【ハロウィーンってなあに?】ハロウィンシーズンに!ハロウィンのことがよくわかる、かわいい絵本【3歳 4歳 5歳】
魔法使いの子ども、ビビは、魔女のみんながかぼちゃを集めて大騒ぎをしてるのが不思議でなりません。「みんないったい、何してるの?」ビビは、おばあちゃんに聞いてみることにしました……
この本のイメージ ハロウィンとは☆☆☆☆☆ ジャック・オー・ランタンの由来☆☆☆☆☆ ハロウィンレシピ☆☆☆☆☆
ハロウィーンってなあに? クリステル・デモワノー/作 中島さおり/訳 主婦の友社
<クリステル・デモワノー>
フランスのパリ近郊に生まれる。小さいころから本を読むのが大好きで、8才から絵を描き始める。大学卒業後、出版社勤務をへて絵本作家となる。やさしさにあふれる美しい色合いの絵は、フランスをはじめとして、世界中のこどもやママに大人気。
<中島さおり>
翻訳家・エッセイスト。パリ第三大学比較文学科博士準備課程修了。フランスの週刊新聞社で日本の新聞記事翻訳編集の仕事に携わる。中央大学などでフランス語の非常勤講師を務めたあと、再渡仏。現在はパリ近郊でフランス人の夫と二人のこどもと暮らしながら、通訳、翻訳、執筆をつづける。「パリの女は産んでいる」(ポプラ社)で、第54回日本エッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ハロウィンシーズンなので、ハロウィンにちなんだ本や絵本をご紹介しています。こちら、原題は Dis-moi,qu’est-ce que c’est HALLOWEEN? フランスでの初版は2006年です。
ハロウィーンは日本の「お彼岸」とよく似た風習で、だんだん冬に近づいてゆく季節の変わり目にその年の収穫を祝うケルトの「サウィン」と言うお祭りが起源となっています。
夏から冬になる変わり目の季節、それは、「昼」の力が強かった季節からだんだんと「夜」の力が強い季節へと移行する時期とされ、そのため、亡霊が現世に戻ってくるお祭りがされるようになったのです。
子どもたちがお化けの仮装をして「トリック・オア・トリート!」(おやつをくれないといたずらするぞ)と言いながら街をめぐるイベントはアメリカが起源のようですが、最近では(コロナ禍以前)日本でも行われるようになっていました。(残念ながら、今はまだやらないほうがいいですね)
日本には昔から「お盆」「お彼岸」など死んだ人が現世の家族に会いに来る行事が多いため、おばけや幽霊はかなり身近な存在です。
昔話にも幽霊や妖怪が登場するお話が多く、それが「物語」ではなく「実話」として伝承されています。このあたりが日本ならではというところ。
また、漫画やアニメの世界でも、「オバケのQ太郎」や「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」など、おばけや幽霊が面白く、またはかっこよく活躍するお話が数多くあります。
そんなわけで、ハロウィーンは日本人にとってはなんとなく感性の合う、なじみのあるイベントなのです。
本日ご紹介する「ハロウィーンってなあに?」は、そんなハロウィーンの起源について、やさしく説明してくれる絵本です。
おはなしは……
魔法使いの女の子ビビは、最近みんなが遊んでくれないので不満です。かぼちゃ畑では魔女たちがかぼちゃを抱えて大騒ぎ。
いったい何がおきているのかしら?
ビビは、おばあちゃんに聞きにいくことにしました。
「それはね……」
おばあちゃんは、ビビにハロウィーンのことを優しく説明してくれるのでした……
……と、いうのがあらすじ。
おばあちゃんがハロウィーンとジャック・オー・ランタンについて、またトリック・オア・トリートについて、それぞれの起源について詳しく説明してくれます。
かぼちゃをくりぬいた「かぼちゃのランタン」の作り方や、「かぼちゃのタルト」のレシピ(かなり詳しい)、ハロウィーンの飾り「かぼちゃのリバンベル」の作り方、おばけへの仮装の仕方も書かれているため、これを見ればおうちでハロウィーンパーティーもできそう。
一冊読むと、ハロウィーンについてかなり詳しくなれる内容です。
また、文章量は絵本にしては多く、漢字交じりの文章ですが、すべての漢字に振り仮名が振ってある総ルビです。
読み聞かせもいいですが、季節のイベントの由来を知るのと同時に文章を読む力をつける目的でひとり読みの絵本としてお使いになるのもいいでしょう。
文章の量と難易度が、ひらがなだけの絵本を卒業しようとしているお子さまのトレーニング用にちょうどよさそうです。
絵はかわいらしく、魔女も怖くありません。
季節や行事に関係なく読める絵本もいいですが、お話を楽しみつつ季節行事の由来を知れる絵本もいいものです。
ハロウィンシーズンにぜひどうぞ。
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ネガティブな要素はまったくありません。
主人公の魔女っ子ビビは愛らしく、絵本に描かれている魔女たちも怖くなくかわいく描かれています。子どもたちが仮装したオバケたちも、楽しそう。
ハロウィーンのことがよくわかり、おうちハロウィーンがしたくなる絵本です。読後はパンプキンパイを作ってティータイムを。
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