは集められるかな

 ……と、いうのがあらすじ。

 ラストはどうなるのかはお楽しみ。とてもハートフルなハッピーエンドです。

 今回のお話のテーマは、「さりげない優しさ」。

 クマくんとヤマネくんは、相手にぴったりのお洋服を見つけて、プレゼントしようとしますが、お互いに相手にはそれを言わないんです。だから、それぞれが、相手がなんでそんなにも必死でどんぐりを集めているのかを知らない。

 でも、最後の一個のどんぐりをじゃんけんで取り合ったあと、ヤマネくんはクマくんにわからないように、どんぐりをクマくんにゆずります。かっこいいですね。

 ふたりが、何度も何度も、お互いのことを思ってこっそり気を回しあうのが、ほほえましい。そして、森の仲間たちも、同じようにふたりに影ながら協力するのでした。

 そんな、やさしさに包まれた森は、雪に覆われた冬の季節を迎えます。
 クマくんたちは冬眠することになりますね。どんな夢をみるのでしょうか。

 ふくざわ先生の温かみのある、やさしい動物たちの絵は、眺めているだけで癒されます。
 クマくんとヤマネくんのシリーズは、お子様にとっては友情とは何かを知る絵本でしょうし、大人にとっては疲れた心をしみじみと癒してくれる和み本でもあります。

 「見えない優しさ」や「陰ながらの心配り」などは小さいお子さまにとって理解するには、かなり高度なことです。でも、こういうふうにお話で表現すると、わかりやすいですね。そういった意味で、情操教育的な要素もあり。

 わりと大き目の絵本なのですが、その分、絵が楽しめます。いろんな動物たちが登場してくれて、それを探すのも楽しい。

 蛇とかカエルとか、子どもに嫌われがちな生き物も、かわいく描かれて登場しているんです。

 字はすべてひらがなとカタカナで書いてあるので、50音が読めれば、一人でコツコツ読むことが出来ます。もちろん、読み聞かせにも。雪が降る前の、この季節にぴったり。

 大切な人を喜ばせたい、何かをしてあげたい……「与える心」たっぷりの、ほのぼの絵本です。プレゼントにぜひどうぞ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。ほのぼのとして、かわいらしい絵本です。誰かのために何かをしてあげたい……そんな気持ちにあふれた物語です。
 老若男女におすすめする、なごめる絵本です。

 挿絵のジャムとパンがすごくおいしそうなので、読後は熱々のお茶とジャムでティータイムを。

 

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