【輝きの季節】アメリカの伝統的な一年間がわかる、ターシャ・テューダーの美しい絵本。クリスマスプレゼントに。【ターシャ・テューダーと子どもたちの一年】【子どもから大人まで】

2024年4月2日

広告

輝きの季節 ターシャ・テューダーと子どもたちの一年 ターシャ・テューダー/絵・文 食野雅子/訳 メディアファクトリー KADOKAWA

ターシャ・テューダーは、アメリカの絵本作家、人形作家、そしてガーデナーです。2008年に92歳でこの世を去るまで、バーモント州の広大な庭と18世紀風の屋敷で、古風な暮らしをしていました。これは、彼女が描いた伝統的なアメリカの一年間の絵本です。

この本のイメージ 古き良きアメリカ☆☆☆☆☆ 美しいイラスト☆☆☆☆☆ ターシャの生活☆☆☆☆☆

輝きの季節 ターシャ・テューダーと子どもたちの一年 ターシャ・テューダー/絵・文 食野雅子/訳 メディアファクトリー KADOKAWA

<ターシャ・テューダー>
ターシャ・テューダー(Tasha Tudor、1915年8月28日~2008年6月18日)はアメリカの絵本画家・挿絵画家・園芸家(ガーデナー)・人形作家。彼女の絵は「アメリカ人の心を表現する」絵と言われ愛されている。50歳代半ばよりバーモント州の小さな町のはずれで1800年代の農村の生活そのままの自給自足の一人暮らしを始める。彼女の住む広大な庭でのライフスタイルはいまなお多くの人々のあこがれである。

<食野雅子>
1944年生まれ。国際基督教大学卒。国際基督教大学広報部、IMC日本支社、サイマル出版会を経て、1980年フリーの翻訳家に

 アメリカのガーデナー・人形作家・絵本作家のターシャ・テューダーの絵本です。原題は A TIME TO KEEP. アメリカでの初版は1977年。日本語版の初版は1999年です。

 ターシャ・テューダー(Tasha Tudor、1915年8月28日 ~2008年6月18日)はアメリカの絵本画家です。

 彼女の描く絵は「アメリカ人の心を表現する」絵と言われ、クリスマスカードや感謝祭、ホワイトハウスのポスターで人気を博しました。

 また、50歳代半ばよりバーモント州の小さな町のはずれで自給自足の一人暮らしを始め1800年代の農村の生活に学び、およそ30万坪の広大な土地に18世紀風の家を建て、自給自足の晩年をすごしました。

 ちなみに世界有数の天然氷の販売業者で「アイスキング」と呼ばれた彼女の祖父フレデリック・テューダーは、「若草物語」のローリーのモデルと言われています。

 この絵本は、ターシャのあたたかみのある、細密な筆致で、アメリカの伝統的な12ヶ月の行事を描いています。

 1月は新年のお祝い、2月はバレンタイン、3月はみんなで雪の上でメープルシュガーつくり、4月はイースター、5月は名ポールダンス、6月は聖ヨハネの日、7月は独立記念日、8月は娘の誕生会、9月は村祭りレイバー・デイ(労働者の日)、10月はハロウィン、11月は感謝祭、12月はクリスマス。

 日本人のわたしたちには、なじみのないイベントもありますね。聖ヨハネの日とか(6月24日だそう)。
レイバー・ディは9月の第1月曜日で、「夏の終わり」をあらわす日のようです。

 クラシックな服で、手づくりのもので行われる、季節ごとのイベント。
 ターシャ・テューダーは、2008年にこの世を去るまで、実際にこのような生活をしていました。

 令和の今からだと2008年はかなり大昔に感じられるか知れませんが、1995年がインターネット元年。
2008年には、当然インターネットもコンピューターもあったのです。スマートフォンすら生まれていたくらいの時代です。

 そんな時代に、ターシャは18世紀のスローライフを貫いていました。

 こういう風に書くと、ベジタリアンだと言う誤解をされがちなのですが、ターシャは肉も食べたし、甘いものも食べました。
 伝統的なアメリカ料理を古風なキッチンでつくり、古き良き時代のお菓子をたくさん作って家族にふるまっていました。

 そして、自分自身は電気をほとんど使わない生活をしていましたが、冷蔵庫や冷凍庫は使っていましたし、お客様用のお部屋には電気を通していたようです。

 わたしは、一時期体調をひどく崩していたとき、ターシャ・テューダーのことを知り「こんな生き方があるのか」と感銘を受けたのを覚えています。

 むやみやたらに人間関係を広げず、自分の大切な人たちと丁寧な暮らしをする……。インターネット時代、SNS時代に真逆の生き方ですが、だからといって彼女は社会と完全に断絶していたわけではなく、絵本作家として外の社会とちゃんとチャンネルを保っていました。

 このバランスの良さ。

 ターシャのように広大な庭をもつことは、普通の人にはできませんが、彼女の生き方から学べることはたくさんあります。

 自然と寄り添いつつ、現代の社会との接点も維持しつつ、自分らしく生きてゆく方法はあるのではないか……

 ターシャ・テューダーは、ハイテク時代にもうひとつの選択肢を提示してくれる人なのです。

 文章は漢字まじりで、振り仮名はありません。おそらく、子ども向けと言うよりは、大人の和み本としての絵本のように思います。けれども、小さなお子さまに読み聞かせしてあげても良いかもしれません。

 すべてのイラストがすばらしく、表紙の装丁もクラシックでおしゃれなので、読んだ後はインテリアとして飾っても。昔のアメリカの日常が詳しく描かれており、「大草原の小さな家」などが大好きな方なら、たまらないかも。

 草と土の匂いのする、やさしい絵本です。
 週末のお風呂上りなど、リラックスタイムにぜひどうぞ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 すべてのページが美しく、古き良きアメリカの日常が詳細に描かれています。
 ガーデニングやお菓子つくり、クラシックなものが大好きな方にはおすすめです。子ども向けというよりは、大人のための絵本です。

 ターシャの絵本は、年々手に入りにくくなってきているので、これは貴重です。

 

商品紹介ページはこちら

 

 

お気に入り登録をしてくださればうれしいです。また遊びに来てくださいね。
応援してくださると励みになります。

にほんブログ村 本ブログへ

広告