【ブラックホールってなんだろう?】ミステリアスな天体ブラックホールの謎にせまる絵本【小学校中学年以上】

2024年3月30日

広告

ブラックホールってなんだろう? 嶺重慎/文 倉部今日子/絵 たくさんのふしぎ傑作集 福音館書店

ブラックホールとは、宇宙に存在する謎に満ちた天体です。この絵本は、ブラックホールについて、現代の科学でわかっていることを詳しく説明しています。

この本のイメージ ブラックホール☆☆☆☆☆ 宇宙☆☆☆☆☆ 超新星☆☆☆☆☆

ブラックホールってなんだろう? 嶺重慎/文 倉部今日子/絵 たくさんのふしぎ傑作集 福音館書店

<嶺重慎>
1957年北海道札幌生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了、ケンブリッジ大学天文学研究所研究員などを経て、現在現在京都大学大学院理学研究科教授。専門はブラックホール天文学。専門の研究教育のかたわら、盲学校などで出前授業をしたり、本を書いたり、天文手話を検討したりしている。著書に「ブラックホール天文学」(日本評論社)、「ファーストステップ 宇宙の物理」(朝倉書店)、著編書に「知のスイッチ 『障害』からはじまるリベラルアーツ」(岩波書店)などがある。

<倉部今日子>
1959年新潟県生まれ。デザイン事務所勤務ののち銅版画を始める。鎌倉の海と江ノ電の線路横にある自宅兼アトリエ「水平線」で、「銅版画絵本マザー・グース」「海の銅版画」などのシリーズを制作し、毎年個展を開催。2017年、鎌倉市にて「水平線ギャラリー」を始める。絵本の仕事に、「ヤドカリだんちの なみでんしゃ」「ヤドカリだんちの おまつり」(ともに福音館書店)、「えのでん タンコロ」(偕成社)などがある。

 この本は、福音館書店から刊行されている「たくさんのふしぎ」の傑作集としてハードカバーの絵本として出版されています。初版は2019年。

 本ブログでは、わたしが子供の頃に好きだった児童書、最近「いいな」と思ったもの、「わたしの子供の頃にこんな本があったらな」と感じた本などを中心にご紹介しています。

 ただし、わたし自身が物語り好き、ファンタジー好きなため、どうしてもご紹介する本に偏りが出てしまいます。図鑑好きや科学好きの子など、絶対に手薄になりそうなジャンルは、時々ゲストとして登場する知人のプログラマーに手伝ってもらってカバーしています。

 本日ご紹介するのは、ブラックホールの絵本。これ、わたしだけなら、絶対に手に取らない……。こういうとき、違う感性の人に手伝ってもらうと、本当に助かります。

 宇宙が好きで科学が好きなら、多少難しくても読みこなしてしまう子がいます。誰もがそうとは言わないけれど、ストライクな子にはたまらない絵本でしょう。

 というわけで、今回のレビューを書いていただきました。

 それでは、どうぞ!

ブラックホールってなんだろう?
2019年、人類ははじめてブラックホールの撮影に成功しました。
それまでは理論的に「あるかもしれない」と言われていましたし、間接的に存在を示唆する情報も観測されてはいたのですが、実際に、直接的に画像として撮影されたのは2019年がはじめてのことです。
(地球上のいくつもの電波望遠鏡の観測データを集めて解析することで、ようやくブラックホールの画像が得られたそうです)

この本は、そんなブラックホールの研究を1980年代から行っていた峰重慎先生の文に、絵本作家の倉部今日子先生がイラストを添えたものでいままで謎に包まれていたブラックホールの姿を、現在わかっていることを丁寧に分かりやすくまとめて紹介した絵本です。

中盤までは、かつてカール・セーガンが「COSMOS」で語っていた内容とほぼ同じ、なつかしい内容ですが、後半以降は最新の研究結果が書かれており、宇宙好きのお父さんお母さんが読んでも楽しめると思います。

わたしも宇宙関係のニュース自体は追っていましたが、こうやってイラストつきでまとまっているのを読むと、やはり宇宙への想いが燃え上がってきますね。

倉部先生の絵がかわいいので、もともと宇宙に興味がなかったお子さまも親しみがもてるんじゃないでしょうか。

なにしろブラックでホールですから、黒い、吸い込まれそう、怖い、恐ろしいものというイメージが一般的だと思いますが、そんなブラックホールも、詳しく知ることで「そんなに悪いやつじゃないのかも?」と思えてくる絵本なのでした。

※最新の研究では、ブラックホールは宇宙の星を作り出す「素」になっているかもしれないということがわかってきているそうです。

 ありがとうございました!

 文章は読みやすく、すべての漢字に振り仮名が振ってありますが、「重力」などの科学用語が理解できて読みこなすためには、だいたい小学校中学年からでしょう。

 子ども向けではあるけれども、手加減なく詳しく書かれています。
しかし、可愛らしい絵で説明してくれているので、わかりやすいだけでなく、宇宙という未知の世界に親しみがもてるので、おすすめです。

 夏は夜空を見上げる機会が増える季節です。知らないこと、不思議なことを解明するために、夜空を見上げたり読書をしたりしてみませんか。幼い頃のあこがれが、未来の宇宙飛行士を生むかも知れません。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。難しい宇宙の秘密を、わかのやすく読みやすい言葉で説明しています。未知のことに対して好奇心があったり、宇宙について興味があるお子さまにおすすめです。

 わからない用語は、自分で検索して調べてみると、世界が広がります。

宇宙が好きなら

 

商品紹介ページはこちら

 

 

お気に入り登録をしてくださればうれしいです。また遊びに来てくださいね。
応援してくださると励みになります。

にほんブログ村 本ブログへ

広告