【アイスクリームが溶けてしまう前に】ハロウィンに親子で読む。読み聞かせにぴったりの、幸せ絵本。小沢健二作。【家族のハロウィーンのための連作】【4歳 5歳 6歳 7歳】

2021年10月10日

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アイスクリームが溶けてしまう前に (家族のハロウィーンのためのり連作)  小沢健二と日米恐怖学会/作 福音館書店

ハロウィーンという秋のお祭りがやってくる。アメリカの子どもたちは「お菓子をくれないといたずらするぞ!」と言ってお菓子もらう。これはアメリカ式の発音だと「チェリッカ・チェリー!」と言う。どうしてこんな風習が生まれたかと言うと……

この本のイメージ ハロウィーンとは☆☆☆☆☆ 家族とは☆☆☆☆☆ 親子とは☆☆☆☆☆

アイスクリームが溶けてしまう前に (家族のハロウィーンのためのり連作)  小沢健二と日米恐怖学会/作 福音館書店

<小沢健二>
ミュージシャン、作文家。音楽作品「ラブリー」「ぼくらが旅に出る理由」「今夜はブギーバック」「強い気持ち・強い愛」「さよならなんて云えないよ」「流動体について」など。作文作品「ドゥワッチャライク」「うさぎ! 」「赤い山から銀貨が出てくる」など。米国と日本に在住。
1968年生。

<日米恐怖学会>
ハイ・スタンダードを始めPizza of Deathレコードの装幀で知られるイラストレーター・ダイスケ・ホンゴリアンとミュージシャン・小沢健二、写真家・エリザベス・コール、ファッションディレクター・白山春久という4人の人間、そして不明数の怪物たちで構成される団体。楽しい恐怖、心踊る恐怖を提唱し、嫌になっちゃうような恐怖、お先真っ暗な恐怖に対抗する。「アイスクリームが溶けてしまう前に」では、気鋭の恐怖写真家・守本勝英の協力を得た。

アイスクリームが溶けてしまう前に (家族のハロウィーンのためのり連作)  小沢健二と日米恐怖学会/作 福音館書店

 ミュージシャンの小沢健二さんが作った、こどものためのハロウィン絵本です。初版は2017年。わりと最近の本です。
 この季節のためのいい絵本がないかなあ、と探していたときに偶然発見。

 有名人の作った企画本かしら、と思っていたら、子どものための本格的な絵本でした。失礼なこと考えて申し訳ありませんでした。
 さすがは、小沢健二と福音館でした。隅から隅まで気合の入った絵本です。

 小沢健二さんというと、わたしたちが若かった時代に一世を風靡した方です。たいへん人気がありましたが、突然アメリカに移住されました。

 わたしは、昔からアニメや漫画、ファンタジー小説などが好きな人種でしたので、当時は小沢健二さんのようなハイセンスでおしゃれなヒット曲はあんまり聴かない人だったんですよ。

 当時は、アニメーションや漫画が好きな子たちは音楽も主にアニメ関係のものを愛好していて、部屋や車の中で聴くのもアニソン中心、アニソンを手がけたことがあるTMネットワークなどの曲は聴くけれど、メジャーなヒットソングはあまり聴かない子が主流でした。当時、そこにはかなり文化の断絶がありました。

 ところが、1995年にリリースされた小沢健二の「戦場のボーイズ・ライフ」(公式動画がありませんでした。検索してくださいね)を聴いただれかが、その年に放映されていた大人気テレビアニメ「新機動戦記ガンダムW」のイメージにぴったりだね! と言い出したことから、一気にアニメファン界隈に伝播したのです。

 小沢健二さんの歌は、文化の壁を飛び越えるくらいのパワーと魅力があったのでした。

 さて、この本は、そんな小沢健二さんと仲間たちが2017年に出版したハロウィーンのための絵本です。(前置きがどうでもいいうえに長すぎるよ

 アメリカにおけるハロウィーンの由来(民俗学的な起源ではなく、どうして子どもが仮装してお菓子をもらいに行くようになったかとかなど)をストーリー仕立てで面白く解説し、子ども時代のハロウィーンのわくわく感と、親のハロウィーンの仮装衣装にこめた想いなどが丁寧に描かれています。

 日本人は季節の行事好きですが、アメリカ人もかなりのイベント好きだと思います。

 どちらも、それぞれの良いところだと思っていて、どっちがどっちより優れているとかは思いませんが、日本の行事は人が季節や風流を感じるためのもの、人が神様に感謝を捧げるものなど、個人の心のためであったり、または親戚が家に集って行う、近所の人が集まって行うような共同体の行事であるように思います。

 それに対して、アメリカのイベントは、クリスマスにせよ、バースデーにせよ、ハロウィーンにせよ、家族のイベントなのだなとしみじみと感じます。

 わたしは、恥ずかしながらこの絵本を読むまで、アメリカの親がハロウィーンの子どもの衣装にどれだけの愛情を注ぎ込むか、知りませんでした。
 けれど、「ハロウィーンでお店で買ってきた衣装を着る子」をアメリカの親が見ると「遠足に買ってきたお弁当を持っていく子のように」感じると言うのを読んで腑に落ちました。

 そういうものだったのか!

 読んでいると、ママやパパがコーヒーでギンギンになった目で徹夜で衣装を作る気持ち、そして親子でお菓子をもらい歩く当日の楽しさが伝わってきます。そして、大人になったときに、その夜のことを思い出すなつかしさとせつなさも。

 幼いときに愛された記憶が、大人になったその人を支えます。それが強くまっすぐ伸びてゆく心の土台となります。

 でも、直接言葉で愛情をつたえるのは難しいものです。だから親はお弁当を作ったり、仮装衣装を全力で作ったりするのかもしれません。

 タイトルの「アイスクリームが溶けてしまう前」と言うのは、あっと言う間に通り過ぎてしまう、幸せな子ども時代のこと。

 ハロウィーンに親子で手づくりの仮装をしたくなる、たのしくてハートフルな絵本です。子どもが読むとわくわくと楽しく、大人が読むと、幸せで、そしてしみじみとせつなくなる絵本です。とびきり楽しいのに、しんみりとしたノスタルジーにあふれる本なのです。

 ハロウィーン前のこの季節、お子様へのプレゼントにおすすめです。ぜひ、読み聞かせしてあげてくださいね。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。ハートフルな絵本です。HSPやHSCの方におすすめです。
 読むとハロウィーンに親子で何かしたくなること、まちがいなしです。

 もちろん、大人のなごみ絵本としても。

 読後は、もちろん、アイスクリームをご用意くださいね。

おそらくは、この絵本のイメージでつくられただろう歌

ハロウィーンの絵本には、こんなのも。

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