【サンタクロースと小人たち】サンタさんはふだんはどうしてるの?クリスマスを準備するサンタさんたちの絵本【小学校低学年以上】【絵本】
フィンランドの遠い北のはずれにコルバントリという山があります。そこには工場や倉庫や飛行機のある、とても不思議な村があり、そこにはサンタクロースとたくさんの小人たち、トナカイが住んでいるのでした……(サンタクロースと小人たち マウリ=クンナス/作 いながきみはる/訳 偕成社)
この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ クリスマス☆☆☆☆☆ サンタクロースの秘密☆☆☆☆☆
サンタクロースと小人たち マウリ=クンナス/作 いながきみはる/訳 偕成社
<マウリ=クンナス>
1950年フィンランドのヴァンマラ生まれ。ヘルシンキ工芸大学でグラフィックアートを専攻。代表作に「サンタクロースと小人たち」(ボローニア国際児童図書展エルバ賞推薦)、「サンタクロースとまほうのたいこ」、「大時計のおばけたち」など。
<いながきみはる>
東京芸術大学美術学部芸術学科卒業。ヘルシンキ大学留学後、留学体験記「フィンランド語は猫の言葉」を著し、フィンランド文化紹介の先駆けとなる。東海大学文学部北欧学科で12年間教鞭をとった後、フィンランドに特化した出版社、猫の言葉社を設立。フィンランドの絵本の翻訳多数。
本日は、クリスマスを待つ季節にぴったりの絵本をご紹介します。
原題はJOULPUKKI.フィンランドでの初版は1981年。日本での初版は1982年です。
ストーリーは……
フィンランドの北のはずれにある山コルバントリ。
そのふもとには、工場や倉庫、飛行場のある不思議な村があります。
そこに住んでいるのは、サンタクロース。そして、何百人もの小人たちとトナカイたち。
彼らは、世界中の子どもたちにクリスマスプレゼントをくばるために一年中準備をしているのです……
……と、いうのがあらすじ。
コルバントリって実在の山なのかなと思って調べてみたのですが、どうやらフィンランドではサンタクロースが住んでいる山として有名な架空の山のようです。
「クリスマスとよばれた男の子」でも、サンタクロースと小人たちが暮らす村が登場しますが、もともとそういう伝承があったのですね!
日本人はクリスマスをそれなりに賑やかにエンジョイする習慣があるくせに、クリスマスのことにそんなに詳しくありません。わたし自身、幼少期はクリスマスのない家で育っているので、大人になってから子供向けの本を読んで初めて知ることが多いのでした。いや、勉強になる~
そうそう、忘れちゃいけない。クリスマスが終わったら、サンタさんと小人さんたちはサウナで疲れをとるのです。フィンランドといえばサウナですもんね。
これは、クリスマス以外の季節にサンタさんがコルバントリのふもとの村で小人たちとどんなふうに過ごしているかを教えてくれるファンタジックで楽しい絵本です。
子どもたちへのプレゼントを作る小人さんたちは、大工さんやエンジニア、画家、布を織る人や細工物を作る人などそれぞれの得意分野にわかれて勉強したり働いたりしています。
楽しいおもちゃ、かわいいおもちゃ、本やゲームなど、良い子へのプレゼントで倉庫はいっぱい。
そしてクリスマスにはサンタクロースとトナカイ、小人たちが力を合わせて世界中の子どもたちにプレゼントを届けるのでした。
絵はコミカルなのですが、隅々まで丁寧に描かれており、ほのぼのとしたあたたかみもあります。
文章は平易で読みやすく、漢字交じりですがすべての漢字には振り仮名が振ってある総ルビ。
五十音が読めれば、コツコツひとりで読みきることができるはず。
ただし、絵本にしては文章量はわりとあり、多くて見開きに二十行前後あります。なので、小学校低学年から。ただし賢い子なら就学前でも読めると思います。読み聞かせなら5歳くらいから大丈夫。
「いい子にしていたら、クリスマスにはサンタさんがきますよ」
そんなおうちにおすすめの絵本です。
今年のクリスマスはどんなかな? サンタさんはプレゼントをもってきてくれるかな?
サンタさんはお手紙読んでくれるかな?
クリスマスを待つ日々がよりいっそう楽しくなります。
お留守番子のひとり読みに、読み聞かせに。
この季節にぴったりのかわいい絵本です。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はいっさいありません。ややカトゥーン調のほのぼのとした絵柄で、たくさんの小人たちとサンタクロースがクリスマスの準備をしている様子が描かれています。
隅々に遊び心のある絵なので長く楽しめます。男の子にも女の子にもおすすめ。
楽しいことにはしっかりとした準備が必要なのだと教えてもくれます。
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