【怪盗クイーンはサーカスがお好き】劇場アニメ化決定! 神出鬼没、謎の怪盗の華麗な大活躍!【怪盗クイーンシリーズ】【小学校高学年以上】

2024年3月17日

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怪盗クイーンはサーカスがお好き はやみねかおる/作 K2商会/絵  講談社青い鳥文庫

巨大な飛行船トルバドゥールで世界中を飛び回り、狙った獲物は必ず盗む。神出鬼没の怪盗クイーンに挑戦する、謎のサーカス団。クイーンが狙う「リンデンの薔薇」を横取りしたサーカス団の正体は……

この本のイメージ 神出鬼没☆☆☆☆☆ 変幻自在☆☆☆☆☆ 快刀乱麻☆☆☆☆☆

怪盗クイーンはサーカスがお好き はやみねかおる/作 K2商会/絵  講談社青い鳥文庫

<はやみね かおる>
日本の男性小説家(1964年4月16日~ )。三重県伊勢市出身。代表作は「都会のトム&ソーヤ」「怪盗クイーンシリーズ」「名探偵夢水清志朗シリーズ」など

<K2商会>
Niki&Nikkeの二人組イラストレーター。「怪盗クイーン」シリーズはNikiの担当。テレビゲームのキャラクターデザインやカードゲームのデザインのほか、ファンタジー小説の挿絵も担当している。

 はやみねかおる先生のジュブナイル冒険活劇、怪盗クイーンシリーズ、初読です。
初版は2002年。この当時はねえ、日本は景気が良かったので、本当に名作がたくさん生まれたんですね。わたしは人生でいちばん忙しい時期で、ほとんど本を読めませんでした。なので、今、鬼のように読書中です。

 どうやら、名探偵夢水清志郎シリーズシーズン2に登場するゲストキャラだったようです。うおお、そんなところまでまだたどりついていません! 読まなければ。(読まなきゃいけない本が多いのはいいことです。)

 主人公は、怪盗クイーン。神出鬼没、正体不明。

 「クイーン」と言うからには、かっこいいお姉さまなのかしらと思い込んで読んでいたのですが、あるとき、はたと気がつきました。
 クイーンの三人称代名詞が出てきません。主語はいつも「クイーン」。これは、書くの、たいへん苦労されたのではないでしょうか。

 ところが、p136に一箇所「彼」と書いてあるのです!

 びっくりして最初から読み直してしまいましたよ。
 でも、人称代名詞があるのは、ここ一箇所きり。

 その後、全力でグーグル検索したのは言うまでもありません。

 「性別不明」なんですね……クイーン。これ、アニメ化したら声優さん、どうするんでしょうか。

 ストーリーは……

 巨大飛行船「トルバドゥール」(吟遊詩人)に乗って世界中を旅する美しき銀髪の怪盗、クイーン。相棒は黒髪青い邪眼のジョーカー、そして、世界最高の人工知能RDです。

 クイーンは、かつてカイロの美術館から盗まれた「ネフェルティティの微笑み」、名前を「リンデンの薔薇」と変えた有名なダイヤを大富豪の金庫から盗むと予告しましたが、何者かに横取りされてしまいました。

 犯人はセブン・リング・サーカス。彼らはクイーンに挑戦してきたのです。彼らの公演中にクイーンが「リンデンの薔薇」を取り戻せればクイーンの勝ち、できなければサーカス団の勝ち。そして、サーカス団は、自分たちが勝てば、ある願いがあると言う。

 さて、怪盗クイーンと謎のサーカス団の対決の行方はいかに。

 ……と、いうのがあらすじ。

 怪盗もののいいところは、謎解きの面白さが楽しめるのに人が死なないところですね。安心してクイーンたちの無敵ぶりを楽しめます。

 ライバルとなる「セブン・リング・サーカス」の面々も異能者ぞろい。おもしろかっこいいキャラクターがいっぱいです。なつかしの「からくりサーカス」を彷彿とさせます。

 最初は、主要キャラクターが三人だけなので、少しさみしい感じではじまるのですが、サーカス団が登場してストーリーは一気に華やかに。頭脳戦と冒険活劇が合体した、ゴージャスでスリリングなエンターテインメントです。

 ラストは……読んでみてのお楽しみ。ちょいちょいギャグ要素が入ったりしますが、登場人物は全員、かっこいい。
 軽快で、お洒落で、楽しい冒険物語です。

 「都会のトム&ソーヤ」のレビューのときにも書きましたが、一条ゆかり先生の「有閑倶楽部」、CLAMP先生の「CLAMP学園探偵団」(どれも古いですよ)、「カウボーイビバップ」「ルパン三世」などが好きならおすすめです。

 文章は読みやすく、小学校高学年以上とされていますが、総ルビなのがうれしい。ひらがなさえ読めれば、ひとりでコツコツ最後まで読めます。もちろん、大人が読んでも楽しめます。

 子どもから大人まで楽しめる冒険ジュブナイルです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。ゴージャスでかっこよくて楽しい、冒険活劇です。アクションシーンはありますが、とても気をつけて書かれており、残酷シーンなどはありません。人も死にません。
 老若男女、誰もがただただ純粋に楽しめます。

 読後は、もしかしたら、おでんが食べたくなってしまうかもしれません。

 

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