【まじょ子】ハロウィンシーズンに!全60巻の児童小説の名作。小さな魔女の大冒険【まじょ子とハロウィンのまほう】【小学校低学年以上】
ユイカちゃんの家に、ある日、小さな魔女がやってきました。ハロウィン広場でハロウィンのイベントがあるみたい。一緒に行こうと誘われて……
この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ 魔女☆☆☆☆☆ 楽しい☆☆☆☆☆
まじょ子とハロウィンのまほう 藤真知子/作 ゆーちみえこ/絵 ポプラ社
<藤真知子>
東京女子大学卒業。「まじょ子どんな子ふしぎな子」でデビュー。以後、「まじょ子シリーズ」は、幼年童話のファンタジーシリーズとして人気を博し、ついに60巻で完結。ほかにも「わたしのママは魔女シリーズ」(全50巻)など、作品多数。
<ゆーちみえこ>
東京生まれ。早稲田大学卒業後、イラストやさし絵の仕事を始める。作品に「えらいこっちゃのようちえん」、「子どもの初めて応援」シリーズ(以上、アリス館)、「空にむかってともだち宣言」(国土社)、「ねむりいす」「あたしのやまのぼり」(ともに、ひさかたチャイルド)、「わがまま犬とのくらしかた」、「まじょ子」シリーズ、「わたしのママは魔女」シリーズ(ともに、ポプラ社)など。日本児童出版美術家連盟会員。
児童小説に全60巻という金字塔を打ち立てた、「まじょ子」シリーズ。 第1巻の初版は1985年12月。36年前です。その後、シリーズは刊行を続け、2018年に60巻で完結いたしました。
シリーズの最初のほうのお話は紙の本では手に入らなくなっていますが、最近の本はまだ入手可能です。それぞれのお話につながりがなく、どこから読んでもわかるようになっているので、面白そうな巻だけ買って読んでいいようになっています。
第1巻の「まじょ子どんな子ふしぎな子」のレビューは昨年のハロウィンシーズンに書いていますが、この本を読んでも、まじょ子がどこから来たのか、どこに住んでいるのか、どうして人間の世界にきたかなどさっぱりわからないので、とくに第1巻から順番に読まなくてもいいようです。
この本のお話は……
ユイカは人間の女の子。ある日、窓の外から魔女の女の子がハロウィン広場でのハロウィンパーティーに誘いに来ました。
パーティーには「ハロウィンの魔法」がかかるんですって!
どんな魔法なのかしら。好奇心でいっぱいのユイカはまじょ子と一緒にハロウィン広場にむかいます。
ところが、その「ハロウィンの魔法」とは、仮装した姿にほんとうになってしまい、もとの自分にもどれなくなることでした。
偶然知り合ったミイラ男にその話を聞かされて、さあたいへん。なんとかもとの自分に戻してもらおうと、まじょ子とユイカはハロウィン・シティのかぼちゃの王様に会いに向かうのでした……
……と、いうのがあらすじ。
おうちに帰るために王様に会いに行くお話は、少し「オズの魔法使い」に似ていますね。
ぜんぜんまったく初対面の女の子をハロウィンパーティーに誘いに来るなんて、相変わらずまじょ子ちゃんは強引です。そして、ママが破ったチラシを中途半端に読んで、危ない目に遭ってしまう、おっちょこちょいさんです。
でも、まじょ子ちゃんとユイカちゃんは力を合わせて、ハロウィン・シティの王様に会いに行き、みんなの問題を解決するのでした……
起承転結がはっきりしていて、山場もある小説なので、短いお話ですが、読みごたえがあります。
字がかなり大きくて、漢字は少なく、そして総ルビなので、絵本を卒業したばかりの「はじめての小説」にぴったり。対象は「小学二年生」となっていますが、読むのが好きな子なら小学校一年生からでも。
物語を読むのが楽しくなるファンタジーシリーズです。
ハロウィンシーズンにぴったりのストーリー、この季節にぜひどうぞ!
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
明るく楽しい、魔女ファンタジーです。起承転結がはっきりしているため、短いお話ですが読み応えがあります。「物語」を読むのが大好きなお子さまにおすすめです。
簡単な漢字以外はひらがななので、絵本を卒業した後くらいに。読みやすい本です。楽しんでくださいね!
読後はかぼちゃのお菓子でティータイムを。
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