【ひかりのぼうけん】暗闇がこわいお子さまに。心に光をともす、美しい絵本。【3歳 4歳 5歳】

2024年4月7日

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ひかりのぼうけん マリー・ヴォイト/作・絵 俵万智/訳 岩崎書店

ベティはよるが大好き。だって、本をよめるから。おやすみ前のとっておきの時間、絵本を読んで眠りにつきましょう。そんなときにぴったりの絵本がこれです。夜や暗闇がわくわくする冒険に早変わり。美しい光のファンタジー絵本。 

この本のイメージ おやすみ前に☆☆☆☆☆ 夜はこわくない☆☆☆☆☆ 光と影が美しい☆☆☆☆☆

ひかりのぼうけん マリー・ヴォイト/作・絵 俵万智/訳 岩崎書店

<マリー・ヴォイト>
ドイツ・ベルリン生まれの作家。メディアデザインとマーケティングの両方の学位を取得し、テレビ制作やグラフィックデザインの仕事を経て、絵本作りをはじめる。スペイン在住

<俵万智>
歌人。大阪府門真市生まれ。早稲田大学在学中に短歌を始める。第一歌集「サラダ記念日」(河出書房新社)で第32回現代歌人協会賞を受賞。「プーさんの鼻」(文藝春秋)で若山牧水賞受賞。絵本の翻訳作品も多く手がける。「クマと森のピアノ」(ポプラ社)はMOE絵本屋さん大賞2018の第10位に入賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 美しい絵本のご紹介です。原題はTHE LIGHT IN THE NIGHT. イギリスでの初版が2019年。日本での初版は2020年です。
 お話は……

 ベティは夜が大好き。それは絵本を読むとっておきの時間だから。
 今日も、ランプをともして大好きな絵本を読んでいたら、絵本のなかで暗闇をこわがる白熊のコスモがいました。

 「こわがることなんてないのに」とつぶやくベティのもとへ、コスモが絵本から飛び出してきます。

 ベティはコスモに夜の暗闇にランプの光がより美しくかがやくこと、夜空の月が美しいことなどを教えます。
 ふたりは手をつないで出かけ、不思議な洞窟にたどりつき……

 ……と、いうのがあらすじ。

 小さな子どもは生まれてからの月日が短いため、目に映るすべてのものが未知のものです。
 未知のものを面白がる人もいますが、繊細な子は未知のものをこわがることも多く、そのような場合は世界は「怖いもの」で満ちています。

 成長とは、その「怖いもの」をひとつずつ、「怖くないもの」にしてゆくことでもあります。

 とくに「夜が怖い」「暗闇が怖い」は、本能的な恐怖に直結しているため、繊細なお子さまは長くその恐怖を引きずる場合もあります。夜中にひとりでトイレに行けなかったり、夜、電気を消して寝るのを嫌がったりとか。

 これは、そんな「暗闇が怖い」と言う気持ちに光をともす絵本です。

 この絵本の最大の魅力は、マリー・ヴォイトの絵の美しさ。
 キャラクターはディフォルメされていて可愛らしく、白熊のコスモは熊と言うより巨大なぬいぐるみのようですし、ベティもベティのかわいいおうちもおもちゃのよう。
 そして、息を飲むような美しい色彩です。

 この絵本は彼女のこの画力無しには成り立たなかっただろう美しさ。

 「かわいい」と「美しい」はなかなか両立しないのですが、この絵本はそれらの絶妙な融合を見せてくれます。
 「暗闇」への本能的な恐怖をこの画力が「美」の力でかき消してくれるのです。

 夜や暗闇が怖くて、かわいくて美しいものが大好きな繊細なお子さまにおすすめ。字はすべてひらがなとカタカナで50音が読めればひとりでも読めますが、これはぜひ、寝る前の読み聞かせに。

 不安で怖かった暗い夜に眠ることが、わくわくする冒険に変わります。

 大人が読んでも絵の美しさに心が洗われる絵本です。ベティとコスモが一緒にココアを飲んでいる場面では心がほっこりとあたたかくなります。
 この絵本、もしかしたらシリーズなのかもしれませんね。続編も読みたいところ。

 おやすみまえの親子の時間に、大人の和み絵本に。
 夜と光の美しい絵本をぜひどうぞ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 HSPHSCにおすすめです。暗闇が怖くて、かわいくて美しいものがお好きな繊細なお子さまのおやすみ前の読み聞かせに。また、かわいいものが大好きな大人のための和み絵本としても。

 ベティとコスモがココアを飲んでいるシーンがとにかくおいしそうなので、飲みたくなってしまうかも。
 でも、読後はもう眠らなきゃいけないですから、翌日のティータイムに。
 ココアにたっぷりのマシュマロをいれて。

 

商品紹介ページはこちら

 

 

おやすみ前の絵本はほかにも・・・

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