【いつもいっしょに】愛とは、しあわせとは?シンプルな答えをくれるやさしい絵本。【4歳 5歳 6歳】
もりのなかにくまがすんでいました。くまはひとりぼっちでした。そんなくまの家にある日、うさぎが訪ねてきます……( いつもいっしょに こんのひとみ/作 いもとようこ/絵 金の星社)
この本のイメージ 動物ファンタジー☆☆☆☆☆ 愛情とは☆☆☆☆☆ しあわせとは☆☆☆☆☆
いつもいっしょに こんのひとみ/作 いもとようこ/絵 金の星社
<こんのひとみ>
神奈川県出身の絵本作家、作家、シンガーソングライター、ラジオパーソナリティー。
<いもとようこ>
兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油画科卒業。「ねこのえほん」「そばのはなさいたひ」でボローニャ国際児童図書展エルバ賞を2年連続受賞。「いもとようこうたの絵本1」で同グラフィック賞受賞
愛らしい絵本のご紹介です。初版は2008年。
お話は……
とある森に、一匹のくまがひとりで暮らしていました。
寝るのもひとりごはんを食べるのもひとり。
そんなある日、くまの家に、一匹の寒そうなうさぎが訪ねてきます。
くまはうさぎのために温かいスープをつくりました。
夜、うさぎはくまのベッドで一緒に眠りました。
それからは、くまとうさぎは何をするのも一緒です。
くまはとても幸せでしたが、あるとき、うさぎはいつもニコニコ笑っているだけで何も話をしてくれないことに気がつきました。
なんとか言ってほしくなったくまは……
……と、いうのがあらすじ。
子どもだけでなく、大人の人間関係でもたまに襲い来る不安。
相手はニコニコ笑っているけれど、本当に楽しいのだろうか?
自分は好かれているのだろうか?
相手に嫌がられてるのではないだろうか?
相手が言葉少なだと、こんな不安に駆られることがあります。
これは実は、自己肯定感と密接にかかわりがあり、自己肯定感の高い人はこのような不安とは無縁なのですが、自己肯定感が低いとどうしてもこのような不安にさいなまれてしまいます。
うさぎの、「いつもニコニコして一緒にいる」というのは、くまにたいして無条件で絶対的な信頼や愛情の表れなのですが、くまはひとりぼっちの時間が長かったのでどうしても不安になってしまい、せっかくの今ある幸せをほじくり返してしまうのです。
はたして、くまとうさぎはどうなるのか……それは、読んでみてのお楽しみ。
字はすべてひらがなとカタカナ。
平均して見開きに5行前後で、多くとも10行程度なので、五十音が読めるお子さまでしたら、ひとり読みでコツコツ読み切ることができます。もちろん、読み聞かせにも。
愛らしい絵とストーリーで「幸せとは」「愛情とは」、をさりげなく教えてくれる絵本です。
お休み前の読み聞かせタイムに、お留守番のおともに。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はまったくありません。
テーマが深いので、HSPやHSCの方のほうが、多くのメッセージを受け取れるでしょう。
読後はドーナツが食べたくなるかもしれませんね。
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