【パパかいぞくのこもりうた】海賊の父と息子のおやすみ絵本。読み聞かせに!【3歳 4歳 5歳 6歳】
おやすみ前、海賊の坊やの心ははるか遠く冒険の旅へ。優しい海賊パパは子守唄を歌います……。お父さんと息子の心温まる絵本。おやすみまえの読み聞かせにおすすめです!
この本のイメージ 父の愛☆☆☆☆☆ 海賊☆☆☆☆☆ 冒険の旅へ☆☆☆☆☆
パパかいぞくのこもりうた アントン・ロマーエフ/文 藤原潤子/訳 成山堂書店
本国初版は2018年。日本語版の初版は2022年です。
絵本をご紹介するとき、悩むのは性別の問題です。
本好きなお子さまは女の子のほうが多く、お母さまが読み聞かせされるご家庭のほうが多いらしく、(海外の翻訳ものも含めて)絵本というと母と娘ものが多いのです。
けれど、現代は様々なご家庭があるので、動物ものや妖怪、ファンタジーなど、なるべく性別関係なく楽しめるものを探しています。
それと同時に、「お父さんが子どもに読み聞かせる」前提で描かれている絵本も、ご紹介することにしています。父子ものって、少ないんですよね。
母子ものだと、「よるくま」や「ちいさなあなたへ」「おかあさんはね」など、ロングセラーの名作が多いのですが、父親がテーマになっている絵本は、なかなかないのです。
でも、「父親がかっこいい絵本はないのか?」とお探しのパパさんはいるはず。
そんなとき、これをおすすめいたします。
この絵本は、父親から息子への愛をストレートに描いた絵本です。
なにしろ、テーマは海賊です。
洋の東西問わず、昔は船には女は乗せないことになっていました。それは、海や船が女性とされていて、船に女を乗せると海が嫉妬して船が難破してしまうという言い伝えがあったから。
だから、海賊船には男しか乗っていません。これはシングルファーザーと息子のおやすみ絵本なのです。
海賊船の船長の海賊パパは、小さな海賊坊やに子守唄を歌いながら寝かしつけます。
海賊パパの楽しい子守唄を聞きながら、冒険の旅に思いをはせる海賊坊や。
パパの創作話が面白く、眠ってなんていられなくなってしまう。
やんちゃでなかなか寝たがらない坊やに、海賊パパは根気よく子守唄を歌い続けます。
大きくて深くて強い、父親の愛があふれる絵本です。
いかつい海賊パパが小さな坊やを大切そうに抱いて子守唄を歌う姿は、なんともほほえましい。
楽しいパパの子守唄に、何度も何度も坊やがツッコミを入れますが、その都度、海賊パパは根気よく唄を歌い続けます。
やがて眠る海賊坊や。
読み聞かせは、ぜひ、お父さんが。きっと、後になって大切な思い出になっているはず。
絵はあたたかみのある筆致で、でもファンタジックで美しく、そしてどこかユーモラス。
成長した坊やの姿を見せてくれるのもうれしい。
海や海賊が大好き、漫画「ワンピース」が大好きなお子さまにいかがでしょう。
息子さんのお誕生日に、パパから坊やへのプレゼントに、お休み絵本としておすすめです。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。父親から息子への愛にあふれた、ファンタジックでユーモラスな絵本です。海賊が大好きなお子さまに。お父さまがおやすみ前に読み聞かせするのに最適です。
海賊や冒険、少年漫画などがお好きなお子さまなら女の子でも楽しく読めると思います。
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