【雪の女王】アンデルセンの名作。真実の愛を探す、美しい童話絵本。【小学校中学年以上】

2022年11月1日

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雪の女王 アンデルセン/原作 バーナデット・ワッツ/絵 ささきたづこ/訳 西村書店

ある日、悪魔はたいへんごきげんでした。鏡をひとつ、こしらえたのです。その鏡には善いものや美しいものは縮んでしまってほとんど映らず、醜いものや悪いものはいっそうひどく、はっきり映ってしまうのでした……

この本のイメージ 繊細☆☆☆☆☆ 美しい☆☆☆☆☆ メルヘン☆☆☆☆☆

雪の女王 アンデルセン/原作 バーナデット・ワッツ/絵 ささきたづこ/訳 西村書店

<アンデルセン>
Hans Christian Andersen(1805年4月2日 – 1875年8月4日)は、デンマークの代表的な童話作家、詩人。

<バーナデット・ワッツ>
1942年、イギリスに生まれる。ケント州のメイドストーン美術学校で学び、絵本作家のブライアン・ワイルドスミスに師事。1969年『赤ずきん』がドイツの最優秀児童図書に選ばれ、同年、ボローニャ国際児童図書展にてグラフィック賞受賞。イギリス、ケント州在住

<ささきたづこ>
日本の児童文学翻訳家・作家。香川県生まれ。早稲田大学第一文学部東洋史学科卒業。ドイツに6年あまり滞在し、ミュンヘン国際児童図書館日本部門の設立に関わる。帰国後、ドイツ児童文学を多数翻訳している。

雪の女王 アンデルセン/原作 バーナデット・ワッツ/絵 ささきたづこ/訳 西村書店

<この季節おなじみのスケートトーク。不要な方はスクロールしてね>

 先週末はフィギュアスケートグランプリシリーズ、スケートカナダでした。カナダは日本といちばん時差が不便なので、カナダ大会は完全に昼夜逆転状態になってしまいます。

 さて、今回はめでたい結果!
 ワールドチャンピオン宇野昌磨選手、スケートカナダ優勝おめでとうございます! ショートはヒヤリとしましたが、なんとしてでもコンビネーションにしたところに気合を感じました。フリーは圧巻。高難度ジャンプの連続なのに芸術性が高いプログラム。ツイズルが美しくて感動。完成形が楽しみです。

 爆速ジャンパー三浦佳生選手、銀メダルおめでとうございます! ショートは完璧。フリーは直前に靴紐トラブルで六分間練習をほとんどできなかったのにもかかわらず、すばらしい演技でした。最終滑走や思わぬアクシデントなどにくじけない、強メンタルを見せてくれた三浦選手。世界のランボルギーニ・ミウラ。最初から爆速で伝説を作ってしまいそうな予感です。

 女子は、渡辺倫果選手、デビュー戦での優勝おめでとうございます! ショート、フリーともにトリプルアクセルを投入すると言う、高難度プログラム。渡辺選手は現在20歳の大学生。いままで女子の高難度ジャンプは子どもの頃から跳んでいないと大人の身体になってから跳ぶことができないという定説がありましたが、固定観念を見事にひっくり返してくれたダークホース。今後のスポーツ教育にも新しい道を拓きそう。高難度ジャンプと大人の表現力の融合に期待が高まります。

 紀平梨花選手、おかえりなさい。着実に回復しているのがうれしい。堅実な演技で、焦りすぎて無理をしない聡明さが伝わります。ひとつひとつの演技が丁寧で美しい。完全復活が楽しみです。

 横井ゆは菜選手、フリーすばらしかった! 表情、仕草のひとつひとつ、独自の世界観が魅力的な選手です。これからも魅せてくださいね。

 アイスダンスの小松原組、リズムダンス自己ベスト更新おめでとうございます。キレキレの演技でした! 次の試合も楽しみです!

 そして「りくりゅう」こと、ペアの三浦璃来/木原龍一組! 優勝おめでとうございます。ひええ、日本のペアが優勝、ゆうしょうですよ! 今回ロシアと中国がいなかったとはいえ、これはすごいことですよ。めでたいです。
 三浦選手、怪我明けの試合、いろいろとたいへんだったと思いますが、お疲れさまでした。どんなに熟練しても初々しい魅力のある不思議なペア。これからの活躍がますます楽しみです。

<ここからが本題。本日の本紹介>

 さて、今回ご紹介するのは、バーナデット・ワッツの「雪の女王」。原題はDie Schneekönigin.ドイツでの初版は1986年。日本での初版は1987年です。

 バーナデット・ワッツは童話の絵本を何作も手がけているのですが、独特の繊細な世界観が魅力です。
 この「雪の女王」は、いつものふんわりとした雰囲気に、不思議な哀愁があって、ワッツの絵本が好きな方にはおすすめ。

 それにしても「雪の女王」ばっかり何冊紹介するんだっていう、このサイトですが、わたしはこの物語、アンデルセンのなかではいちばん好きです。なにしろハッピーエンドなので。

 アンデルセンって悲劇好きなので、「なんでこんなに救いがないんだ」っていうような童話が多いんですよね。「人魚姫」とか「マッチ売りの少女」とか「ある母親の物語」とか。

 でも、この「雪の女王」はめずらしくハッピーエンドで、運命に翻弄されるばかりの「おやゆび姫」や運命に打ち負かされる「人魚姫」とちがい、登場する女性たちがみんなとても強いのです。

 ただ、「雪の女王」は小説としては短く、絵本としては長すぎると言う、商品化するには微妙なボリュームのため、書籍としてまとめるのが少々難しい作品です。今回も絵本としては文章がかなり多め。

 振り仮名の量が少ないので、ひとり読みだとしたら小学校中学年以上になるでしょう。もっと年齢の低いお子さまなら、読み聞かせがおすすめです。

 最近、よく話題になる「自分軸」と言う言葉ですが、これは思考や判断の基準が他人の評価ではなく自分の中にあるということ。自分軸で考え、判断する人は、「ここぞ」というところでメンタルが強く、信念をもって行動できます。

 アンデルセンの「雪の女王」は、この「自分軸」で行動する女性たちの物語なのです。

 幼馴染のカイを助けるために裸足で旅をするゲルダには、まっすぐて強い心があります。
 そして、彼女を助けてくれる女性たち…… 一人暮らしの魔女も、王女様も山賊の娘もフィン人の女性も、みんなみんな強いのです。もちろん、「雪の女王」も。

こちらは原作

 今は「雪の女王」といえば「アナと雪の女王」のほうが有名ですが、アンデルセンの「雪の女王」を読み比べしてみるのもいいものですよ。
 絵本で興味を持ったら、ぜひ、原作もちゃんと読んでみてください。生きる力がわいてくる物語です。

 この冬の、おうち時間、読み聞かせにぜひどうぞ。

※この絵本は現在Amazonでは入手困難です。しかし、書店には置いてある場合があるので、お近くの書店や出版社にお問い合わせください。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はほとんどありません。痛そうだったり苦しそうだったりするところは、マイルドになっています。
 やさしく繊細な筆致で描かれた「雪の女王」です。お話は、多少省略してあるので、この絵本で原作に興味をもたれたお子さまは、原作をお読みになることをおすすめします。

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