【こりすのおかあさん】母の日に!母と子の気持ちを確認する、ロングセラー絵本。【4歳 5歳 6歳】
さるは学校ごっこがだいすきで、毎日もりのどうぶつたちを集めて先生のまねをします。その日の授業は「おかあさん」。さて、どんな授業だったのか…… (こりすのおかあさん 浜田廣介/作 いもとようこ/絵 金の星社)
この本のイメージ おかあさん☆☆☆☆☆ 母と子☆☆☆☆☆ 子の想い☆☆☆☆☆
こりすのおかあさん 浜田廣介/作 いもとようこ/絵 金の星社
<浜田廣介>
(はまだ ひろすけ、旧字体:濱田 廣介、1893年〈明治26年〉5月25日 ~1973年〈昭和48年〉11月17日)日本児童文芸家協会初代理事長。代表作に「泣いた赤鬼」「椋鳥の夢」「竜の目の涙」などがあり、一連の作品は「ひろすけ童話」と称される。坪田譲治、小川未明とともに「児童文学界の三種の神器」と呼ばれた。次男濱田滋郎は音楽評論家になった。
<いもとようこ>
兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油画科卒業。「ねこのえほん」「そばのはなさいたひ」でボローニャ国際児童図書展エルバ賞を2年連続受賞。「いもとようこうたの絵本1」で同グラフィック賞受賞
もうすぐ母の日なので、「おかあさん」にちなんだ絵本をご紹介しています。
何バージョンかあるらしいのですが、これは2005年初版。
お話は……
さるは学校ごっこが大好き。今日も森の動物たちを集めて授業をしています。
今日の授業は「おかあさん」。
ある人間の子どもが、おかあさんを叩いたり、耳をひっぱったり、髪の毛をひっぱったりしていました。
おかあさんは、「そんなことをするなら、おかあさんがどこかにいってしまってもかまいませんか」と聞きます。
子どもは「いいよ」と言ってしまい……
……というのがあらすじ。
その人間のお母さんはどうしたのでしょう。本当にいなくなってしまったのか、子どものもとに帰ってきたのか……
でも不安になったこりすは、あわてて家に帰って、部屋を覗きます。
するとそこには、いつものようにおかあさんがいて、微笑みながら編み物をしていたのでした。
どんなときでも、そばにいてくれるのがおかあさん。
けれど、知らないうちにおかあさんにひどいことをしてしまったかも?
動物たちは、考えます。でも、それでも、おかあさんはおうちにいてくれるという絶対的な信頼もあるのです。
母と子の強い絆が描かれている物語です。
母の愛と、子から母への想いがあふれます。
いつだって、一緒にいてくれるお母さんをもっと大切にしよう……
そんな気持ちになれる絵本です。
字はすべてひらがなとカタカナ。五十音が読めるお子さまなら、コツコツ最後までひとり読みが可能ですが、かなり文章のボリュームはあります。
一番多いページで、見開きに20行くらい。
なので、この本はぜひ、読み聞かせで。
やんちゃなお子さまだと、髪の毛を引っ張ったり、ものを投げつけたりするような時もあるかもしません。
そんな、小さな子どもの「思ってもいない行動」と、それを受け止めてくれるおかあさんの愛情が伝わってきます。
お天気の日が少ないゴールデンウィークですが、こんなときはおうちで本を読んでみませんか。
心の深いところがほっこりする、やさしい絵本です。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。
深いメッセージが込められているので、HSCのお子さまのほうがより多くのメッセージを受け取れるでしょう。
まだまだ感情を表現するのが苦手なお年頃に、親子の対話のきっかけになりそうな絵本です。
読み聞かせにおすすめです。
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