【ネコヅメのよる】猫好きさん必読の絵本。猫たちの秘密の集会【子どもから大人まで】

2024年3月20日

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ネコヅメのよる    町田尚子   WEVE出版

あれ?そろそろかもしれない。あっちからもこっちからも……。いそげ、いそげ、猫たちが集合する。それは、ネコヅメの夜。人間が知らない、不思議な不思議な、猫たちだけの夜の秘密。

この本のイメージ でぶねこ☆☆☆☆☆ ねこがいっぱい☆☆☆☆☆ 猫好きなら子どもから大人まで☆☆☆☆☆

ネコヅメのよる    町田尚子   WEVE出版

<町田尚子>
1968年、東京都生まれ。武蔵野美術大学短期大学部卒業。絵本作品に、「ネコヅメのよる」(WAVE出版)、「さくらいろのりゅう」(アリス館)、「いるのいないの」「あずきとぎ」(ともに京極夏彦 作、岩崎書店)、「おばけにょうぼう」(内田麟太郎 文、イースト・プレス)、「だれのものでもない岩鼻の灯台」(山下明生 文、絵本塾出版)、「たぬきの花よめ道中」(最上一平 作、岩崎書店)、「なまえのないねこ」(竹下文子 文、小峰書店)など。

 でぶねこへの愛が炸裂する、町田尚子先生の猫の絵本です。初版は2016年。
 この表紙。カレンダーなどに使われている子猫や美人猫のあざとさなんてみじんもない、ふてぶてしい顔をしています。これを表紙にもってくるという、思い切りの良さ。

 この絵本には、猫がわんさと出てきますが、ほぼ、でぶねこ。シュッとした美しい猫や、あどけない子猫なんて登場しないんです。(ところどころにやや小さめの猫はいる)でも、でぶねこのかわいさは、存分に表現されています。

 これは、そんじょそこらの中途半端な猫好きには至れない境地です。

 万人におすすめするタイプの絵本ではありませんが、確実にコアな猫好きさんの心を掴む絵です。だって、すべての絵に愛がある。あふれんばかりの猫へ愛が。

 お話は、単純で、猫たちが細い細い、猫の爪のような月の夜に、秘密の集会をして、みんなで月を見ながら立ち上がってユラユラゆれる、と言うお話。

 たまに「立ち上がる猫」っていますよね。あれですよ。あのラッコを縦にしたみたいな格好で立って、ユラユラ。

 ラストまで読むと、この「立ち上がるポーズ」をさせるためのでぶねこだったのかもしれないと思ってしまいます。

 小さいお子さまから大人まで、猫好きさんにおすすめしたい絵本です。ただ、この猫たちの顔、小さなお子さまだとまだ魅力がわからないかもしれません。でも、もし、おうちにこういう猫がいたら、「うちの子だ」と思って買ってしまいますよね。

 ラストシーンには、大量のでぶねこちゃんたちが、立ち上がって月を見ているので、猫を飼っている人なら、ついつい、自分の飼い猫に似た猫を探してしまうかも。でもみんな、それぞれ個性があって、かわいいんです。これはまいった。

 あとがきで、町田先生が保護猫の譲渡会へのすすめと、成猫を引き取ってともに暮らす喜びについて書いていらっしゃいます。子猫はもちろんかわいいけれど、おとなの猫も味があってかわいいものです。そんな想いもこめられた絵本だったのですね。

 もう猫を飼っている方も、これから猫を飼いたい方も、猫との生活に興味がある方も、必読の絵本です。対象年齢は子どもから大人まで。

 「おとなの猫、ちょっといいかもな」と思ったら、ぜひどうぞ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 かわいい猫や美人猫、子猫なんてちっとも出てこないのに、猫たちの魅力に癒されます。でぶねこ、おっさん猫、おばはん猫にも、こんなにも魅力があるのです。

 猫好きさんなら、子どもから大人まで楽しめる、猫愛があふれた絵本です。

 

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