【お正月】丁稚とだんなさまのお正月。昔のことがよくわかりクスっと笑えるお正月絵本!【絵本】【4歳 5歳 6歳】
お正月の朝、お店の旦那様が奉公人たちを起こします。丁稚のさだきちはまだまだ子どもなのでへまばかり。それでも、お正月のご挨拶に連れて行かれると……(桂文我のでっち絵本 お正月 桂文我/作 国松エリカ/絵 BL出版)
この本のイメージ お正月☆☆☆☆☆ 昔の日本☆☆☆☆☆ 丁稚☆☆☆☆☆
桂文我のでっち絵本 お正月 桂文我/作 国松エリカ/絵 BL出版
<桂文我>
1960年三重県生まれ。1979年桂枝雀に入門。1995年四代目桂文我を襲名。現在、年間300回程の落語の高座をつとめる。全国各地で「桂文我独演会」「桂文我の会」を開催
<国松エリカ>
1962年、大阪に生まれる。デザイナーを経て絵本作家になる。ワークショップ「あとさき塾」1期生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
あけましておめでとうございます!
2019年の11月に解説したこのブログも、五年目に突入しました。
毎日、気になる児童文学や絵本をご紹介しつづけるこのブログ、すべてわたしの独断と偏見の趣味の世界です。「好き」だけでここまで続けることができて嬉しい限り。
まだまだ未熟なことも多く、様々な不備があるかと思いますが、これからも精進してゆきますのでよろしくお願いいたします!
さて、今年最初の絵本のご紹介は「桂文我のでっち絵本 お正月」。
落語家の桂文我さんがお話を書き、国松エリカ先生の絵で完成した絵本です。
お話は……
お正月の朝。お店のだんなさんは奉公人たちを起こします。
丁稚のさだきちはまだまだ子ども。きちんとすることができません。何をしても失敗ばかり。
でも、そんなさだきちをだんなさんはお供に連れてお正月のご挨拶に向かうのですが……
……と、いうのがあらすじ。
最近の子どもは時代劇や落語を知らないので、江戸時代や明治の庶民の風習を知らないかもしれません。
この絵本では、日本の伝統的な庶民の暮らしを楽しいストーリーに乗せて知ることが出来ます。
さだきちは、大きなお店で働く丁稚。丁稚とは、親元離れて奉公先で寝泊りし働く子どもの奉公人のことです。家に帰れるのはお盆かお正月くらい。
でも、今年のお正月はお店で過ごしているから、家には帰らないようです。
まあ、あまりにも小さいと、自力でひとりで故郷まで帰れないですからね。
奉公人たちを集めてだんなさまがお正月のご挨拶。そして、お雑煮をふるまってくれます。でも、このお雑煮もうまく食べられないさだきち。何をしてもへまばかりです。
このさだきち、だんなさんのお供としてお正月のご挨拶周りに出るのですが、そこでもやらかす、やらかす。これが落語ではお約束のような展開。
こんなやんちゃで駄目駄目なさだきちですが、親元を離れてだんなさんのところで朝から晩まで働いているのだから、そこはたいしたものです。
そして、こんなにやらかしても面倒見てくれるだんなさんは懐が深いなあ……
文章は読みやすく、漢字交じりですがすべての漢字に振り仮名が振ってあります。ボリュームとしては見開きに最大で十行くらい。五十音が読めれば、ひとり読みで読みきれるかと思いますが、ここはぜひ、読み聞かせで。
昔の日本の風俗なども知ることができ、楽しくめでたくゆかいな絵本です。
表紙も紅白で、鏡餅がデザインされていてとても縁起がいい装丁です。
お正月の読み聞かせに、「桂文我のでっち絵本 お正月」をぜひどうぞ!
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。日本の伝統的なお正月のことがよくわかり、しかもストーリーはゆかいで楽しい絵本です。
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