【くまの子ウーフ】こぐまのウーフと森の動物たちののどかな日常物語。50年以上愛されるロングセラー【小学校低学年以上】

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くまの子ウーフ くまの子ウーフ童話集 神沢利子/作 井上洋介/絵 ポプラ社

ぼくは、くまの子。うーふーってうなるから、名前はくまの子ウーフ。あそぶのが大好きで、なめるのと食べるのが大好き……愛されるロングセラー、こぐまのウーフの、ほのぼの日常ライフ。

この本のイメージ 動物ファンタジー☆☆☆☆☆ 子どものなぜなに☆☆☆☆☆ 心がほっこり☆☆☆☆☆

くまの子ウーフ くまの子ウーフ童話集 神沢利子/作 井上洋介/絵 ポプラ社

<神沢利子>
1924年、福岡県に生まれ、北海道、樺太(サハリン)で幼少期をすごす。文化学院文学部卒業。詩、童謡、絵本、童話、長編と、児童文学の第一線で幅広く活躍。日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞、日本童謡賞、路傍の石文学賞、巌谷小波文芸賞、モービル児童文化大賞など数多く受賞

<井上洋介>
1931年、東京赤坂に生まれる。武蔵野美術学校西洋画科卒業。漫画、タブロー、舞台美術、絵本など、多彩な創作活動を展開。文藝春秋漫画賞、東京イラストレーターズクラブ賞、小学館絵画賞、日本絵本賞大賞、JBBY賞など多くの賞を受賞。2016年没(

くまの子ウーフ くまの子ウーフ童話集 神沢利子/作 井上洋介/絵 ポプラ社

 50年以上愛されるロングセラー、「くまの子ウーフ」のご紹介です。初版は1969年。改訂版初版は、2001年。

 九つのお話のオムニバスで構成されています。

 おはなしは……

 ・さかなには なぜしたがない
 ・ウーフは おしっこでできてるか??
 ・いざというときって どんなとき?
 ・きつつきのみつけた たから
 ・ちょうちょだけに なぜきくの
 ・たからがふえると いそがしい
 ・おっことさないもの なんだ?
 ・? ? ?
 ・くま一ぴきぶんは ねずみ百ぴきぶんか

 の九本。

 物語は、単純なハッピーエンドではなく、ウーフが納得できなくて、ちょっとモヤモヤして終わるお話もあります。
 でも、その「もやもや」っていうのが、子どもが一度は考えるようなことなのです。

 大人になると、悩み事の中に「生活の不安」や「経済的な問題」「仕事の人間関係」など、複雑な問題が絡みますが、子どもの頃の「もやもや」のほうがずっと、哲学的です。

 ウーフの森の友だちたちも、個性豊か。

 いじわるな友だちポジションのキツネのツネタくんは、単純な「いじわるキャラ」ではないのが魅力です。彼の言うことは、あの、小学生男子くらいの子がよく言う屁理屈なのですが、幼児の頃はあの理屈に反論できなくて、真剣に悩んでしまうんですよね。そして、その悩みをうまく口に出来ない。それが子ども時代。

 「くまの子ウーフ」は、小さなお子さまが読んで、「これはどういう意味なのかしら」と親子で一緒に考えたり、話し合ったりできるような、そんな「余白」の多いファンタジーです。

 子ども時代に、もやもやするけど、どうしても言語化できない、つかみどころのない悩みを、ストーリーにしてくれているのです。

 わたしは、「? ? ?」のうさぎのミミちゃんが大好き。かわいい乙女心です。鈍いウーフは、ちょっと損をしてしまいますが、こういうのもふくめてかわいいと感じます。子どもが読んだら、もしかしたら納得いかないかもしれません。そういうのが、読んだ後、親子の会話になるのじゃないかと思います。

 「くま一ぴきぶんは ねずみ百ぴきぶんか」は、かなり哲学的なお話。
 でも、これは、小学生なら、一度は論争になる話ではないでしょうか。子どもの頃は、同じクラスでも体格にかなり差がありますが、しなければならないことは同じです。そんなとき、ちょっともやもやする、そんな気持ちを代弁してくれているお話です。

 ラストの虹がさわやかで、晴れ晴れとした気持ちで読み終われます。

 ただ「かわいい」だけじゃない、子どもが始めての人生で出会う「なぜかな」「どうしてかな」と言う気持ちに、まっすぐに向き合ってくれる、正統派の児童文学です。

 字が大きくて読みやすく、ひらがなが多くてすべての漢字に振り仮名が振ってあるので、小学校低学年から。しかし、噛めば噛むほど味が出るような、掘ればいくらでも掘り下げられるような、深いお話が多いので、小学校中学年でもおすすめです。ただ、小学校中学年くらいだと、かえって「子どもっぽい」と思って読んでくれないかもですけども。

 長い物語の読みはじめに、そして、好奇心いっぱいのお年頃におすすめの物語です。
 冬のお休みにぜひ、ウーフと出会ってくださいね。

 ※この本には電子書籍もあります。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 おすすめします。ネガティブな要素はありません。
 単純な「かわいい」物語ではなく、かわいくてほのぼのしているのに、考えさせられるところもある、深みのある物語です。HSPHSCのほうが、多くのメッセージを受け取れるでしょう。

 感受性を刺激してくれる物語なので、読み聞かせがおすすめです。読後に、あれこれと会話するのが楽しくなりそうです。

 読後は、たっぷりのはちみつを入れた紅茶と、ハニートーストでティータイム。

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