【いたずらジャック】ハロウィンシーズンに!いたずらなかぼちゃの妖怪、ジャックの絵本【2歳 3歳 4歳 5歳】

2024年3月31日

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いたずらジャック  橋本さやか/作 つちや書店

あるところに、かぼちゃのおばけがおりました。なまえはジャック。ジャックはいたずらがだいだいだいだいだ~いすき。まいにち、まちじゅうのこどもたちに いたずらをします。ところがある日、ひとりの女の子がジャックにいいました…… 

この本のイメージ ハロウィン☆☆☆☆☆ ジャック☆☆☆☆☆ 楽しいいたずら☆☆☆☆☆

いたずらジャック  橋本さやか/作 つちや書店

<橋本さやか>
1978年三重県に生まれる。名古屋芸術大学絵画科洋画コース卒業。ジュエリーデザイナーを経て絵画、絵本の制作を行う。子どもと合作のアート活動なども行っている。

 10月31日はハロウィン。ハロウィンシーズンに、かぼちゃのおばけの絵本をご紹介。初版は2016年です。

 この季節になると、街は黒とオレンジで華やかに飾られます。かぼちゃのケーキや、おばけの形をしたマシュマロなど、ぱ限定スイーツもいっぱい。

 ハロウィンは、ケルトの「サウィン」と言う収穫祭を起源にしたお祭り。「トリック・オア・トリート」の合言葉でこどもたちがお菓子をもらいに歩く風習は、アメリカからやってきたようです。

 子どもたちが仮装して「トリック・オア・トリート!」と家々をまわる風習は、一時期日本でも見られましたが、コロナ禍でほとんど見られなくなりました。
 北海道では「ローソクもらい」という、ハロウィンの「トリック・オア・トリート」に良く似た風習がありますが、あれはコロナ禍の今は、復活しているのでしょうか。
 人が大勢集まるイベントは、まだまだ見合わせているところも多いので、少しさみしいですね。

 この絵本は、ジャックと言うかぼちゃのおばけと、子どもたちの交流を描いた、カラフルで楽しいお話。

 おはなしは……

 あるところに、かぼちゃのおばけがおりました。
 なまえはジャック。

 ジャックは、いたずらするのがだ~いすき。

 子どもが寝ているあいだに顔に落書きをしたり、落とし穴に落としたり、蛇でおどかしたり、白いかぶりものをして脅かしたり……

 ところが、あるとき、ジャックにおどろいてくれない女の子と出会いました。
 女の子は、「ジャックのいたずら、つまらない。もっと、みんなをびっくりさせて」と言います。

 それでジャックは考えます。みんなをびっくりさせるのにはどうすればいいか……

 そんなとき、ハロウィンがやってきます。子どもたちは仮装して楽しそう。ところが、突然の停電で街は真っ暗。
 ジャックは、たくさんのロウソクを吸い込んで、それを安全な魔法の火に変えて、街に光をともすのでした……

 ……と、いうのがあらすじ。

 とても単純なお話ですが、メッセージは深い。

 ジャックはいたずらが大好きなおばけです。でも、最初のジャックのいたずらは、みんなをびっくりさせるけど困らせるものばかりで、あんまり幸せないたずらではありません。

 ところが、女の子に「ジャックのいたずらつまらない。もっとびっくりさせて」と言われてから、ジャックは考えます。

 次にジャックがしたいたずらは、困っているみんなを助けること。街中にかぼちゃの火をともし、明るくにぎやかに楽しくすることでした。

 ジャックは「他人に迷惑をかけるいたずらより、たくさんの人を楽しませるいたずらのほうが楽しい」と気がついたのです。

 最近は、SNSや動画サイトで個人が気軽に情報発信ができるようになりました。そうなると、手っ取り早くたくさんの人に見てもらうために騒動━炎上━を仕掛ける人もいます。

 最初のジャックはさしずめ、「迷惑系」おばけといったところでしょう。そのジャックが、女の子との出会いで「エンタメ系」おばけに進化したのでした。

 「どうせ人を驚かせるなら、楽しいことにしようよ」と言うのは、昔より令和の今のほうが大切なテーマかもしれません。

 今は、子どもでも簡単に情報発信ができる時代です。「いたずらジャック」は伝統的なテーマのお話ではありますが、現代の子どもたちにとって、大切なことを教えてくれています。

 暑い暑い夏が去り、厳しい冬がやってくる前のこの季節、ハロウィンのシーズンは不思議とうきうきした気持ちを運んできてくれます。

 かぼちゃのお菓子を食べながら、ジャックのいたずらストーリーを読み聞かせしてみてはいかがでしょう。字はすべてひらがなとカタカナ。50音が読めるなら、ひとり読みも出来ます。ジャックはおばけで性別がないので、男女ともに楽しめる内容です。

 ジャックの大活躍を読んで、「誰かを楽しませるいたずら」をあれこれ考えてみるのも楽しいかもしれませんね。

 ※この本には電子書籍もあります。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。他人を困らせるいたずらおばけだったジャックが、他人を楽しませ自分も楽しむエンタメおばけになったと言う、楽しいお話です。
 世の中には「悪いいたずら」と「良いいたずら」とがあること、「良いいたずら」はみんなが笑顔になって楽しいこと、と言うシンプルなテーマをストレートに描いています。

 読後は親子でかぼちゃのお菓子でティータイムを。

 

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