【プリンちゃん】かわいくて、おいしくて、自由自在なプリンちゃんの大冒険!【絵本】【3歳 4歳 5歳】

2024年3月28日

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プリンちゃん なかがわちひろ/文 たかおゆうこ/絵 理論社

おかしのくにのプリンちゃん。おしゃれをしたら、プリンアラモードのおひめさま。あそびにいったら、いつのまにやらもとどおり…… どこまでも自由な、かわいくっておしゃまなプリンちゃんの大冒険!

この本のイメージ おいしそう☆☆☆☆☆ かわいい☆☆☆☆☆ 楽しい☆☆☆☆☆

プリンちゃん なかがわちひろ/文 たかおゆうこ/絵 理論社

<なかがわちひろ>
本名、中川千尋。東京芸術大学卒業。児童書を中心に翻訳家、作家、絵描きとして活躍。「天使のかいかた」(理論社)で2003年度日本絵本賞読者賞、創作童話「かりんちゃんと十五人のおひなさま」(偕成社)で2009年度の野間児童文芸賞受賞

<たかおゆうこ>
本名、高尾裕子。多摩美術大学卒業。大手玩具メーカーの企画デザイン室を経て、アメリカでカリグラフィー、水彩画、銅版画などを学ぶ。帰国後グリーティングカード、広告、雑誌のイラストレーションなどを手がけながら、絵本の仕事を始める

 「まほろ姫シリーズ」のなかがわちひろ先生のかわいらしい絵本です。初版は2011年。

 わたしは、昭和の生まれなので、「喫茶店」と言うものにロマンがあります。ええ、最近ちょっとだけブームの「純喫茶」と言うヤツです。今ふうのカフェとかじゃなくて。

 ただし、昔の珈琲専門店は喫煙スペースでもあったので、煙草のにおいが苦手な人は紅茶専門店を愛用していました。紅茶は珈琲より香りが繊細なので紅茶専門の喫茶店は禁煙であることが多く、その分、煙草のにおいに邪魔されずに喫茶店の雰囲気を存分に味わえたのです。

 そんな「純喫茶」ですが、「純喫茶」と言えばこれ、と言う定番のメニューがあります。

 エメラルド色に輝くクリームソーダ、銀色のお皿にのったスパゲティナポリタン、厚切りパンに野菜とチーズがたっぷりのピザトースト、そして、プリンアラモードです。

 少し後の時代になると、チョコレートパフェが台頭します。そして、その後は長くチーズケーキの黄金時代が続きます。どの喫茶店も自慢の手づくりチーズケーキを目玉にしたものでした。その後は、おそらくシフォンケーキ時代……

 時代ともに喫茶店のヒロインの座はくるくると交代します。いまだとパンケーキですね。パンケーキ時代もそろそろ10年になりそうで、なかなか長い。

 でも、どんなに時代が移り変わっても、やっぱりプリンアラモードは純喫茶界最強のプリンセス。
 あの足つきの舟形のお皿に盛り付けられた、ゴージャスな姿。たまご色のプリンが色とりどりのフルーツたちを従え、生クリームのドレスを纏い、つやつやと幸せオーラに輝いています。
 そうそう、忘れちゃならない、プリンアラモードには、缶詰のチェリーがのっていなくちゃ。

 お値段だってかなりの金額。子どもの頃は、店先のサンプルで見かけても「プリンアラモードが食べたい」なんて、口にすることもできませんでした。

 そんなわけで、先日、ついに、足つきのガラスの器を買ったのです。
 スーパーでプリンとフルーツ、生クリーム、アイスクリームを買ってきて、「わたしのかんがえたさいきょうのプリンアラモード」を作って食べるつもりです!
 大人なんですからね、もう我慢しないで、やるときゃやりますよ。(←気合を入れる場所がそこ?)

 ……食い意地の張った思い出話はここまでにしておきましょう。

 「プリンちゃん」は女の子です。

 お出かけ前に、生クリームのドレスを選びます。生クリームのお帽子、フルーツの髪飾り、色とりどりのフルーツやお菓子のアクセサリーをつけてプリンアラモードひめに大変身。

 おひめさまのすがたでおでかけです。

 せっかくのおしゃれなのに、プリンちゃんはちょうちょやバッタを追いかけて草むらをごそごそ。
 お魚をおいかけて、川をちゃっぷん、ちゃっぷん。

 あれあれ、いつのまにか、もとどおり……

 ……そんなゆかいなお話。

 ああ、あるある。小さな女の子が服も髪型もこだわって、おしゃれしておでかけしたのに、野良猫や虫に夢中になって草むらや水溜りに飛び込んじゃう、あれだ。

 プリンちゃんは、小さな女の子そのもの。小さくてかわいくて、たまごいろで幸せそう。

 おいしそうなプリンちゃんのドレスを選んだり、フルーツの髪飾りを選んだりしていると、うきうきしてきます。「どれがいいかな」と親子で一緒に選ぶのも楽しいですね。

 文章はすべてひらがな。見開き2ページに一行ほどで、読みやすく、絵を楽しむ絵本です。

 読後は、市販のプリンに果物やお菓子で飾りつけをして、親子で自家製プリンアラモードをつくるのも楽しそうです。
 プリンアラモードは、作るのがいちばん面倒なプリンを市販のものですませることができれば、あとは好きな食材を並べるだけで作れるので、案外簡単です。


 以前は生クリームを泡立てるのが大変でしたが、最近はスプレー状のホイップクリームや冷凍のホイップクリームが売っているので、泡だて器が無くても大丈夫ですよ。

 読む楽しみを味わった後、つくる楽しみ、食べる楽しみも味わえます。
 自由すぎるプリンちゃんの、得意げな顔がなんとも愛らしい。

 おしゃれで食いしん坊な女の子に、おすすめの絵本です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。かわいくて、おいしそうで、そして、プリンちゃんの自由さがすがすがしいストーリーです。
 巻末には、プリンちゃんの歌が楽譜つきで掲載されています。

 カラフルで楽しく、ただただ幸せな気持ちにしてくれる絵本です。なにものにも囚われない、プリンちゃんののびのびした愛らしさは、読んでいると心が和みます。

 絵本を読んだら、プリンちゃんの歌を歌いながらプリンアラモードを作ってティータイムをしましょう。

 

商品紹介ページはこちら

 

 

プリンちゃんの歌を発見したのでリンクしておきます。おそらく公式。
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