【しろうさぎとりんごの木】可愛いしろうさぎの、ちっちゃな冒険。読み聞かせにぴったりの幸せ絵本。【4歳 5歳 6歳 7歳】

2024年2月17日

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しろうさぎとりんごの木 石井睦美/作 酒井駒子/絵  文溪堂

森の中のちいさな家に生まれたしろうさぎ。まだまだ世界は知らないことばかり。やさしいお父さんとお母さんに愛されて、しろうさぎは、少しずつ、いろんなことを学んでいきます。

この本のイメージ しあわせ☆☆☆☆☆ かわいい☆☆☆☆☆

しろうさぎとりんごの木 石井睦美/作 酒井駒子/絵  文溪堂

<石井睦美>
神奈川県生まれ。『五月のはじめ、日曜日の朝』(岩崎書店)で毎日新聞小さな童話大賞と新美南吉児童文学賞。駒井れんリ名義『パスカルの恋』(朝日新聞社)で朝日新人文学賞、絵本の翻訳『ジャックのあたらしいヨット』(BL出版)で産経児童出版文化賞大賞、『皿と紙ひこうき』(講談社)で日本児童文学者協会賞
<酒井駒子>
兵庫県生まれ。『きつねのかみさま』(ポプラ社・作:あまんきみこ)で日本絵本賞。『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)でブラティスラヴァ世界絵本原画展金牌賞。『ゆきがやんだら』(学研)はオランダで銀の石筆賞を受賞。『ぼくおかあさんのこと…』(文溪堂)では、フランスでPITCHOU賞、オランダで銀の石筆賞を受賞

 図書館で偶然見つけて、あまりのかわいらしさに借りました。この年末年始、ずいぶんと幸せ気分をくれた絵本です。本って時々、こういう出会いがあるのがいいですね。

 春に生まれたばかりのしろうさぎ。家の前にはりんごの木があります。おかあさんは、このりんごの木のりんごでジャムをつくり、しろうさぎに食べさせてくれます。

 しろうさぎは、ジャムを食べてりんごというものに興味を持ちますが、今はまだ夏。
春に生まれたばかりのしろうさぎは、秋に実るりんごの果実を知りません。
でも、りんごを食べたくて食べたくて……と言うかわいいお話です。

 お話には、たいした山や谷はなく、ただ、小さい子供の心の動きと行動が淡々と書かれます。それが、まことに小さな子供らしいリアリティ。

 ちょっとしたことをほめられて喜んだり、好奇心ではちきれそうになって眠れなくなってしまったりと、小さい子供の「あるある」な心理が丁寧に描かれています。

 幼児にとって、一番大切なのは、「自分は愛されている」と確信できることなのだそうです。幼児期に親に肯定された記憶の積み重ねが、自己肯定感になってその後の人生の土台になっていくんですね。

 このしろうさぎは、小さな子供らしい失敗をするのですが、それ以上に随所でお父さんうさぎとお母さんうさぎが、しろうさぎにたいして「すごくえらいよ」とか「おりこうね」など、素朴な言葉で深い愛情を見せるので、彼女は「自分が愛されてる」とそのたびに感じることができるのが素敵です。

 こういう環境にいれば、子どもは好奇心の赴くままに行動して失敗しても、安心して失敗を積み重ねて成長していくことが出来ます。

 お話自体は、単純な話なのですが、親うさぎからの無条件の愛情がすべての場面からあふれ出しているので、読んでいるだけで、幸せな気持ちになってしまいます。

 小さなお子様をお持ちの方は、どうぞ読み聞かせをしてあげてください。

 照れくさくて、なかなかご自身の言葉ではうまくお子様に言葉をかけられないお父さんお母さんはぜひ。本の力で、お子様に言葉をかけてあげてください。
 この本を読んでもらった子どもは、きっと、このしろうさぎのように、「自分はお父さんとお母さんに愛されている」と深い自信をもって成長することが出来るでしょう。

 そんなささいな思い出の積み重ねが、大人になってからの強さになって行くのだと思います。

 マグカップにたっぷりの温かいアップルティーを片手に、休日の昼下がりに。挿絵のしろうさぎちゃんも愛らしく、お子様やお孫さんへのプレゼントにもおすすめの、素敵な絵本です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はひとつもありません。安心してお読みいただけます。随所に愛があふれているので、元気が無いときなどに、おすすめの絵本です。挿絵も可愛らしく、読んでいるだけで癒されます。温かい紅茶とアップルパイと一緒にぜひどうぞ。

 

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