【まじょのナニーさん】魔法が使えるスーパーお手伝いさんがやってきた!わくわくの第2巻【にじのむこうへおつれします】【小学校低学年以上】

2024年3月20日

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まじょのナニーさん  にじのむこうへおつれします  藤真知子/作 はっとりななみ/絵 ポプラ社

ユマのママはもうすぐ赤ちゃんが生まれるので入院しています。パパは出張、おばあちゃんは風邪を引いて来られない。ひとりぼっちのユマのところに、ナニーさんがやってきました。今度は何をするのかな。

この本のイメージ 下の子が生まれるお子さまに☆☆☆☆☆ 和製メリー・ポピンズ☆☆☆☆☆ 竜宮城☆☆☆☆☆

まじょのナニーさん  にじのむこうへおつれします  藤真知子/作 はっとりななみ/絵 ポプラ社

<藤真知子>
東京女子大学卒業。「まじょ子どんな子ふしぎな子」でデビュー。以後、「まじょ子シリーズ」は、幼年童話のファンタジーシリーズとして人気を博し、ついに60巻で完結。ほかにも「わたしのママは魔女シリーズ」(全50巻)など、作品多数。

<はっとりななみ>
武蔵野音楽大学卒業。その後東京デザイン専門学校でグラフィックデザインを学び、製紙メーカーデザイン部を経て、イラストレーターに。絵本の挿絵やグリーティングカードほか、さまざまな媒体にイラストレーションを提供している

 かわいい魔女ものファンタジーを多数生み出している、藤真知子先生の現行シリーズ、「まじょのナニーさん」第二巻です。初版は2017年。

 ほかにも、小さなかわいい魔女っ子が現実の社会にやってきて事件をまきおこす「まじょ子」シリーズ、魔女がふつうの人間と結婚してママになる「わたしのママは魔女」シリーズなど、長く愛されるシリーズがあります。
 まじょ子シリーズは60巻、ママは魔女シリーズも50巻と言うロングシリーズ。まさに、藤真知子先生は児童書ファンタジー界のスーパースターです。

 「まじょのナニーさん」は、魔法が使えるスーパー家政婦さんが、お留守番をしなければならない小さな子供のもとへ来て、いろんなことを魔法で解決してくれる一話完結のファンタジー。
 それぞれの巻でお話は完結しているため、どこから読んでも楽しめるようになっています。

 なにしろ、第1巻でもいきなりナニーさんが登場直後に魔法を使い始めるので、彼女についての説明はいっさいなし。正体も不明、どうして魔法を使えるのかも不明なのです。なので、第1巻を読まないと続きがわからないような設定はなにひとつありませんので、どこから読んでも、ぜんぜん、まったく大丈夫です。

 さて、今回のお話は……

 ユマは今日からおうちで一人ぼっち。というのも、ママが出産間近で入院するからです。パパは出張でいないし、おばあちゃんは風邪で来られない。

 つまらない夏休み……と、思っていたら、ママがユマのために家政婦さんをお願いしていました。

 それが、ナニーさんです。

 ナニーさんは、「お料理、お洗濯、お掃除に家庭教師もいたします」と自信まんまん。
 いったい、どんなスーパー家政婦さんなんだろう、と思っていたら、なんと魔法が使えるのでした!

 下の子が生まれてくることが、あまりうれしくなかったユマは、最初はナニーさんにもツンツンしてしまいますが、ナニーさんの不思議な魔法で……

 ……と、いうのがあらすじ。

 「おまかせください」と言うのが、ナニーさんの決め台詞。どんな無茶な「お願い」も、聞いてくれる、スーパーレディなんです。

 メアリー・ポピンズのような不思議さがありますが、メアリー・ポピンズほど厳しくて怖いわけじゃありません。ナニーさんは、厳しいというよりキリっとしている感じです。

 わたしは、メアリー・ポピンズのあの、不敵な感じが大好きなのですが、ナニーさんはそこまでではありません。でも、わりと自信家みたいで、かっこいいですね。

 今回のお話のポイントは、下の子が生まれてくることで、どうしてもさみしさを隠せないユマちゃんに、ナニーさんが赤ちゃんの国に連れていって、赤ちゃんの気持ちを伝えてあげるところ。

 いままで一人っ子だったのに、下のきょうだいがうまれてくると言うのは、子どもにとっては一大事です。特にユマちゃんはもうかなり大きくなっているので、複雑な気持ち。

 そこを、厳しくしかったり、説教くさいことなど言ったりせずに、うまく気持ちを汲み取って、ユマちゃんの優しさを引き出してくれるナニーさん。頼もしい。

 下のお子さまと微妙な関係になっているお子さまに、おすすめのファンタジーです。現実の世界では言い尽くされているようなお小言は、いっさい物語には登場しません。夢いっぱいの楽しいできごとが、優しい気持ちにさせてくれるのです。これが、ナニーさんの魔法。

  字はかなり大きくて、小学校あがりたてくらいが対象年齢です。(「なんでも魔女商会」より字が大きくて、「モンスター・ホテル」と同じくらいです)
 はっとりななみ先生の、カラフルで可愛らしい絵がぴったり。白黒だけでなく、フルカラーの挿絵もあって、豪華です。

 もうすぐ下の子が生まれる、というような時期に、ぜひ読み聞かせしてあげてくださいね。

※この本は電子書籍もあります。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。下の子が生まれそうなときの、小さな子の微妙な気持ちが描かれています。ナニーさんは、しつけには厳しいところがありますが、小言や説教はせず、優しく頼もしい存在です。
 ユマのさみしい気持ちを汲み取って、生まれてくる赤ちゃんへの優しさや愛情を引き出してくれます。

 読後は、ナニーさんの魔法のカレーが食べたくなるかもしれません。

 

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