【ぐりとぐら】原っぱで出会った、新しい友だち。国民的のねずみのかわいい絵本。【ぐりとぐらとくるりくら】【3歳 4歳 5歳 6歳】

2022年7月20日

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ぐりとぐらとくるりくら  中川 李枝子/さく 山脇 百合子/え  福音館書店

はるの朝、ぐりとぐらは朝ごはんを原っぱで食べようとかべんとうをもって出かけました。そこで出会ったのは、ふしぎな手長うさぎのくるりくら。一緒に朝ごはんを食べ、一緒にあそびます……

この本のイメージ 新しいともだち☆☆☆☆☆ おいしい朝ごはん☆☆☆☆ お友だちの家におよばれ☆☆☆☆☆

ぐりとぐらとくるりくら  中川 李枝子/さく 山脇 百合子/え  福音館書店 

<中川 李枝子> 日本の児童文学作家、作詞家。夫は画家の中川宗弥。

ぐりとぐらとくるりくら  中川 李枝子/さく 山脇 百合子/え  福音館書店

 絵本界のロングセラー、国民的人気のねずみの、ぐりとぐらの絵本です。初版は1987年。

 ぐりとぐらに、あたらしい友だちが登場します。なまえは「くるりくら」。手の長ーーーいうさぎです。
 気持ちのいい春の朝、ぐりとぐらは原っぱで朝ごはんを食べようと、おべんとうを用意します。原っぱに到着してさて、朝ごはんと思ったら、誰かにひっぱられて、ふたりの帽子が取られちゃう。

 それは、手長うさぎの「くるりくら」のしわざ。

 ぐりとぐら、くるりくらの三人は、仲良しになって一緒におべんとうを食べ、雲のボートに乗ってくるりくらのおうちに遊びに行きます。

 くるりくらの家でおやつを食べ、くるりくらのお母さんが作った毛糸のなわとびで、ぴょんぴょん跳ねながら、ぐりとぐらはおうちに帰りました……

 ……というりがあらすじ。

 この絵本には、「ぐりぐらサラダ」と「ぐりぐらサンド」というものが登場します。

 にんじん ピーマン ゆでたまご
 チーズ たまねぎ ほうれんそう
 キャベツ じゃがいも ぐりぐらサラダ

 ピーナツバター ママレード
 たんぽぽ クローバ パセリとセロリ
 パンにはさんでぐりぐらサンド
 (引用p4)

 サラダのほうはドレッシングしだいでおいしいと思うのですが、サンドイッチのほうは想像つきません。
 これを再現した方の記事があったので、リンクしておきます。どうやらおいしいようですよ。

 たんぽぽは食用たんぽぽを使用しただけで、あとは完全再現のようです。確かにクローバーはためらわれます……でも、じっくり煮込むことで使用したようです。

 たんぽぽの葉はビタミンとミネラルが豊富で、葉が咲く前の若葉だと苦味がなくおいしいようです。
 たんぽぽを食べてみたという方の記事もあるので、リンクしておきますが、この苦味がなかなかいい、という感想もあります。春菊みたいなものでしょうか。これは、興味ある。

 クローバーも、別の方で調理して食べた方がいらっしゃるので、記事をリンクしておきます。
 驚くべきことに、シロツメクサもアカツメクサもカタバミも食べられるようです。シロツメクサ少しだけ毒があるのでよく加熱するのがコツだとか。

 中川先生は戦中世代なので、野草を食べて生き延びた経験があるのかもしれません。この世代の方は、食べられる草をたくさんご存知なんですよね……。

 で、問題の「ぐりぐらサンド」ですが、この野趣味あふれる取り合わせのサンドイッチ、どうやら美味しいようです。ピーナツバターとマーマレードはもともと合うので、このふたつの重ねぬりサンドイッチはわたしもよくやるのですが、ここにたんぽぽやクローバー、パセリとセロリを挟んでもさらに美味しいよう。

 たしかに、セロリとピーナツバターも合いますからね! これは、試してみなければ!
 「ぐりぐらサラダ」のほうは材料調達も簡単だし、味も想像がつくので、気軽に試せそうですね。

 ぐりとぐらがだいすきなのは「おりょうりすること たべること」なので、毎回、美味しそうなごちそうがどっさり登場します。そして、どれもこれも作ってみたくなるのです。

 くるりくらのお母さんがふるまってくれた、ケーキのような、ピザのような不思議なおやつもおいしそう。おはしかな?と思った棒状のものは、にんじんスティックのようです。

 文章はすべてひらがな。50音が読めれば一人読みができますが、とにかくかわいくて、楽しくて、荒唐無稽なので、読み聞かせにおすすめ。ぐりとぐらのおはなしは、子どもの無限の想像力と一緒に羽ばたいてくれる、のびのびとしたファンタジー。大人が読むと「なんでそうなるの」と思ってしまうようなところを、説明なしにぐいぐいすすんでゆくのが魅力。

 大人になってから、こういうのが書けちゃうのがすごいなあ、と大人になった今だとしみじみと感じます。

 美味しくて楽しくて、そしてちょっぴり不思議なぐりとぐらのファンタジー。またしても、おでかけできない夏になりそうな予感ですが、ぐりとぐらみたいに、野草やハーブをおうちで調理して、大きなサンドイッチをつくって、「おうちピクニック」を楽しむのもいいかもしれません。

 いろいろとたいへんなことは続きますが、楽しく過ごしましょう。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。ほのぼのと楽しい、かわいらしい絵本です。あたたかみのある素朴な絵で、大人の和み絵本としてもおすすめです。
 
 読後は、ぐりぐらサラダとぐりぐらサンドが食べたくなるかもしれません。ぐりぐらサンドは、食用たんぽぽや豆苗で代用すればつくれますよ。

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