【たいへんなひるね】なかなか来ない春を呼ぼう!ばばばあちゃんのゆかいな絵本【4歳 5歳 6歳】

2024年4月16日

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たいへんなひるね  ばばばあちゃんのおはなし  さとうわきこ/作・絵  福音館書店

もう四月だというのに毎日寒い日が続いていた。春には外でお昼寝をするのが大好きなばばばあちゃんは、春を呼ぶために一計を案じ…… (たいへんなひるね  ばばばあちゃんのおはなし  さとうわきこ/作・絵  福音館書店)

この本のイメージ メルヘン☆☆☆☆☆ 春☆☆☆☆☆ 愉快痛快☆☆☆☆☆

たいへんなひるね  ばばばあちゃんのおはなし  さとうわきこ/作・絵  福音館書店

<さとうわきこ>
さとう わきこ(1937年 ~)は、日本の絵本作家。東京都練馬区出身。児童出版美術家連盟所属、子どもの文化研究所所員、岡谷市小さな絵本美術館主宰。

 少しだけ暖かくなって春が来たと思っていたのに、寒の戻りが来てしまいました。
 今年はなんどかこんなことを繰り返しています。

 「来週にはお花見ができるかな」と準備をしつつ、毎回裏切られてまだ東京は咲いていません。
 桜をの咲いていない「さくらまつり」が各所で開催されていて、なんだか微妙な雰囲気が流れている公園もあります。

 こればっかりは、人の力でどうなることでもないので春が来るまで待つしかないのですが……。

 今回ご紹介するのは、そんな、なかなか来ない春を呼ぶおはなし。
 ばばばあちゃんの愉快な絵本シリーズの一冊。初版は1988年です。

 お話は……

 もう四月だというのに、空には雪雲。なかなか暖かくなってくれません。
 春には外で昼寝をするのが好きなばばばあちゃん。

 なかなか来ない春にしびれを切らし、自分で春を呼ぼうと一計を案じます。

 特大のラッパを吹いて、森の動物たちを大集合させたばばばあちゃん。
 小さな袋に「もう春ですよ」というみんなの声を詰めて……

 ……と、いうのがあらすじ。

 ばばばあちゃんのお話は、いつも「そんなのあり?」と言うような愉快で荒唐無稽なストーリーが魅力です。そして、たいていが力技。

 今回も、いつまでも居座る雪雲を追い出すために強硬手段に出ます。
 このモーレツおばあちゃんの行動力には誰もかなわないみたい。

 でも、なんとなくみんな面白がって力を貸してしまいます。
 それがばばばあちゃんの不思議な魅力。
 ばばばあちゃんに懲らしめられたはずの雷様もすっかり仲良くなって、協力してしまっているしね。

 見事に雪雲を追い出し、念願の春を呼んだばばばあちゃん。
 満足して、気持ちよく昼寝です。

 ああ、こんなふうに豪快に生きてゆきたい。

 字はすべてひらがなとカタカナ。ボリュームはそれほどなく、最大で見開きに12行程度です。五十音が読めるお子さまなら、コツコツひとり読みで読み切れてしまうでしょう。
 でも、とても愉快で楽しい絵本なので、ぜひ、読み聞かせで。

 ばばばあちゃんのお話を読んでいると、日常生活でストレスがあっても小さなことでクヨクヨしているのがばからしくなってきます。

 あまりにもバカバカしいメルヘンなのですが、つじつまとかそんなことはばばばあちゃんの豪快さですべてふっとんでしまいます。
 読み終わったときは、心にさわやかに風がふいている。それがばばばあちゃんの絵本。

 なかなか春が来ないこの時期にぴったりの絵本です。
 お花見するはずだったのに雨でお出かけできない日、ばばばあちゃんの絵本でじめじめした気持ちをふっとばしてしまいましょう。

 読み終わったときには大笑いして元気になっているはず。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。荒唐無稽でバカバカしいけど大笑いできるメルヘンです。ばばばあちゃんの豪快さが気持ちいい。

 春を待つ季節にぴったり。春を呼ぶ言葉に「よもぎだんごたべたい」が含まれているのに笑ってしまいます。

 

商品ページはこち

 

 

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