【12種類の氷】スケートが好きな方に。秋から冬、春へと氷とともに季節の移り変わりを描く、モノクロイラストの絵本。【小学校低学年以上】

2024年3月24日

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12種類の氷 エレン・ブライアン・オベット/文 バーバラ・マクリントック/絵 福本友美子/訳 ほるぷ出版

秋が終わりに近づくとき、ある朝、バケツに最初の氷ができる。さわると割れてしまう、薄い氷が冬の訪れ。氷はだんだん厚くなり、畑が凍り、小川が凍り、そして……美しい季節の移り変わりとともに氷に親しむ家族の物語。

この本のイメージ 季節の風物☆☆☆☆☆ 氷と親しむ☆☆☆☆☆ アメリカの冬☆☆☆☆☆

12種類の氷 エレン・ブライアン・オベット/文 バーバラ・マクリントック/絵 福本友美子/訳 ほるぷ出版

<エレン・ブライアン・オベット>
1944年米国メイン州生まれ。現在も、メイン州に住み、子ども向けの物語、詩集、植物の本などを書く。

<バーバラ・マクリントック>
米国ニュージャージー州生まれ。19歳で絵本作家を志しニューヨークに移る。現在はコネチカット州の古い家に住み、冬は雪景色を楽しんでいる

<福本友美子>
公共図書館勤務を経て、現在は児童書の研究、翻訳をしている。訳書に「りこうすぎた王子」「としょかんライオン」「ないしょのおともだち」など。

<この季節恒例のスケートトーク 不要な方はスクロールしてくださいね>

12種類の氷 エレン・ブライアン・オベット/文 バーバラ・マクリントック/絵 福本友美子/訳 ほるぷ出版

 

 北京オリンピック、出場選手のみなさま、おつかれさまでした。
 フィギュアスケート、最終種目ペア、「りくりゅう」こと三浦木原ペア、七位おめでとうございます。いままでペアは、ショートプログラムで予選落ちしてフリーに進めなかったことを考えると、本当に快挙です。
 ペアの世界で中国とロシアは宇宙人なので、そのほぼ下につけられるようになったのって、本当に、とんでもなく素晴らしいことだと思います。
 これは個人の感想なのですが、りくりゅうを見ていると、アイスダンスのバーチューモイア組がシニアデビューした頃の雰囲気を思い出すのです。初々しくて、チャレンジングで、叙情的で。これからどんなペアに育ってゆくのか、とても楽しみです。

 スイハンこと、隋文静・韓聡ペア、金メダルおめでとうございます。僅差の戦いを四回転ツイストで制した名勝負。ものすごく高く上がり、ぎゅん!って回る、すごい技でした。オリンピックで実施して成功したのは、世界初でしょうか? いいもの見せてもらいました。
 美しくてキレがあり、二人で一人のように動く、アスレチックで芸術的な、すばらしい演技でした。

 最終日のエキシビションは、隔離されていたヴィンセント・ジョウ選手も参加できて、楽しく美しいイベントになりました。トゥルソワ選手も参加してくれて一安心。トゥルソワ選手は日本では「先輩」の愛称で親しまれ、男子ファンも多いのです。シェルバコワ選手は、優雅で天使のようでした。(グリーンルームで号泣している坂本選手をハグしてくれてありがとう。あんなエピソードがあったのですね。今回のオリンピックは、選手同士の交流が心をあたたかくさせます)アメリカのアリッサ・リウ選手は、笑顔全開で楽しそう。
 ネイサン・チェン選手は、ファンの多いプログラム「キャラバン」をかっこよく滑ってくれました。わたしも大好きです。
 鍵山選手の演技はのびのびと楽しそうですし、宇野選手のナンバーは完成形が楽しみです。みんな楽しそうで本当によかった。

 羽生結弦選手の「春よ、来い」は幻想的で、すばらしく美しかった。男性で、袖口が広がってヒラヒラしてる服が似合う人は、そうそういないのではないでしょうか。でも、羽生選手がこの袖で腕を動かすと、鳥が羽ばたいているように見えるのです。羽生選手のお袖については、ぜひとも今後も広がっていていただきたい(謎の要望)。来季のことは、まだ、足の回復具合が見えず、決められないんでしょうね。よくなりますように。

 様々なドラマがありましたが、エキシビで和気藹々と滑っている選手たちを見ていると、幸せな気持ちになりました。練習中のボーヤン選手と羽生選手のダブルドゥンドゥンの写真にも癒されました。不可解なこともありスポーツの闇も垣間見たけれど、素晴らしさ、美しさも見ることができました。四年後もオリンピックが無事開催されることを祈ります。

<ここからが本題。本日の本紹介>

 本日ご紹介するのは、「12種類の氷」と言う絵本です。原題はTwelve kinds of ice. アメリカでの初版は2012年。日本での初版は2013年です。

 アメリカの秋から冬、春にかけての様子を、12種類の氷とともに描いています。

 まず最初は、「初氷」。納屋に置いてあるヒツジ用のバケツの中に薄い氷が出来ます。まだ季節は秋です。

 次にできるのは「つぎの氷」。初氷よりは厚く、窓ガラスくらいの厚さ。手にとって、眺めて、割るのが楽しい。

 その次は「三番目の氷」。これはちょっとやそっとでは割れない。この氷が出来ると、次は「畑の氷」。畑が凍ると、楽しい季節がやってきます。

 次は「小川の氷」。小川が凍ると、スケート靴をはいて、小川の上を滑って遊びます。次は、池が凍る「黒い氷」。黒い氷を楽しんだ後は、家の菜園に水をまいて凍らせる「リンクの氷」。ここで家族みんながスケートを楽しみます。

 製氷するのはお父さん。

 自宅のリンクでスケートパーティーを楽しんだりして過ごしたあとは、牧場の氷を使ってアイスショー……

 ……と、いうのがあらすじ。

 絵はすべて白黒ですが、とても細密な絵で、寒い冬を、氷とともに楽しく過ごすブライアン一家の冬の日々が描かれています。スケートをすべるシーンは、スパイラルやスピンのポーズが描かれていて、リアルで美しい。

 絵本と言っても、かなり文章が多いので、小学校低学年から。ただし、すべての漢字に振り仮名が振ってある総ルビなので、50音が読めたら、コツコツ読むことが出来ます。

 スケートが好きなお子様におすすめの絵本です。スケートを実際にやっている方は子どもから大人まで楽しく読めそうです。
 自宅のスケートパーティーや、手づくりのアイスショーの様子が、とにかくアメリカらしく、ほのぼのと楽しそう。

 寒い冬なのに、寒さが増して氷が厚くなるごとに、楽しいことが増えて大はしゃぎする子どもたちがかわいい。どんな状況でも楽しんでしまう、たくましさも感じます。

 今は、あまり外出できないときですが、自然と親しむ様子を描いた、こんな絵本もいいですね。

 子どもから大人まで、スケート大好きな方、特にご自分でスケートを楽しまれる方におすすめの絵本です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。スケートが大好きな一家と、アメリカの秋から冬、春までの様子を描いた、ノスタルジックであたたかいストーリーです。
 白黒の絵本ですが、素朴な魅力があり、大人にも和み時間を与えてくれます。

 寒い季節に、温かい飲み物をお供にカフェで読むのもおすすめです。

 

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