【ルルとララ】バレンタインシーズンに、ガトーショコラをつくろう!冬にぴったりのお菓子【小学校低学年以上】
いつもより早く「冬のねむり」から目覚めてしまったハリネズミのローラ。冬が楽しくなるようなお菓子がほしいようです。ルルとララは、チョコレートを使ったケーキを作ることに……
この本のイメージ ガトーショコラ☆☆☆☆☆ 冬を楽しく☆☆☆☆☆ あるもので楽しく☆☆☆☆☆
ルルとララのガトーショコラ あんびるやすこ/作 岩崎書店
<あんびるやすこ>
群馬県生まれ。東海大学文学部日本文学科卒業。テレビアニメーションの美術設定を担当。作品に「だっこちゃんどこ?」「まじょのまほうやさん」「こじまのもり」シリーズなど。
あんびるやすこ先生のルルとララシリーズ。バレンタインシーズン、本日ご紹介するのはガトーショコラです。初版は2021年。
毎年、チョコレートのお菓子がさかんにプレゼントされるバレンタインですが、最近は「友チョコ」と言って、仲良しの友だちにプレゼントするのが主流のようです。
家族や友だちに手づくりのチョコレートを気軽にプレゼントするって、なんだかいいですね。
ややこしいしがらみもないし、深刻でもないし、楽しいイベントです。
そんなこの季節に、ぴったりのお菓子がガトーショコラ。冬はチョコレートを使ったケーキは格別においしく感じます。まだまだ難しいお菓子は作れないルルとララですが、ガトーショコラならだいじょうぶ。
今回のお話は……
まだ寒い冬のある日、本来なら冬眠しているはずのハリネズミのローラはなぜだか目覚めてしまいました。
仲良しの友だちはまだ眠っているし、あたりは寒いしで、しょんぼりしてしまいました。
ローラは心がウキウキするようなおいしいお菓子を注文しにルルとララのもとへ来たのです。
シュガーおばさんのアドバイスで、ルルとララはガトーショコラをつくることにしました。素朴なガトーショコラもレースペーパーと粉糖でかわいくできるし、胡桃やドライフルーツを入れれば味のバリエーションも楽しめます。
ローラはガトーショコラが気に入り、友だちたちを招待してティーパーティーをすることにしたのでした……
……と、いうのがあらすじ。
今回のテーマは「今あるものを楽しむ」。
冬は寒い、楽しくないと言っていると、どんどん気持ちが沈んでしまいます。
だから、冬にしか出来ないスケートを楽しんだり、冬だからおいしいチョコレートのお菓子を食べたりと、冬にしかできないことをして楽しむことにしたローラ。
ルルとララも、複雑な工程や専用の器具が必要なお菓子ではなく、今ある道具と彼女たちの腕前で作れるガトーショコラをつくって、そのバリエーションを楽しむことにしたのです。
専用の器具がなくても、お料理の腕前がイマイチでも、お菓子作りを楽しんで、おもてなしすることができる……。お菓子をつくるって、もっとシンプルで楽しいもの。
今ここにあるものを大切にし、自分に出来るせいいっぱいを楽しむ。ルルとララのお菓子はまたひとつ、大切なことを教えてくれます。
文章は平易で読みやすく、フォントはかわいく、すべての漢字に振り仮名がふってあります。あんびる先生の愛らしい絵がすべてのページに入っており、お菓子のレシピページはフルカラー。
また、毎回、ルルとララのコスチュームが愛らしく、小さな女の子が思わず着てみたくなるようなデザインなのも魅力。今回は、ピンクのカチューシャとシューズ、胸元の花がかわいい、ブルーのメイド服です。
おしゃれでかわいくて、おいしくて、そして、ハートをあったかくしてくれるクッキングファンタジー、ルルとララ。
バレンタインには、ガトーショコラをつくってみましょう。カップにいれて焼いたガトーショコラをかわいくラッピングする方法も掲載されています。仲良しの友だちと食べれば、きっと、友情が深まることちがいなしです!
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はいっさいありません。HSPやHSCの方におすすめです。
今回は、寒い冬に楽しいことを探して、いまあるものを大切に工夫して楽しむことがテーマです。この季節にぴったり。
読後はガトーショコラと熱々のココアでひとやすみ。
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