【ハムおじさん】ゆかいなおじさんのほのぼの日常ストーリー。ほっこり気分で。【3歳 4歳 5歳】
ハムおじさんは ひんがよくて ものしずかなしんしです。ミートボールという なまえの ねことくらしています……。おだやかで上品で、ちょっととぼけたハムおじさん。ひとりの時間を満喫するほのぼの日常ストーリー絵本。
この本のイメージ おじさんの1日☆☆☆☆☆ ほのぼの☆☆☆☆☆ そしてふりだしにもどる☆☆☆☆☆
ハムおじさん 大桃洋祐/作・絵 徳間書店
<大桃洋祐>
1985年生まれ。千葉県出身。東京藝術大学大学美術学部デザイン科を経て、同大学院修了。その後フリーランスのアニメーション作家として、「おかあさんといっしょ」「みんなのうた」「2355」(NHK Eテレ)等のテレビ番組や企業のプロモーションムービーのアニメーションを制作。2018年頃から絵本・イラストレーションの制作も始める。作品に、『ぼくらのまちにおいでよ』(小学館)がある。
かわいい絵本のご紹介です。初版は2021年。
最近は、シニア男性の一人暮らしも増えてきました。
シニアの一人暮らしというと、とかく暗いイメージがありますが、今はインターネットも整備され、スマートフォン時代。一昔前にくらべると驚くほど便利な時代です。
家にいながら動画配信で映画を見ることができ、通販で遠くのお店の珍しい食べ物を取り寄せることができます。昔の友だちと連絡がとりたければSNSもあるし、昔なら1人暮らしではできなかったことが、いまなら簡単にできるようになりました。
でも、まだまだ不便で何もない時代に、ひとりで優雅に暮らせるおじさんがいたら、それは実はとっても心が豊かですてきなおじさんのはず。
「ハムおじさん」は、そんなおじさんの1日を描いた絵本です。
ハムおじさんは、ふとっちょだけど品のいい紳士です。
ミートボールと言う猫とふたりぐらし。
あるとき、目覚まし時計が壊れているのを知らずに寝坊して、ミートボールに起こされます。
ハムおじさんは坂を上って商店街の時計店で時計を修理に出しているあいだ、買い物を楽しみます。
けれど、ちょっと買いすぎてしまい、よろけたはずみに買ったものが坂をころがって……
……と、いうのがあらすじ。
ハムおじさんは朝起きてひとりで身支度をし、自分で朝ごはんをつくります。
上品に朝ごはんを食べると、猫のミートボールをたっぷりとなで、身だしなみを整えて外出です。
家はきれいに整っていて、お庭は植木と花でいっぱい。
どうやら毎日、お庭のテーブルでお茶をする習慣もあるようです。
ハムおじさんは、1人の生活を1人で満喫する方法を知っているようです。
忙しい現代では、多くの人と交流し多くのことをやりとげるのが良いこととされています。大勢の人と知り合って、大勢の人と交流し、たくさんの情報を交し合う。どれだけの楽しさを共有し、どれだけの楽しさを知ることが出来るのか……そういう「勝負」をしているような側面も。
そんな現代では、子どもでも大人でも、1人でいると「かわいそう」と思われがち。
でも、そうでしょうか。本当にひとりでいると「かわいそう」なのでしょうか。1人の時間はそんなにも「つまらない」ものなのでしょうか?
ハムおじさんの大好きなこと……猫をなでることや庭の手入れをすること、お料理をすること、ゆったりとお茶を楽しむこと、編み物をすることなどは、全部ひとりで楽しむことです。
今日はちょっぴり失敗しちゃったけれど、でも、ハムおじさんの毎日はきっと充実していて幸せなはず。
とってもかわいくて、そして、ほのぼのと心が温かくなる絵本です。
子どもが読んだら、ゆかいなストーリーにあははと笑って純粋に楽しめるでしょうし、大人が読むとハムおじさんのおおらかさに癒されます。
できれば、大人男子のなごみ絵本として。
ハムおじさんの優雅な1日をお楽しみください。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はいっさいありません。
心が疲れたHSPやHSCのリラックスタイムにおすすめの絵本です。
ふとっちょの、上品な紳士のゆかいな1日を描いた、ほのぼのとした絵本です。道徳的・教訓的な要素はなく(多少はあるかもしれませんが……)、ただただ癒されるストーリーです。
「1人の時間」を優雅に満喫しているハムおじさんが素敵です。
大人の和み絵本としてもおすすめです。
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