【なんて素敵にジャパネスク シリーズ3】あの伝説の少女小説を電子書籍で。夢とときめきと冒険の平安絵巻第三弾【ジャパネスクアンコール!】【電子書籍】【中学生以上】

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ジャパネスクアンコール! 氷室冴子/作  後藤星/絵 集英社

都を揺るがした帝への謀反事件から数か月、「あの僧」が生きているのではと言ううわさが流れる。瑠璃姫のためにも高彬はひとりで調査を開始するが……(ジャパネスクアンコール 氷室冴子/作  後藤星/絵 集英社)

この本のイメージ 少女小説☆☆☆☆☆ 平安絵巻☆☆☆☆☆ 今回は瑠璃姫登場無し☆☆☆☆☆

ジャパネスクアンコール 氷室冴子/作  後藤星/絵 集英社

<氷室冴子>
氷室 冴子(ひむろ さえこ、本名:碓井 小恵子(うすい さえこ)、1957年1月11日 ~ 2008年6月6日) 1957年北海道生まれ。藤女子大学国文学科卒業。77年、「さようならアルルカン」で青春小説新人賞受賞。少女小説の代表的人気作家。著書に「なんて素敵にジャパネスク」など多数。

<後藤星>
後藤 星(ごとう せい、10月22日 ~ )は、日本の漫画家。鹿児島県出身。
デザイン事務所、レコード会社、建設会社勤務などを経て1990年、集英社第1回コバルトイラスト大賞受賞をきっかけにデビュー。その約半年後、学研よりまんが家としてもデビュー。
2013年よりマレーシア・ペナン在住。

 伝説の少女小説「なんて素敵にジャパネスク」です。初版は1985年。新装版が1999年に出版されています。現在、紙の本のほうは時々欠品するので、電子書籍のほうが入手しやすいと思います。(大河ドラマ効果で紙のほうも増刷されているみたい)

 この「なんて素敵にジャパネスク」シリーズ、少々ややこしい順番になっておりまして、「なんて素敵にジャパネスク」「なんて素敵にジャパネスク2」と来て、その次は「ジャパネスクアンコール!」その次は「続ジャパネスクアンコール!」その次が「なんて素敵にジャパネスク3」となるのです。

 リアルタイムで追いかけていた乙女様たちにはジョーシキだと思いますが、後から読み始めた方は混乱しますよね……

 お話は完全に一巻から続いておりますので、興味を持たれた方はまずは「なんて素敵にジャパネスク」からお読みください。

 「なんて素敵にジャパネスク」のレビューはこちら

 当時は知らぬものなどいなかったくらいの大人気少女小説作家の代表作がこの「ジャパネスク」シリーズ。とある年代の女性は、平安時代にちょっとばかり親しみがあるでしょう。

 時代考証をふまえつつ、王道の少女漫画ラブコメ路線は外さない……絶妙の匙加減。
 そして、天才的なほどの共感性あふれる文章力。

 語彙が多く、表現力に優れつつも、おそろしく読みやすい。さすがは天下とっただけのことはあります。

 さてさて、今回の「ジャパネスクアンコール!」には、残念ながら瑠璃姫は登場しません。瑠璃姫が吉野に静養に籠っているあいだの京の人々の物語です。

 謀反事件を起こした「あの僧」が生きていて京に出没しているといううわさに高彬が立ち向かう「高彬のジャパネスクミステリーの巻」と、なんとしてでも瑠璃姫と高彬の仲を引き裂きたい高彬の家令守弥の陰謀を描く「ジャパネスクスクランブルの巻」の二本立てです。

 今回は、高彬の厄介な家令守弥と、謎の多い煌姫(あきひめ)が登場、今後も騒がせてくれる予感がします。

 このブログは児童書や絵本のご紹介とともに、わたし自身の読書記録でもあるのですが、このところ体調がおもわしくなく、長い小説がなかなか読めずに絵本中心のご紹介になっていました。

 もちろん、ご紹介自体に手を抜くことはなかったのですが、やはり体調のせいで「楽しむための読書ができない」というのもつらいことです。

 なんとか、長い小説を読みたい……!とこの本を手に取ってみたのですが、これが大正解。なんという読みやすさ。難しい文章だとどうしても頭からすり抜けてしまうような体調でも、リズミカルにすいすいと読めてしまいます。

 久しぶりに楽しい読書体験をさせていただきました。

 今年の大河ドラマは「紫式部」ですし、平安時代に興味を持たれた若い方も増えているのではないかと思います。

 往年の乙女たちのハートをわしづかみにした伝説の少女小説を、この機会に読んでみてはいかがでしょう。
 長い小説に慣れていない方にも、とにかく読みやすく、さりながら語彙は多く深みのある表現で読みごたえがあります。

 ゴールデンウィークのおうち読書にぜひどうぞ!

※この本には電子書籍もあります

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。

明るく楽しい、ラブコメ平安絵巻です。今回は高彬がかっこよく活躍します。

 いままで瑠璃姫の鮮烈さに隠れていまひとつわからなかった高彬の魅力が伝わってくるお話です。

 しっかりとした時代考証のもとに書かれているので、平安時代の文化や風俗なども身近に感じられます。

商品ページはこち

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