【いらないねこ】ほんものの猫を育てるぬいぐるみのニャンコの大冒険!【絵本】【4歳 5歳 6歳】【子どもから大人まで】
ニャンコはある日、捨てられて死にそうになっている子猫を拾いました。いじわるねこに助けられ、ニャンコは子猫を育てることにします…… (いらないねこ ヒグチユウコ/絵と文 白泉社)
この本のイメージ 親子とは☆☆☆☆☆ 愛情とは☆☆☆☆☆ 猫☆☆☆☆☆
いらないねこ ヒグチユウコ/絵と文 白泉社
<ヒグチユウコ>
画家。多摩美術大学卒(福沢一郎賞受賞)。オリジナルブランドGustave(ギュスターヴ)を展開。
ヒグチユウコ先生の名作童話「せかいいちのねこ」の続編「いらないねこ」です。初版は2017年。
お話は……
「せかいいちのねこ」で様々な冒険をしたニャンコはすこし大人になっていました。
ある日、ニャンコは草原に捨てられていた小さな猫を発見し、そのなかでまだ息がある子猫を助けて家に連れ帰りました。
いじわるねこにも協力してもらい、ニャンコは小さな子猫を育てることにします。
ニャンコはおとうさんになったのでした。
いじわるねこや、おねえさんねこ、本屋のねこたちに助けてもらいながら、小さな子猫はすくすくと成長してゆきます。
やがて……
……と、いうのがあらすじ。
本物の猫というのは、ぬいぐるみのニャンコにとって、かぎりないあこがれの対象です。それなのに、この子猫は「いらない」と言われて捨てられてしまったのでした。
捨てられた子猫はニャンコの愛情をたっぷり注がれて、やがてはニャンコより大きく成長します。それでも、子猫にとってはニャンコは大切なお父さんなのでした。
ずっとずっと持ち主の男の子に愛されたいと願っていたニャンコは、子猫を拾うことで、愛情をもらうことよりも愛情を注ぐことの幸せを知ります。
それによって、捨てられた子猫も自分の価値を信じられるようになり、明るく生きてゆけるようになるのでした。
絵本にしてはかなりボリュームがあり、全部で104ページ。見開きで最大三十行前後というかなりの文章量なので、物語好きなお子さま向けです。
すべての漢字にふりがながふってある総ルビなので、五十音さえ読めれば、コツコツひとり読みで読み切ることはできます。もちろん、読み聞かせでも。
むしろ、かなり深いテーマが流れているので、大人向けの絵本かもしれません。
美しい絵と、考えさせる物語で心をつかまれる絵本です。
童話好きの大人の方に。
「いらない子」なんてどこにもいないのです。どんな子もこの世に必要な子。そして、どんな子でも世界に愛され、必要とされているのです。
プレゼントに、自分自身への癒し絵本として。
「いらないねこ」は、あなたの心を癒してくれるはずです。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
おすすめです。HSPやHSCの方のほうが、多くのメッセージを受け取れるでしょう。
愛情とはなんなのか、幸せとはなんなのかをかみしめる絵本です。
大人の方にも。
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