【ルルとララ】ティラミスをつくってみよう!ほろにがくて甘い、魔法のお菓子【ルルとララのティラミス】【小学校低学年以上】

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ルルとララのティラミス  あんびるやすこ 岩崎書店

もうすぐピクニック。森の動物たちは持っていくお菓子を買いにルルとララのお店に集まってきています。そこに、さみしそうな子ウサギのベティがこっそりと…… 

この本のイメージ ティラミス☆☆☆☆☆ 苦手克服☆☆☆☆☆ 逆転の発想☆☆☆☆☆

ルルとララのティラミス  あんびるやすこ 岩崎書店

<あんびるやすこ> 群馬県生まれ。東海大学文学部日本文学科卒業。テレビアニメーションの美術設定を担当。作品に「だっこちゃんどこ?」「まじょのまほうやさん」「こじまのもり」シリーズなど。 

 かえでの森のお菓子屋さん、小学生店長のルルとララが手作りお菓子で森の動物たちのお悩みごとを解決する「ルルとララ」シリーズ。今回ご紹介するのは「ルルとララのティラミス」です。初版は2022年。

 今年はお正月から悲しい出来事が多すぎて、ニュースを見ているだけで体調が悪くなってしまうこともありますよね。

 そんなときは少し落ち着いて、温かい飲み物や甘いお菓子を食べるとほっとします。
 もうすぐバレンタインですから、チョコレートやココアを使ったお菓子もいいかもしれません。

 ティラミスは、コーヒーに浸したクッキーやスポンジの上にマスカルポーネチーズのクリームを重ねたイタリアのお菓子です。
 上にココアパウダーを振りかけるので、にがいコーヒーと甘いクリーム、そしてチョコレートの風味を楽しめます。

 さて、今回のお話は……

 もうすぐ楽しいピクニック。森の動物たちはピクニックに持ってゆくお菓子をルルとララの店に買いに来ていました。

 それをこっそり、さみしそうに見つめる子ウサギのベティ。

 ベティはとても怖がりで、いちどやってみて失敗したり怖い思いをしたことはどうしてもできないのでしたる

 ピクニックに行くためには、川を渡らねばなりません。ベティはどうしても怖くて川を渡れないのです。

 ベティはコーヒーを飲むこともできませんでした。一度飲んだ時にとてもにがくて、おいしいと思えなかったからでした。

 そんなふうに、ベティには「やらない」と決めた「やらないことリスト」があります。
 コーヒーを飲まない、海に入らない、川をわたらない、なわとびをしない、ナイフを使わない、ピーマンを食べない、笛を吹かないなどなど……

 でも、こんなにやらないことが多かったら、かえって生活が不便になってしまいます。
 何か一つでも「苦手」を減らすことができたらいいのに……

 そう考えたルルとララは、ベティの苦手なコーヒーを使って美味しいお菓子を作れないかと考えてみました。
 そこでシュガーおばさんに教えてもらったのが「ティラミス」です。

 苦いコーヒーを使いながら、甘いクリームとココアパウダーのかかったティラミス。
 ルルとララはベティのために心をこめてティラミスを作ります。

 そして……

 ……と、いうのがあらすじ。

 わたしが子どもの頃はスパルタ教育が主流で、苦手なことを無理やりやらせる学校も多い時代でした。

 泳げない子をプールに落としちゃうような。食べたくない食べ物を無理やり食べさせてしまうような。

 今だと考えられないことですが、そういう強引なことがあたりまえの時代があったのです。それで苦手が克服できるかというと、できる人もいるにはいるのですがかえって苦手意識がひどくなってしまうこともよくありました。

 なので、ルルとララの「苦手なことの中に楽しさを見出す」方法「嫌いなコーヒーを使って美味しいお菓子を作り、苦手意識を忘れさせる」と言うのは素晴らしいアイディア。

 ベティだって、苦手をそのままにしていたわけではありません。
 何度も川べりに生き、川をわたろうと試みたのですが、怖くてどうしても渡れなかったのでした。

 けれど、どんなに川を渡りたくても「川を渡る怖さ」に気持ちを合わせていてはどんどん怖くなるばかりです。
 「怖くないぞ、怖くないぞ」と思ったり「怖さに打ち勝つんだ」と力んだりするとかえって逆効果な場合も。

 それに対して、「川を渡った向こう側にはあんな素敵なものもある」「こんな楽しいこともある」とポジティブなことを考えていたらいつのまにか渡れてしまう場合もあります。
 苦手克服にいちばん大切なことは発想の転換なんですね。

 ベティはいろんなことを怖がるあまり、長い長い「やらないことリスト」を作っていました。
 ところが美味しいティラミスを食べたことで苦手なコーヒーを飲んでみたくなり、いつしか「やらないことリスト」は「できるようになりたいリスト」に変わっていたのです。

 ルルとララのシリーズの魅力は、ルルとララのふたりがお菓子を作ることで誰かを幸せにできると心の底から信じていること。
 「お菓子くらいで何も変わらないよ」と思っていたら、何にも変わらないのかもしれません。でも、ルルとララはベティのためにコーヒーを使った美味しいお菓子を作れば何かが変わるはずと信じていました。

 ティラミスの魔法の力でベティの生活はがらりと変わります。
 たくさんあった「やりたくないこと」は「やりたいこと」に変わりました。
 ベティの生活は、たくさんの「やりたいこと」に囲まれた彩り豊かなものになったのです。

 文章は平易で読みやすく、すべての漢字に振り仮名がふってありますので小学校低学年から。
 すべての見開きにあんびる先生の愛らしい挿絵が入っており、ところどころはフルカラーの挿絵も入っています。

 ティラミスのレシピは絵入りで丁寧に紹介されており、「レモンティラミス」や「いちごティラミス」などのバリエーションも豊富に紹介されています。
 ジャムの瓶に入れたティラミスは、プレゼントやお土産にもいいですね。

 お話が楽しめて、お菓子のレシピも手に入る、かわいいクッキングファンタジー、ルルとララ。

 ココアパウダーがかかったティラミスは、バレンタインシーズンにぴったり。
 丁寧に入れたコーヒーやカフェオレと一緒に手作りティラミスを親子で楽しんでみてはいかがでしょう。

※この本には電子書籍もあります。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。
「嫌いなこと」や「やりたくないこと」に満ちた世界が、ルルとララの思いやりをきっかけにして「やってみたいこと」に満ちた世界になるという、優しい物語です。

 読後はもちろん、ティラミスでほっと一息。

商品ページはこち

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