【ア・テイル・オブ・マジック】いにしえの魔術書はみつかるのか? 希望と友情のファンタジー。【魔術書ものがたり】【いにしえの魔法と知識の神殿】【小学校中学年以上】【ア・テイル・オブ・マジック】

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魔術書ものがたり 上  いにしえの魔法と知識の神殿 ア・テイル・オブ・マジック5   クリス・コルファー/作 田内志文/訳 平凡社

死神と取引をしてわずかな命を得たブリスタル。生き残るには「いにしえの魔術書」を探し出さなければならない。はたして、魔術書はどこにあるのか? 15歳の少女のサバイバルファンタジー!(魔術書ものがたり   いにしえの魔法と知識の神殿 ア・テイル・オブ・マジック5   クリス・コルファー/作 田内志文/訳 平凡社)

この本のイメージ 魔法☆☆☆☆☆ 友情☆☆☆☆☆ 希望☆☆☆☆☆

魔術書ものがたり   いにしえの魔法と知識の神殿 ア・テイル・オブ・マジック5   クリス・コルファー/作 田内志文/訳 平凡社

<クリス・コルファー>
1990年生まれ。アメリカ合衆国出身。俳優、歌手、脚本家、作家。第68回ゴールデン・グローブ賞最優秀助演男優賞を受賞。

<田内志文>
田内 志文(たうち しもん、1974年4月15日 ~)は、翻訳家、文筆家、スヌーカープレイヤー。埼玉県出身。ベストセラー「Good Luck」、「新訳 フランケンシュタイン」「新訳 ジキルとハイド」「失われたものたちの本」などの翻訳で知られる。

 本日ご紹介するのは「魔術書ものがたり 上  いにしえの魔法と知識の神殿 ア・テイル・オブ・マジック5」 原題はA TAIL OF SORCERY.アメリカでの初版は2020年。日本での初版は2023年です。

 「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」の前日譚となっており、「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」で魔法が禁止されていた頃の過酷な時代の物語です。

 この本から読んでも充分面白いのですが、登場人物のその後を想像したり、世界観を理解したい場合は「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」第1巻「願いをかなえる呪文」からお読みになったほうがいいでしょう。
 「願いをかなえる呪文」のレビューはこちら

 また、このお話は「ア・テイル・オブ・マジック」シリーズとしてお話が続いていますので、このレビューでご興味を持たれた方で「ア・テイル・オブ・マジック」から読みたいとお考えの場合は「魔法ものがたり上」からお読みください。
 「魔法ものがたり上」のレビューはこちら

 今回のお話は……

 死神との取引でわずかな命を得たブリスタル。
 生き残るためには「いにしえの魔術書」を手に入れなくてはならない。

 そんなとき、王国の代表者たちの前に「錬金術師」ステイツ博士が現れる。
 はたして、錬金術師は敵か味方か?
 そして、「いにしえの魔術書」は見つかるのか?

 一方、地面に足がつくと周囲が炎で包まれてしまうという謎の呪いをうけたザンザスは、孤独な旅を続けていた……

 ……と、いうのがあらすじ。

 「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」がかなり明るく楽しいお話だったのに対して、この「ア・テイル・オブ・マジック」シリーズはかなりハードです。

 たった15歳のブリスタルに次から次へと過酷な運命が襲い、解決の糸口も見つかりません。

 それでも、ブリスタルたちは仲間たちの友情と信頼を支えに、この苦難に立ち向かいます。

 ここまでハードだと、ちゃらんぽらんなルーシーがかなりの癒し。もともとブリスタルは物事をひとりで抱え込み、深刻になりがちな性格なので、ルーシーの明るさは救いです。
 新たに登場した錬金術師たちは敵か味方かもわからず、怪しさ満載。このお話は味方だと信じていた人たちに裏切られるという展開が多いので、ついつい警戒してしまいます。

 はたして、ブリスタルは生きのびることができるのでしょうか。

 文章は読みやすく、総ルビではありませんが難しい漢字には振り仮名が振ってあります。小説を読みなれているお子さまなら小学校中学年から。高学年なら問題なく読めますが、細かい章に分かれていて読みやすいので、中学年から挑戦していただきたいところ。「岩波文庫」での「小学校中級向け」が読めれば大丈夫です。大人が読んでも楽しいファンタジーです。

 「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」ファンの方、またはまだ「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」をお読みでないけれど妖精や魔女、魔法が飛び交うファンタジーがお好きな方、強い女の子の冒険物語が読みたい方は、「ア・テイル・オブ・マジック」をぜひどうぞ!

 ※この本には電子書籍もあります。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 流血シーンなど、残酷描写はありません。

しかし、人と人の心の問題では裏切りなど、ハードな側面を描いています。

 女の子の冒険物語らしい悩みなども描かれており、共感するところも多いでしょう。心理面のハードさに堪え切れる方に。


 大人が読んでも楽しめるファンタジーです。

商品ページはこち

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