【ずっといっしょ】自己肯定感を高める! 親子で読みたい愛あふれるメッセージ絵本。【3歳 4歳 5歳】
自己肯定感とは自分自身をまるっと受け入れること。高い自己肯定感は幼児期に身近な人からあたたかく肯定されることではぐくまれます。これは、我が子への深い愛情に満ちた言葉いっぱいのメッセージ絵本です。
この本のイメージ 親の愛☆☆☆☆☆ 自己肯定感☆☆☆☆☆ 大切な人に☆☆☆☆☆
ずっといっしょ スムリティ・ブラサータム・ホールズ/文 アリスン・ブラウン/絵 俵万智/訳 WAVE出版
<スムリティ・ブラサータム・ホールズ>
長年、児童書の編集をしたのち、作家となる。全米でベストセラーとなった“I Love You Night and Day”や“Jingle Jangle Jungle”をはじめ、多くのヒット作を生み出している
<アリスン・ブラウン>
大学で美術を学ぶ。デザイナーとして活躍後、念願の児童書のイラストレーターとなり、デビューして数年で、“I Love You Night and Day”など、多くの人気絵本の絵を担当している
<俵万智>
歌人。早稲田大学在学中より、短歌を始め、第一歌集「サラダ記念日」(河出書房新社)で第32回現代歌人協会賞を受賞。以降、幅広い執筆活動を行い、評論「愛する源氏物語」(文藝春秋)で第14回紫式部文学賞を、「プーさんの鼻」(文藝春秋)で第11回若山牧水賞を受賞している。
五月の第二日曜は母の日です。この季節になるといつも親子で読める絵本をご紹介しています。
本日ご紹介するのは、「ずっといっしょ」。原題はI’LL NEVER LET YOU GO. アメリカでの初版は2015年。日本での初版は2016年です。
今話題の自己肯定感ですが、それは幼い頃に自分自身がまるっと肯定されることではぐくまれます。
生まれたての赤ちゃんは何も出来ません。誰かの役に立ったり、お手伝いしたり、利益をもたらしたりすることはなく、ただ存在するだけです。その「存在するだけでいい」と肯定された記憶がその後の人生を支えてくれます。
おりこうだから、かわいいから、お手伝いをよくしてくれるから、役に立つから、ご近所に自慢できるから「好き」……なのではなく、「あなただから」。
器量よしでなくても、テストで0点とっても、かけっこで転んでも、お皿を割っても……それでも「好き」。
ただ、現代では様々な事情があり、両親がいつも子どものそばにいられるとは限りませんし、「あなたはそのままでい」と言葉にして肯定することも口下手な日本人には難しいことです。我が子が間違ったことをした時には𠮟らないわけにはゆきません。
そんなとき、絵本が役に立ってくれるのです。
口下手な人でも、絵本を読み聞かせすれば愛情が伝わります。一緒に本を読んだ思い出はその後の人生を支えることでしょう。
この絵本では「なにがあっても ずっといっしょにいる」という愛情がいっぱいの絵本です。
我が子が歌っているのを幸せそうに見る母、落書きしちゃった子に困っているお母さん、むしゃくしゃしている子どもを優しく見守るお父さん……
ただし、すべてのキャラクターは動物で描かれているため、性別は「なんとなく」です。
犬やクマ、コアラ、鳥、ワニなど…大きなものから小さなものまで様々な動物が登場します。
親子ものの絵本は名作が多いのですが人間が登場するものだと「うちは娘じゃないしな」とか「うちはお母さんいないし」など、当てはまらないおうちの方もいます。
しかし、このように動物で描いてあるとお父さんでもお母さんでも息子でも娘でも違和感なく受け入れることが出来ます。(おそらく、アメリカでは髪や肌の色などへの配慮もいらないのがいいのでしょう。)
絵はディフォルメされていて、かなりキャラクター性があります。
リアルな動物ではないので、リアル志向の方には物足りないかもしれませんが、ディフォメの方向性は男の子女の子どちらも好きになるタイプの愛嬌があって可愛らしい絵です。大人が読んでもこのかわいい目に癒されます。
字はすべてひらがな。見開きに最大二行ほどの読みやすい絵本です。
お留守番中の一人読みにもいいですが、ぜひ読み聞かせで。大人の和み絵本としてもおすすめです。
また、親子だけでなく、大切な人やパートナーへのプレゼントとしても。
親子で、自分用に、プレゼントに、ぜひどうぞ。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はいっさいありません。親から子への愛情あふれる絵本です。
読み聞かせにおすすめですが、大人になってからのなごみ絵本としても癒しの力を発揮すると思います。
すべてが動物として描かれているので、様々なご家庭に対応できると思います。
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