【俳句をつくろう】俳句を作ってみよう! 気軽で楽しい子どもの俳句入門絵本【わくわく子ども俳句スクール】【小学校低学年以上】
松尾芭蕉は「俳諧は三尺の童にさせよ」と言ったそうです。子どもの心は柔らかいので、自由な俳句が作れるからです。これは、小さな子どものための俳句入門書です。
この本のイメージ 俳句☆☆☆☆☆ 感性を育てる☆☆☆☆☆ 親子で楽しむ☆☆☆☆☆
俳句をつくろう わくわく子ども俳句スクール1 辻桃子・安部元気/監修 おおぎやなぎちか/著 有限会社熊アート/イラスト 国土社
<辻桃子>
1945年神奈川県横浜市生まれ。18歳で俳句入門し、1987年に「俳句って、たのしい」を掲げて「童子」を創刊、主宰。現代俳句を経て、現在は「日本伝統俳句協会」理事。「俳句はがき絵」を創始。第十句集「饑童子」で第5回「加藤郁乎賞」受賞のほか、第1回「資生堂花椿」公募賞、「手島右卿特別賞」を受賞。テレビの俳句番組・雑誌の俳句欄の選者多数。「俳句甲子園」審査員長も務める。句集をはじめ、「いちばんわかりやすい俳句歳時記」(主婦の友社)、「点字歳時記」(東京ヘレン・ケラー協会点字出版局)など入門書や歳時記、エッセー集など著書多数。
<安部元気>
1943年出まれ、島根県出身。早稲田大学卒。元朝日新聞記者。現在は「童子」副主宰で、日本伝統俳句協会、俳人協会会員。第3句集「一座」で加藤郁乎賞、第4句集「隠岐」で文學の森大賞を受賞。辻桃子との共著に「一番わかりやすい俳句歳時記」(主婦の友社)、「美しい日本語・季語の勉強」(創元社)、「イチからの俳句入門」(主婦の友社)など多数。
<おおぎやなぎちか>
秋田県生まれ。児童文学作家。俳人。日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会会員。全国児童文学同人誌連合会「季節風」、俳句誌「童子」同人。「かわせみ句会」主宰。おもな作品に第45回児童文芸新人賞「しゅるしゅるぱん」(福音館書店)、第42回児童文芸家協会賞「オオカミのお札」シリーズ(くもん出版)、「どこどこ山はどこにある」(フレーベル館)、「木があつまれば、なんになる?」(あかね書房)、「ぼくたちのだんご山会議」(汐文社)、句集「だだすこ」(童子吟社)などがある。
このサイトでは、わたしが読んで面白かった、楽しかったと感じる小説だけでなく、学校での勉強や「学ぶ」ことが楽しくなりそうな本をご紹介しています。
かく言うわたしは、小さな子どもの頃、勉強が好きではありませんでした。好きじゃなかったけれど「やらなくちゃ」と思って頑張っていたのです。
そんな状態でしたから、当然、楽しくありません。
子どもの頃に勉強が楽しくないと、人生はかなり灰色です。なんだかんだと言って、子どもの生活のなかで「勉強」がしめる割合が多いですから。
ところが、大人になってから、自分の意思でわからないことを調べたり学んだりするのは楽しいものだと気づきました。歴史だって「物語」だと思って読めば楽しいのです。これがわかっていたら、高校の修学旅行だって、もっとずっと楽しめたはずなのに、もったいない。
そう思ったら、今の子どもたちに「学ぶことは楽しいよ」と伝えたくなりました。頭が柔らかく、吸収力がある年齢のうちに様々なことを学ぶ楽しみを知ったら、人生は豊かなものになります。
べつに学校の成績が良い必要はないんですよ。そして研究者レベルで知らなきゃいけないわけでもないんですよ。自分の興味のあること、知りたいと思うことを学ぶ喜びがあれば。
とくに、内向的なお子さま、学校ではあまり活発ではなく、学校の成績はあまりよくないけれど、ひとりで小石を集めたり、コツコツ積み木を積んだりパズルをしたり、お絵かきをしたりして遊んでいるお子さまなどには、隠れた才能がある場合があります。
学校になじめない、従来型の学校の授業では成績が良くない、毎日規則正しく学校に通うことが難しい……
そういうお子さまは、プログラミングをしたり、何かを創ったり、絵を描いたり、音楽を作ったり演奏したりすることに適性がある場合があります。「才能」とまではいかなくても、向いている場合があるのです。
数字が好きなら数学やプログラミング、きれいな色が好きならお絵かきやデザイン、音が好きなら音楽、文字が好きなら詩や俳句などがおすすめです。
文字が好きな子、と言うのは小さな頃からその特徴はあって、食べ物や商品のラベル、パンフレットやチラシなど、字が書いてあるとついつい読んでしまうような子がいるのです。そう言う子は、詩や小説など、字が書かれている物を読むのが好きだし、書くのも好きです。
絵が好きな子も同様で、白い画面があると、チラシの裏やノートの切れ端、アイスクリームのふたの裏でさえ、空白があれば落書きをしてしまいます。気がつくと大人が大切にしているものに、クレヨンでぐりぐりと絵を描いていたりします。
数字が好きな子はなんでもかんでも計算をするし、音楽が好きな子は身近な様々なものを叩いて音を出したりリズムを取ったりします。
大人しい子は自分から何か言う事はありませんが、もしかしたら、子どもなのにハマっている、とっても好きな何かがあるかもしれません。
これは、小さな子どものための俳句入門書です。絵本のような装丁で、かなり大きめの本なので、おそらくは、親子で一緒に読むことを想定して作られていると思います。
けれども、俳句に詳しくないわたしが読んでも心が弾み、目を開かされる発見があるほど、詳しくわかりやすく基礎から書かれており、そのうえで、「気軽に」「楽しく」俳句がつくれるように、読んだ人を導いてくれます。
また、文章はとても読みやすく、漢字は使用されているものの、すべての漢字に振り仮名がふられている「総ルビ」なので、50音が読めるお子さまなら、何歳からでもコツコツひとりで読むことができます。
詩や俳句は、自分の内面を豊かにする行為です。
学校で決められたことを決められたとおりにできなくても、五七五というただひとつのルールを守れば、自由に自分の心を言葉にできます。
感受性が鋭くて、思いやりがあって、共感能力の高いお子さまほど、クラスのみんなにあわせたいと思い、みんなとおなじようにできないことに心を痛めてしまうことが多いものです。
なんらかの事情で登校が困難になってしまったり、そこまではいかなくても学校生活に生きづらさを感じてしまうとき、詩や俳句が助けになるかも知れません。
もちろん、そのような難しげな事情がなくても俳句に親しむことはすばらしいことですし、もともと保護者の方が俳句好きならば、親子で楽しく読めてよりいっそうすばらしいと思います。
小さな子どもの可能性は、どこから開けるかわかりません。みんなとおんなじことを、おんなじようにできなくても、驚くような可能性の扉が、開かれるのを待っているかもしれません。
秋は、世界が美しく色づき、見る人の感受性を刺激する季節です。
冬に向けて、おうち時間が増えるとき。親子で俳句をつくってみませんか。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。感受性豊かで、言葉や文字が好きなHSCのお子さまにおすすめです。
かなり大判の絵本で、わかりやすく、読みやすく書かれており、漢字は使用されていますが、すべての漢字に振り仮名がふってあるので、ひらがなさえ読めれば、何歳からでもチャレンジしてみてもいいかもしれません。
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