【チリとチリリ】青い青い海の世界のファンタジックサイクリング。かわいくて不思議なロングセラー絵本【うみのおはなし】【4歳 5歳 6歳】

2024年3月28日

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チリとチリリ うみのおはなし どいかや/作 アリス館

チリとチリリがサイクリングをしていると、どうくつを見つけました。ふたりが自転車で入ってゆくと、その先には海の世界が広がって……。チリとチリリは海の底をサイクリングして、さんごの森をぬけ海のカフェ、そして海のホールへ…… 

この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ サイクリング☆☆☆☆☆ 海の底へ☆☆☆☆☆

チリとチリリ うみのおはなし どいかや/作 アリス館

<どいかや>
1969年東京に生まれる。東京造形大学デザイン科卒業。「アイヌのむかしばなし ひまなこなべ」(萱野茂・文)で産経児童出版文化賞産経新聞社賞を受賞。「チリとチリリ」シリーズ、「チップとチョコのおでかけ」「おはなのすきなトラリーヌ」「ねこのかあさんのあさごはん」「ハーニャの庭で」「ナナカラやまものがたり」「ぼくたちねこなのゆかいな8ぴき」「ポーリーちゃん ポーリーちゃん」など、自然や生き物への愛情があふれる絵本を数多く手がけるほか、緑ゆたかな山間で猫たちと暮らす日々をつづった「ちっぽけ村に、ねこ10ぴきと。」などのエッセイも発表している

 どいかや先生のロングセラーシリーズ「チリとチリリ」。「チリとチリリうみのおはなし」は2004年初版です。
 「チリとチリリ」のシリーズはチリとチリリという女の子ふたりが、自転車にのってサイクリングする、ファンタジックなストーリー。

 すでにシリーズが8冊出版されており、どの話から読んでも理解できる一話完結物ですが、最初から順番にお読みになりたい場合は、「チリとチリリ」からお読みください。

 「チリとチリリ」のレビューはこちら

 今回の「チリとチリリ うみのおはなし」はこれからの季節にぴったりの、海の底のファンタジックストーリーです。

 お話は……

 ある日、チリとチリリはサイクリング中、洞窟を見つけます。自転車で入っていったふたりは、そのまま海の底へ。

 海の底をサイクリングし、美しいさんごの森を抜け、ふたりは海のカフェへ。貝殻のソファにすわり、チリは「なみのあわパフェまきがいふう」チリリは「うみのソーダゼリーしんじゅクリームのせ」をいただきます。

 その後、海のホールで「南の海の魚のダンスショー」を楽しみ、さらに深い海の底でたからものをもらうのでした……

 ……と、いうのがあらすじ。

 前回の「チリとチリリ」はサイクリングしているうちに森の動物たちの世界へ行ってしまうお話でしたが、今回はなんと海です。しかも海の底。

 「ええっ、空気は? 息はどうやってするの?」などと、現実的なことを考えてはいけません。「チリとチリリ」のシリーズは、白昼夢のような美しいファンタジー。理屈なんて無いのです。

 大地震、火山の噴火、伝染病、戦争、終わらぬ不況……現代の世の中は暗いニュースでいっぱいです。
 ふと、絶望的な気持ちになることもあるけれど、目の前の日々のことを頑張るのみ……それでも、時々、どうしようもなく疲れてしまう。そんな方も多いのではないでしょうか。

 このブログでは、子どものためだけではなく、大人の癒しとしての児童書や絵本をおすすめしています。
 大人になってから読む絵本や児童書は、子どものころに読んだときとは、また別の感慨や想いがあるものです。

 特に、「チリとチリリ」のような、いっさいのネガティブ要素の無い可憐な絵本には、疲れた心が癒されます。山奥の湧水のような、ひんやりと澄み切った、心にしみる純粋さがあるのです。

 わたしは、普段はサスペンスやアクション物も読むし、戦闘・格闘シーンがある冒険物も好きなのですが、たまに、いっさい「圧」のない、ふんわりとやさしい物語が読みたくなる時があります。と言うか、そういうものしか読めない時があります。

 「チリとチリリ」は、想像力の翼を羽ばたかせてる夢いっぱいのお子さまのためだけでなく、忙しい現代で癒しを求める大人のための和み本としてもおすすめです。

 とくに、「チリとチリリ うみのおはなし」はこれからの季節にぴったり。この青い青い海、どうやって描いたのかしら。夢のように美しい青です。

 心が疲れて乾ききっているとき、「チリとチリリ」と一緒に心だけでも旅に出ましょう。自転車に乗って、どこまでも。深い海の底で宝物が見つかるかもしれません。

 梅雨時の寒い日に、熱めのお風呂にゆっくり浸かり、お風呂上りにハーブティーをお供に、読みたい絵本です。ひたすら愛らしく、不思議で美しい。磨り減った心を絵本の力で回復させてくださいね。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はいっさいありません。

 かわいくて、ほのぼのとしていて、海の青が美しい絵本です。なにひとつ「圧」も「トゲ」もないので、繊細なお子さまにも、そして疲れた大人にもおすすめです。

 読後はバタフライピーの青い青いお茶でティータイムはいかがでしょう。

 

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